「テスラ・モデルY」が廉価版(スタンダードレンジ)を用意して日本上陸?【2021年発売?】

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こんばんは、@kojisaitojpです。自動車業界ではどうやら「テスラ」という単語を聞くと叩かないと気が済まない人々が一定数いるようです。

いつもネタにしてるように「ヤフコメ」のお寒いコメントの話ですが、4月5月のテスラの中国でも売り上げ台数が少ないのを取り上げて「テスラはもう終わった」と嬉しそうに言ってました。

テスラの販売戦略が4半期末(3月、6月、9月、12月)に納車を集中させる方針なので、その前の2ヶ月(今回でいえば4月5月)は納車台数がガクッと落ちるというのが例年のパターンだというのを知らなかったのでしょうか。

同様に中国で「モデルY」という単語が出てきたことが今後日本に与える影響も考えると後々大きな意味を持ってくるニュースだと思います。

しかも上記のニュースにあるように「モデルY」の廉価版(スタンダードレンジ)の発売が開始されたようで、SUVでありながらモデル3に近い価格になってきたというのが驚異です。

そこで既に様々なメディアで取り上げられている車種ではありますが、年内にも日本市場に上陸してモデル3以上の旋風を巻き起こす可能性がある「テスラ・モデルY」について解説してみます。

日本にも2021年内に上陸?のテスラ・モデルYとは?

テスラ・モデルYの外観
「テスラ・モデルY」については既に中国やアメリカでは販売されている(ロングレンジとパフォーマンスの2グレード)のですが、今回中国市場向けにもう一つ廉価版の「スタンダードレンジ」が追加されたことが今回のニュースです。

なお中国のギガファクトリー上海で製造された「モデルY」ついては以前取り上げたことがありますので、こちらもご参照いただければと思います。

この時から予約が受け付けられていた「ロングレンジ」と「パフォーマンス」の2つのグレードについてもこちらの記事では詳しく解説しています。

そして今回追加された「スタンダードレンジ」ですが、車両価格が270000元(約460万円)とロングレンジやパフォーマンスと比較して大幅に下がっています。

価格は下がるものの航続距離がWLTCモードで455キロ、「高速道路を時速100キロでクーラーをつけても達成可能、実用使いにおいて最も信頼に値するEPAサイクル」においてでも400キロ前後と、イーロンマスクが宣言する「250マイル(400キロ)以下のEVは売らない」という宣言通りのスペックです。

安さの秘密はモデル3のスタンダードレンジプラスと同様に中国CATL社製の「LFPバッテリー」を使用することによって可能となっており(ロングレンジとパフォーマンスは韓国・LG製のバッテリーを使用)、共通の車体で作られたモデル3と全く同じようなパターンで攻勢をかけてきています。

ちなみに私の場合はもちろんモデルYこそは体験してませんが、このスタンダードレンジと全く同じバッテリーを使用した上海製の「モデル3・スタンダードレンジプラス」の優秀さについては以前記事を書いていますのでご参照いただければと思います。

その前にフリーモント製のモデル3・ロングレンジにも乗ったことがありますが、個人的な印象だとLFPバッテリーを使用した上海製のスタンダードレンジプラスの方がバッテリー消費のペースが遅いと感じました。

テスラの戦略を見ていると廉価版のグレードには中国CATL社製のLFPバッテリーを使用し、それ以外のロングレンジやパフォーマンスには韓国・LGエナジーソリューション製のバッテリーを使用する(ギガファクトリー上海の場合)傾向のようです。

そして既に香港(右ハンドル市場)で予約が開始されたところから推測すると、この「モデルY・スタンダードレンジ」も日本市場に投入されることはほぼ確実です。

いつから?というのはまだ明確ではありませんが、4半期末に納車を集中させるテスラの戦略から予想すると9月だともう間に合わないので2021年12月には投入されるのではないかと思われます。

モデルYの3列目シート

モデル3ではなくモデルYを待っている人が期待している「7人乗りの3列目シート」のモデルが登場するかはまだ不明ですが、車体のサイズから考えると先にアメリカで販売されたモデルYの3列目がこの苦しいレイアウトです。

