今更(?)テスラセンター板橋でモデル3に試乗した話【去年より上海製モデル3に進化が】
こんばんは、@kojisaitojpです。今更とツッコミをされそうですが、今更ながら行ってきました。
位置情報出ないけど例の元マセラティのところ pic.twitter.com/WaIJxARhuc
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) January 31, 2022
昨年末に私の家からもすぐ近くの板橋にテスラストアがオープンしていたのですが、なかなか行くタイミングがないのと「何回もモデル3乗ってるし、フランスやドイツでもテスラストア行ってるから」というのがあったので行かずにいました。
ですが記事にもしたように先週マツダディーラーにMX-30に乗りに行ったり今週末にポルシェ・タイカンの試乗にも行くと予定を立てていると「じゃあテスラにも一回行っておいた方がいいかな」と思って急遽行ってみました。
ですので本日の記事の内容は「今更ながらモデル3に乗った感想」と「テスラストアが他の自動車メーカーのディーラーと比べていかに異質であるのか」が中心になります。
目次
「車メーカーのディーラー」とは全く異空間のテスラストア(センター)
フランスやドイツでは「見学でーす」と言う感じのことを言って店内を見回しただけなのでスタッフとコミュニケーションを取ることはあまりしませんでしたが、今回は将来世話になるかもしれない店舗なのもあり店長などと突っ込んだ話もしてみました。
ちなみにフランスとドイツのテスラストアで「モデルY」を見た記事はこちらになります。
パリとフランクフルトのテスラストアに行ってみた話【モデルYと初対面】
パリとフランクフルトでは街の中心にテスラストアがあったので早速見学に行ってきました。日本市場より既に一歩早く発売が開始されているモデルYが展示されているのみならず、パワーウォール(蓄電池)やソーラールーフ(太陽光パネル)もテスラストアで販売されており、「持続可能な社会の実現」を唱えるテスラらしい店構えになっています。
今回初めて接してみて何よりテスラストアのスタッフが面白いなと思ったのは、「スタッフが車を売ろうとしない」という点です(笑)。
きちんとiMacがスタンバイしてました(笑) pic.twitter.com/yibASmGh2a
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) January 31, 2022
試乗が終わった後の話ですが、「本日購入されますか?」と聞かれた際のスタッフの発言が「購入されるのでしたらこちらのPCから注文してください」です。
テスラストアはディーラーではないという旧来の車メーカーとの違いがわからないと「この場で購入できないとは不親切だ!」と怒る客がいるようですが、オーダーはオンラインのみ、納車はこの板橋にあるテスラセンターではなく有明か川崎の専門の部署に行きます。
「じゃあテスラセンター(ストア)は何のためにあるんだ?」となりますが、修理などのアフターサービスと試乗です。Twitterでご指摘をいただきましたが、テスラセンター(ストア)のスタッフのノルマは「試乗の数」だそうです。
これがディーラーなら「月に何台車売るのがノルマ」となりそうですよね、いや、実際なってます。
ディーラーの場合は「メーカーから購入した新車を売る」ことでお店の利益になるのもあって必死で売ることがノルマになります。反対にテスラの場合は車を売るための店舗ではないので車やEVにとって都合の悪い情報も積極的に教えてくれます。
営業トークがないのですから当然ですが(笑)。
スタッフもディーラーにありがちなバリっとしたスーツを着てという堅苦しい雰囲気ではなく、「店長」と名乗ったスタッフもパーカーにジーンズというカジュアルな格好でフランクに接してくれる環境はApple Storeに近いものを感じました。
店舗というよりは「テスラが好きな人間が集まるコミュニティ」のような雰囲気です。
テスラ「モデル3」の試乗の感想は簡潔に
そして一応は本題のモデル3の試乗です。
