ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」をカーシェアして横浜まで行った話【最強の充電性能?】

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こんばんは、@kojisaitojpです。もう既にSNS上で借りてる人を何人も見かけますが、私も早速ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」を借りてきました。

Anycaのアプリでチェックすると結構予約が入ってて埋まっている時間帯が多いのですが、夜中だけは空いていたので「人より早く乗るなら今しかないな」と思って昨晩急遽借りてきました。

急に決めたのでどこに行こうか考えてなかったのですが、乗った際にバッテリー残量がほとんどなかった(後述)のもあって「充電性能を試してみよう」と思い、日産のグローバル本社まで行ってきました。

というわけで今日はAnycaで始まったヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」にある程度の時間と距離乗ってみた印象について語ってみます。

Anycaでスタートしたヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」のカーシェア

Anycaでカーシェアのヒョンデ「IONIQ5」

ただし今回借りた「IONIQ5」は「Voyage」ですのでEVとしての性能は上位グレードの「Lounge」と変わらないですが、

  • 助手席や後部座席が手動
  • ガラスルーフ(ビジョンルーフ)なし
  • 後部座席はシートヒーターなし

と内装のレベルは少し落ちます。特に運転席以外の操作が手動になってしまうのが残念ですが、わずか30万円くらいの違いで助手席や後部座席も電動になりシートメモリーも着きますので1ランク上の「Lounge」の方がおすすめのグレードです。

RWD(後輪駆動)の車両で、搭載バッテリー容量は72.6kWhで航続距離がEPAサイクルで「412キロ」のものです(AWDになるともっと減る)。

Anycaで借りた走行距離

私が走らせた結果を見ても「100キロ走るのに22kWh」ほど消費してますから、今回は寒くてシートヒーターも暖房をつけてる、しかも高速道路という悪条件を加味して350-400キロ位の航続距離になるかなという印象です。

他に「IONIQ5」を借りてある程度の距離を走った方のツイートやYouTubeでも近い数字が出てますので一般的にこの位になりそうです。

ヒョンデ「IONIQ5」のダッシュボード
ヒョンデ「IONIQ5」のセンターコンソール周り

助手席や後部座席の仕様は他のモデルより劣りますが、この充実の車内空間はもちろん健在です。充電中でもシートをリクライニングして飛行機のビジネスクラスのようにくつろげる余裕のスペースです。

ただし残念だったのは「外部給電」を試せなかったことです。

ヒョンデ「IONIQ5」のコンセント

コンセントがロックされてたので「使えないようにしたのかな?」と思い込んで結局使用しませんでしたが、実際はこういうことだったようです。

実際はこんな簡単に開けることができたようですが、シトロエン「C6」やジャガー「XJ」のような古臭い車しか保有したことのない私には想像がつきませんでした(笑)。

外部給電については「IONIQ5」の最大のセールスポイントの一つとも言えますので、次回借りた際にもう一回チャレンジしてみようと思います。

内装等の詳しい解説は過去に原宿の「ヒョンデハウス」で短時間の試乗をした話はこちらの記事にありますのでご参照いただければと思います。

同様に日本国内で最初に実車が公開された際に六本木ヒルズまで見に行った話はこちらの記事になります。あわせてご参照いただければと思います。

今回は実質3時間くらいの短時間の試乗でしたが、以下の項目で「充電面」と「走行面」それぞれについて使ってみた印象を書いていきます。

日産グローバル本社の90kW急速充電器での結果は?

日産グローバル本社前のヒョンデ「IONIQ5」

夜中に銀座で借りて横浜の日産グローバル本社へ移動して充電しましたが、その時の動画はこちらになります。

ただ充電してるだけの動画が案外再生されてて驚きましたが、それはこの充電速度と関係があるのかな?と思ったりもします。

ヒョンデ「IONIQ5」の充電量

これは既にEVに乗っている方が見ると「え?」となる速度のようですが、私の場合も90kWの充電器で常時80-82kWの速度で充電できてるのは確認できました。

グローバル本社での充電速度

SNSにこの画像を出すと思った以上に「いいね」をいただけるので、「あぁやっぱり既にEVに乗ってるオーナーならこの充電性能の高さをわかってくれるんだな」と思うところです。

ヒョンデが自前で充電器を用意しないことが批判されたりもしますが、現行のCHAdeMOの急速充電器のスペックを最大限生かせる充電性能に仕上げてきたことは評価していいと思います。

今回私は試しませんでしたが、大黒PAの例の充電器は相変わらずのようですが(笑)。

とはいえ私がマツダ「MX-30」で行った際には10kW出るか出ないか位だったのでこれでも頑張ってる方かもしれませんが。

「大黒PAの新型充電器がオワコン」であることについては過去に何度も書いてますのでこちらの記事もご参照ください。

ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」の良かった点とイマイチの点

ヒョンデ「IONIQ5」のディスプレイ
以前から私はブログやTwitterで「EVの最大の問題点はピッチング(前後の揺れ)だ」と言い続けてきてます。

回生ブレーキと油圧ブレーキの切り替え時に「カクッとする」のが、同乗者には不意打ちになるのでそれなりに不快感を与えるものであることが意外に知られていません。

EVに関する情報発信をする人間が私を含めて大半がドライバーの立場から発信している以上仕方のない側面がありますが。

EVに既に乗られてる方であれば「停止時にカックンがない」と言われるとそれがいかにすごいことなのか分かりますよね。回生ブレーキから油圧ブレーキへの変換の際にEVではどうしても発生してしまう欠点なのですが、ヒョンデはここをほとんど揺れを感じないレベルまで高めています。