モデルYの3列目シート

仮に搭載されてもあまり期待しない方が良いのでは?というのが私の個人的な見解です。

ギガファクトリー上海が最も品質が良く、最先端の技術を投入するのがテスラの特徴

テスラギガファクトリー上海
モデル3やモデルSより後から作られているのが「モデルY」の特徴ですので、当然最先端の技術が惜しみなく投入されています。

例えば以下の三つのポイントが「モデルY」にはあります。

  • 「ギガプレス」による単一の超大型パーツの使用
  • OTA(Over the air)アップデート
  • オクトバルブを採用したBMS(バッテリーマネージメントシステム)

順番に一個ずつ解説していきます。

例えばこれは「ギガプレス」と呼ばれる新技術です。

これはEVのボディを巨大なキャスティングマシンによって製造することにより、リア部分が単一の鋳造パーツで作られるというこれまでにはなかった技術です。

テスラ・モデルYの骨格

以前であればボディの「チリ」と呼ばれる「ボディとドアの隙間」とか「ボディパーツの繋ぎ目」がテスラ車では大きいとバカにされることもありましたが、「ギガプレス」によってこの問題を解決してきました。

ボディのチリ合わせに関しては現在においても日本メーカーの専売特許のような職人芸でしたが、この技術を技術革新によって乗り越えてくるところはさすがはテスラという感じがします。

この技術によって車体リア部分の重量は従来に比べ約30%軽くなると言われており、「軽い=航続距離が伸びる(電費が良くなる)」というのはガソリン車でも燃費が良くなるのと同様の話です。

次のOTA(Over the air)アップデート、つまりディーラーに行かなくてもオンラインで車がアップデートされるという点については既にモデル3、モデルS、モデルXという過去の車種でも採用されていますので省略します。

ちなみにオンラインアップデートで可能になると言われている「自動運転」も既にこのくらいの精度まで来ています。

車両の購入時に「完全自動運転」のオプションを購入していればこの機能が過去のモデルにも適用されるのですから驚異です。

モデルYの車内

そして最後が「オクトバルブ」ですが、以前「モデルY」についての記事で「オクトバルブ」について解説したことがありますので、こちらをご参照いただければと思います。

このオクトバルブによってBMS(バッテリーマネージメントシステム)、つまりバッテリーが最大の性能を発揮すると同時に消耗しないように適切な温度に調整する機能をコントロールしようという新しい試みです。

モデルYのオクトバルブ

この温度調節を適切に行える点が実はテスラの最大の強みで、「バッテリーを自社生産」という点以上に

人によってはテスラのことを「バッテリーマネージメント会社」と言っていたりもしますが、今も初代初期型リーフの失敗を取り上げて「EVはバッテリーが消耗して交換になると費用がかかる」と批判している人々の懸念を吹っ飛ばす機能を既に搭載しています。

「テスラ・モデルY」も含めて超大激戦のミッドサイズSUVのEV

テスラ・モデルY(MIC)
今日はテスラ「モデルY」に投入されている最新の技術とLFPバッテリーを使用した廉価版(これも立派な技術革新です)について解説してきましたが、この世界の流れを受け入れられない人が日本にはまだまだいるようです。

私が元々現代文や小論文の講師だったのもあり、このツイートでもつぶやいたような「ものづくりが危ない」のようなちょっとした一言に記事を書いた人間の気持ちを読み取ってしまうことがよくあります。

EVや再生可能エネルギーに対する姿勢がその典型例ですが、新しい技術に背を向けてひたすら現状維持にこだわる姿勢が「衰退する日本」を象徴しているようで嫌な予感がします。

以前から言っているようにこのサイズのSUVは「テスラ・モデルY」のみならず「日産・アリア」「フォルクスワーゲン・ID.4」「ヒュンダイ(ヒョンデ)・IONIQ5」「アウディ・Q4e-tron」など各社主力級のハイスペックなEVを投入しているように大激戦です。

日本勢では唯一日産が「アリア」でこのバトルに参戦していますが、他のメーカーは何をやっているの?という話になりますよね。

テスラのみならず既存の自動車メーカーが社運をかけるくらいの勢いで参入するEV戦線に、日産や「2040年までに全車EV化」を表明したホンダ以外のメーカーは参戦しないまま不戦敗となるのでしょうか。

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