まずは最初にいつものように車だけを撮った動画もあるのでアップしておきます。
まぁ私の場合は以前からカーシェアで何度も「モデル3」は借りているので詳細は過去の記事をご覧いただいた方がいいと思います。今回のように30分の試乗ではなく「東京⇄仙台」を往復したり、「東京⇄伊豆」を往復したりしてますので。
上海製の「モデル3ロングレンジ」に乗って仙台まで行った話はこちらになります。ウエスティン仙台での目的地充電にも触れています。
テスラ「モデル3」をカーシェアして仙台まで行った話【途中充電不要】
先週テスラ「モデル3」をカーシェアで借りて仙台まで行ってきましたので記事にします。航続距離が500キロ以上のロングレンジなのもあり、特に電費を意識しなくても片道400キロ位問題なく走れてEVの進化を時間できます。同時にウエスティンホテル仙台のデスティネーションチャージや宇都宮で体験したトンデモ充電器も紹介します。
上海製の「モデル3スタンダードレンジプラス」に乗って伊豆まで行った話はこちらになります。
「テスラ・モデル3(上海製)」をカーシェアして伊豆まで行った話【人間<オートパイロット】
以前「テスラ・モデル3」をカーシェアした際にはフリーモント製でしたが、上海製のモデル3も出てきたので早速カーシェアしてみました。様々な面での質的な向上が見られ、オートパイロットも進化してますし、中国の生産レベルも向上しているのがわかります。新しいものを拒絶する日本が徐々に先進国から滑り落ちようとしてることがわかります。
このように長距離乗った経験があったので「今日は試乗よりもテスラストアの内部を観察するのが主目的」のつもりでしたが、意外な発見もありました。
MX-30にピッチングがないってのを賞賛したけどテスラも2020年、2021年、2022年と着実に進化してピッチングはかなり弱くなってるな。 pic.twitter.com/iSujEF9fZU
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正直EVに乗った際の回生ブレーキなどによって起きる「ピッチング(前後の揺れ)」に関しては以前テスラや日産リーフに乗った際には「仕方ないな」と諦めていました。
ですが先日記事にしたようにマツダ「MX-30」に試乗して「EVなのにピッチングがない」というのが衝撃でした。
MX-30を体験した後にモデル3乗るとどうなる?というのが気になるところでしたが、何と以前カーシェアで体験したモデル3よりピッチングが弱くなってました。
テスラに関しては同じ2021年に上海工場で作られたモデル3でも時期によって(いわゆる「ロット」)仕様が微妙に違うようで部品探しなどが難航するという話を聞いたことがありますが、同じ年度内にガンガングレードアップしてるということです。
まさかMX-30並にピッチングを消してくるとは予想外でした。
後はMX-30との比較にどうしてもなってしまいますが、これです。
やはりこのレバーだけでオートパイロットに入るテスラのユーザーエクスペリエンスってすげぇわ😱 pic.twitter.com/2jq86skGb5
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) January 31, 2022
ペンで色をつけておきましたがテスラの場合は右側のレバーがシフトチェンジやオートパイロットの操作を行います。
モデル3では右側のレバーを2回倒すだけの簡単な操作でオートパイロットが作動します(もちろん作動する条件が整ってる場合のみ)。
これがマツダ「MX-30」の場合は少々ややこしくて、ステアリングにスイッチが付いているもののセットするためには余所見をする羽目になりました。「余所見をしないとセットできないオートパイロットって」と思ってたところでユーザーエクスペリエンス最高のテスラ車です。
「右レバー2回だけで作動するなら間違って操作したらどうするんだ!」と反論が飛んでくるのは予想できます。
ですがユーザーがオートパイロット使おうとした際に余所見をして操作しないと作動しない複雑なシステムって本当にユーザーのことを考えてると言えるのでしょうか?