もちろんテスラも進化はしているので「モデルS→フリーモント製モデル3→上海製モデル3」と徐々にピッチングが少なくなってはいますが「IONIQ5」は最初からこの揺れを消してきたので驚きました。

努力の方向性が「ガソリン車と同じフィーリング」とちょっとズレた方向からのアプローチですが、これができてるのはマツダ「MX-30」と後は「価格が違うから当たり前」と言われそうなポルシェ「タイカン」くらいかと思います。

この点も含めて運転していて感じたことを挙げると、

  • 停まる際・回生ブレーキがかかる際の「i-pedal」は非常に優秀
  • 急な割り込みをされても急ブレーキにならないオートパイロット
  • 車線維持は時々ずれる(結構強引に修正かけてくる)

他2つは高速道路でのオートパイロット時の話です。

公道上ではどうしても無理やり割り込んでくる困った車に遭遇しますが、こういう場合はテスラでも日産でも結構きつめの急ブレーキが入ります。衝突防止という意味では急ブレーキは間違ってはいませんが「そこまでブレーキかける必要ある?」と思うこともあります。

「IONIQ5」はこの辺のバランスがしっかりしており、最低限のブレーキで割り込みにも上手く対応してくれました。

ただし欠点もあって「レーンキープ」に関してはあまり上手くないです。急なカーブなどでは結構ズレそうになることがあります。

で、AIの方もそれに気づいているのかレーンキープ機能を効かせてくるのですが、これが結構強い力で修正しようとするので最初は戸惑うかもしれません。

とはいえ運転中に感じる問題点はせいぜいその位です。テスラの「オートパイロット」や日産の「プロパイロット」の方が上手いなとは思いますが、ヒョンデの技術がダメということもできないという印象です。

ウインカーが日本仕様の右に変更されていたり、ウインカーを出すと「ブラインドビュー」というドライバーから資格になる部分をカメラが写してくれる親切な機能もあり、総合的には「テスラと同等か若干劣る程度」の技術であることは間違いありません。

ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」を気軽に使えるAnycaはありがたいけど問題も…

Anycaでカーシェアのヒョンデ「IONIQ5」

今回のヒョンデ「IONIQ5」はAnycaのカーシェアで提供されているのですが、他人とシェアする際にはこういう問題が起きることにも気づきました。

意味わかりますか? 

ヒョンデ「IONIQ5」と普通充電器

少し見にくいかもしれませんが、「e-Mobilitypower」のステッカーが貼ってあるのわかりますでしょうか?

つまりホテルなどにあるコンセントとは違って「e-Mobilitypower」の普通充電器なのでカード認証が必要になる、認証しないと充電が始まらないということです。

私が動画で身をもって証明しましたが、この時は充電プラグをさしてそのまま帰るのではなくもう一回車内に乗り込んだので「あれ?充電されてないぞ」と気付いたのです。

このカーシェアは今後しばらく続きますが、自分の後で利用するユーザーが困らないようにきちんとカード認証させて普通充電がされた状態を確認してから帰るべきだと思います。

というのはユーザーのマナーの問題ですが、Anycaのシステムにも若干疑問を感じました。

Anycaの料金表

私の場合は過去に何度もAnycaでテスラを借りているので感じるのですが4時間のシェアでこの料金ははっきり言って高いです。

テスラを個人間で借りるとオーナーにもよりますが24時間借りて「モデル3」で15000円以下、「モデルX」のような高額な車種でも20000円切ります。

あと距離で加算されるのも高く感じる原因です。個人間の場合「〜キロまでは加算なし」と条件がついており、200-300キロまでは距離加算なしで利用できる場合がほとんどです。

「IONIQ5」で1000キロチャレンジをやると宣言してるYouTuberなどもいますが、「結構カネかかるな」と思ってしまいます。

これだとカーシェアを名乗っていてもレンタカーと実質変わらないです。

私の見解だとこれを持って「Anycaで気軽に借りれる」というのはミスリーディングかなと思うところです。

まぁこれまでの自動車メーカーだとこのような提供の仕方すらできてなかったのですからヒョンデ(ヒュンダイ)の試み自体は評価したいですが。

以前も言いましたが同じようなことはトヨタもやっていて、

「月額課金」なのは正しくても「最低契約期間3年(途中解約は違約金)」のような縛りを設けてるのは実質リースと変わらないというのは以前の記事でも指摘しました。

KINTOを「実質リースのサブスク」と批判しているので、今回の「Anyca所有形式のカーシェアは実質レンタカーになって割高」と批判せざるを得ないです。

まぁ逆に考えるとこのように「実質リースのサブスク」や「実質レンタカーのカーシェア」のような「やってる感」満載のサービスばかり提供されてるのを見ると「自分が個人でビジネスを始めても食い込める余地があるな」と思うところですので内心は「ニヤリ」としてるところです(笑)。

と色々運用面での問題点を指摘しましたが、「IONIQ5」のEVとしての性能を否定するものでは全くありません。

「韓国のEVなんて…」と乗ったこともないのに批判する人がネット上では見られますが、私からは「一回騙されたと思ってAnycaで借りて乗ってごらん」というメッセージを送っておきます。

Anycaのロゴ

Anycaの登録は無料なので、登録して自分の行動範囲に他にもいいクルマがあるか確認してみてください。

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良かったら私の招待コード「Koji1005」を入力してシェアカーライフを楽しんでください。

まぁこのように「招待コード」を貼って「お互い得しますよ〜」的に書くと以前から私が批判しまくってる自動車ジャーナリストに「アムウェイだ」と言われるんでしょうけどね(笑)。

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