EV化でリセール価格が下がったらガソリン車はオワコン?【中古車輸出から値崩れ】

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こんばんは、@kojisaitojpです。以前から私のブログでは「アフリカでEVの導入が進む可能性」について何度か解説していますが、それを裏付けるような記事も見かけるようになっています。

現時点では実際に利用しているユーザーはごく一部ですが、既にアフリカでもEVに乗るメリットは意識され始めています。

先日私も名古屋大学まで「宏光MiniEV」の見学に行ってきた記事を掲載しましたが、このEVに関しては「日本でこそこういう軽自動車サイズのEVが必要とされている」と思うのと同時に「世界中でこういう格安EVが流通したら中古車市場が崩壊するな」と思いました。

軽自動車が人気の日本でも売れる可能性が高い車種ですが、日本で売るためには日本の安全基準をクリアしなければならないので販売できるまでかなり時間がかかります。

ですが安全基準などの規制がゆるいアフリカや東南アジアなどの発展途上国では売る気になればすぐにでも販売可能です。

この時に大きな影響を受けるのは実は日本の中古車だったりします。

今日はアフリカや東南アジアでEVが普及することが日本の中古車市場に及ぼす影響、それによって日本も否応なくEV化せざるを得なくなることについて解説します。

「アフリカや東南アジアでEV普及」が日本の中古車市場のリセール価格を下げる?

アフリカの中古車店
「アフリカ」という単語もそうですし、日本に入ってくるかどうかも定かではない「中国製のEV」という単語もまだ実感のないものかもしれませんが、「リセールが右肩下がり」と言われたら焦りませんか?

私のブログでは何度か解説したことがありますが、高年式・多走行で日本では売れなくなった中古車のほとんどが東南アジアやアフリカなどの発展途上国・新興国に輸出されています。

特に東アフリカ(ボツワナ・レソト・セーシェル・ザンビア・マラウイ・ケニア、南アフリカ共和国など)は右ハンドルの国が多いので多走行・高年式でも故障しにくい日本車にはかなりの需要がありました。

まぁ「ありました」ではなく現時点でも「あります」なのが正確です。

アフリカの街並み

特にトヨタ・プリウスなどのハイブリッド車は燃費が良いのでどこの国でも人気の車種です。

現在中古車の買取市場で「どんな車でも最低3万円で買取」のような広告を出す業者がいるのは「どんなボロい中古車でもアフリカ持っていけば売れる」というのと「走れなくても部品取りで使える」という理由です。

このように「高値買取」を売りにする中古車の買取業者は、日本国内で再度売ることよりも輸出することが中心の業務だったりします。

ただしプリウスなどのハイブリッド車は燃費は良いものの、構造が複雑でメンテナンスコストが高い(日本で他走行してからの輸出ですから)のがデメリットで、そこにEVが入ってくれば乗り換えが進むのでは?というのが私の以前からの予想です。

もうお分かりでしょうが「多走行・低年式」となって日本の中古車市場では売れなくなった中古車の最後の行き先であるアフリカや東南アジアなどの発展途上国・新興国でEVが普及するとガソリン車への需要は徐々に減ってきます。

私が「ガソリン車のリセールバリューが値崩れする」という根拠はここにあります。

「アフリカや東南アジアでEV普及」が日本の中古車市場のリセール価格を下げる?

アフリカで歓迎される日産・リーフ
「アフリカや東南アジアなどでEV化が進む」→「これらの国からの日本の中古車への需要が減る」→「日本国内で捌けない中古車に価値がなくなる」という順番で中古車の下取り価格は間違いなく下落します。

まぁこの話をする必ず「電気も足りない発展途上国でEVなんか普及するわけないだろ」と野次が飛んでくるのですが、私のブログで繰り返し取り上げているように「燃料代が国家財政を圧迫する発展途上国・新興国」ほど化石燃料からの脱却を目指しているという背景があります。

エネルギー源としての化石燃料というのは産油国などを除くとどこの国でも国家財政を圧迫する最大の要因で(日本でも発展途上国でもガソリン価格は大差ないです)、実は再生可能エネルギーに期待している国は多いです。

これまで燃料代としてGDPの何割もが流出していた発展途上国が「化石燃料から再エネに切り替えれば燃料代が不要になる」とエネルギー政策を転換させてくることでしょう。

そしてそこに入ってくるのはあの中国です。

中国のことですから「中国製EVと太陽光パネル」をセットで新興国・発展途上国に売り込んでいくことは容易に予想できます。

以前も新幹線などのインフラ事業で日本が中国に負け続けていることに触れましたが、次はEVと再エネで起きる可能性が大いにあります。

残った「ガソリン車」の中古車にプレミアは付かない?

アフリカで販売される中古のリーフ
いつもであれば日本国内の文脈でEVが普及すべきである理由を述べていますが、今日は反対に日本のガソリン車の貴重な供給先であったアフリカや東南アジアの発展途上国の動きに影響されて結局日本もEV化せざるを得なくなるという角度から検討してきました。

もちろんここには「EVが世界中で受け入れられるのか?」という根本の問題があり、「EVは世界の消費者に受け入れられない」と信じるのであれば成立しない話になります。

EVが普及しないと信じている方々からすると「ガソリン車に希少価値が出て値上がりする」と思うかもしれませんが、それは一部のスーパーカーや高級車など非常に限られた領域の話で、通常我々がリセールバリューを気にするような大衆車ではほぼあり得ないと思います。

皆さんが自動車を購入する際に気にするであろう「リセールバリュー」が値崩れすれば、こちらの方面からも内燃機関車(ガソリン車・ディーゼル車・ハイブリッド車)に乗るメリットがなくなってきます。

反対にEVのリセールバリューが高い、「中古車になっても値崩れしないEVが中古車市場を変える」というのは実は以前から言われていることです。

日本より数年早く「モデル3」が発売されたアメリカ市場では既に中古のモデル3が流通していますが、値崩れしないことが話題となっています。

現在の日本でEVを語るとどうしても「新車」であることが前提になってしまいますが(リーフ以外の流通台数があまりにも少ないため)、当然のことながら世の中全ての人が新車で自動車を購入するわけではありませんので中古車市場が発達していきます。

「リセールバリュー」という意味でお得感があるEV、反対に世界でEVが普及したことによって徐々にリセールバリューが落ちていくガソリン車となれば新車の段階でどちらを買いたいと思うでしょうか?

思った以上に早くガソリン車の淘汰が進むかもしれません。

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