設計思想の違いといえばそれで終わる話ですが、これも先ほどのテスラストアの雰囲気同様に「自動車業界と縁がなかった宇宙人のような存在のテスラ」だからこそできることかもしれません。
「テスラセンター板橋」のロケーション
既に知ってる方も多いでしょうがロケーションとアクセス方法については紹介しておきます。
住所:東京都板橋区小豆沢3丁目12−17
電車でアクセスする場合は都営三田線「志村坂上駅」から徒歩5分程度です。行きは下りで楽ですが、帰りは登りがきついかもしれません。
車でアクセスする場合はテスラセンター板橋には駐車場がありません。ですが隣のビバホームの駐車場が一時間無料です。
テスラセンターのスタッフもビバホームの駐車場を利用することを勧めてきます(笑)。
ディーラーではない「テスラセンター」が教える日本の自動車業界の歪み
社員に低スペックなPC使わせる会社にロクな会社がないってのはこれまで普通の人以上に多くの会社見てきた印象ですね💦
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) January 31, 2022
「あぁテスラはお金あるからねぇ」と一蹴されそうな話ですが、このように店内にスタッフも客も使うPCがハイスペックのiMac(3台ありました)というのを見ると私は「社員に低スペックなPCを使わせる」という生産性の低いことはしない、徹底的に合理的なテスラの姿勢が垣間見ることができたなと思いました。
細かいことに感じるかもしれませんが、働く社員が不便やストレスを感じる会社は客から見てもイメージが悪くなります。
営業トークで嘘八百(とまでは言いませんけど)を並べて客を騙すように車を売る旧来の自動車メーカーのディーラーと違いテスラストアのスタッフは「あぁこの人たち本当にテスラ車が好きなんだな」というのが伝わってくるのは私には非常に好感が持てました。
EV充電、自家消費などを考えると、割とバランスの良いサイズ感なんだと思います。
— Suomi Masuda (@SuomiMasuda) January 31, 2022
私が「モデル3買う場合は家を建ててパワーウォール(蓄電池)やウォールコネクター(充電器)も設置したいんですよ」という話をした際にもこの位の太陽光パネルがないと宝の持ち腐れになることを正直にアドバイスしてくれました。
従来のディーラーとは違うテスラのやり方がどれだけ革新的で、どれだけの破壊力があるのかについては以前の記事で書いてますのでこちらもご参照いただければと思います。
電気自動車(BEV)が露呈させる販売網の再構築とは?【ディーラーもオワコン】
昨日は「バッテリー」という技術面で旧来の自動車メーカーが不利な立場に陥ることについて説明しましたが、今日は「販売網」という面から指摘したいと思います。旧来の「ディーラー」という販売・整備を行う拠点を前提としたビジネスモデルはガソリン車に比べて整備の頻度が減る電気自動車では高コストで不要なことをテスラが示唆してくれます。
テスラが破壊するのは既存ディーラーだけじゃなく中古車店も?【既得権益の打破】
テスラが既存の車メーカーやディーラーなどの既得権益を破壊する存在であることはこれまでも書いてきましたが、メーカーとは直接繋がらない「中古車販売店」すら破壊する存在であると言われてイメージが湧くでしょうか?これまでのようにエンジンとその関連部品の整備で儲けてきた既存の中古車店はEV化に対応できず滅びる可能性が高いです。
私のところにもこのような旧体制(既得権益)の側から野次が日々飛んできます。
今も「勝つのはテスラじゃない!トヨタだ!」と叫んできたバカがいたから即ブロックした。二度と俺のアカウントに来るな。
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) January 30, 2022
私の日々の発言を見ていれば私が別にテスラ信者ではないこと、好きなメーカーがシトロエンとジャガーなこと位わかると思うのですがこういう輩は私のようないわゆる変わり者に「トヨタが勝つんだ!おとなしくトヨタ買え」と言って「じゃあ買います」と言うと思うんでしょうかね(笑)。
テスラがこけてしまった場合はおそらくシトロエンやジャガーなどの日本ではマニアックなブランドに行く、普通の人間とは価値観が違うことくらいわかって欲しいなと思うところですが。
私は個人の価値観や嗜好が色濃く反映される「車」という趣味で「これが絶対に正しい」という選択肢は存在しないと思っています。それは「性能ではトヨタが最高だ」といくら言われても変わるものではありません。
これまでならごく一部の外車乗りというマイナーな領域で細々と暮らしていた私のような人間もEVやテスラのおかげでネット上で堂々と発言ができるようになったなぁ、とテスラストアへ行って再度確信しました。
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