完全自動運転と相性・親和性が良いのは電気自動車(BEV)?【ガソリンエンジンは不向き】

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こんばんは、@kojisaitojpです。世界の流れから最も乖離しているのはEVの話よりもむしろこっちかもしれません。

まぁ「元テスラ社員」というだけで敵意をむき出しにする困った日本人が多いようで、YouTubeのコメント欄にはこの方の話もロクに聞かずに一方的に罵るようなコメントだらけで呆れますが。

にもかかわらず全てのコメントに丁寧に返信しているのには感心しましたが。私なら「こいつ日本語通じないな」と思った時点でブロック・コメント非表示ですけど(笑)。

さて日本ではまだ今になっても「EV化すべきか否か?」という世界ではとっくに議論が終わっている次元で止まっているという残念な状態ですが、世界の流れは「EV化した後の完全自動運転」という次の段階の話が始まっています。

などというと「別にガソリン車でも自動運転できるだろ?」などという反論が日本だと返ってきます。

そこで今日は「完全自動運転とEVの相性の良さ・親和性」について考えた上で、「なぜEVだけは頑なに否定しようとする人々が現れるのか?」についても考えてみます。

実は「EVと完全自動運転」は相性が抜群?

自動運転のイメージ
まずは冒頭でも紹介した動画を添付しておきますので、まだ見られていない方は話について行くために見ることをオススメします。

「元テスラ社員」という肩書きを見ただけで「何とかして揚げ足を取ってやろう」的な努力の方向を間違えたコメントだらけなのは先ほども言った通りです。

この動画で主に語っているのは「EVと将来の完全自動運転の相性の良さ」なのですが、先に「自動運転」のレベル分けについては以前書いた記事がありますのでこちらをご参照ください。

本日お話する「自動運転」は「完全」と付けているようにレベル5、最低でもレベル4以上の自動運転ですのでまだ実用化できたメーカーはありません。

ですが実証実験の段階でファーウェイが既にこのレベルまで可能になっています。

実用化が目前というのはこの動画を見ればわかるのですが、このファーウェイを見てもお分かりのように基本的にはEVと自動運転がセットで実現されます。

自動運転のイメージ

と「EVと自動運転」をセットにすると「ガソリン車でもできるだろ?」という反論が必ず来ます。

確かに内燃機関車(ガソリン車・ディーゼル車・ハイブリッド車)でも現在の車は電子制御ですので、コンピューターが指示を出して操作することは可能です。

エンジン(内燃機関)

車を日常運転する方ならお分かりかと思いますが、アクセルを踏んでから加速するまでにはタイムラグが必ず存在します。

マニュアル車でもオートマ車でもアクセルを踏むことによってエンジンの回転数が上がり、それによって加速するわけですので当然です。

テスラのオートパイロット

反対にアクセルを踏んだ瞬間から最大トルクが発生するのがEVの特徴で、それは「0-100km/hの加速が2秒」などの加速力を売りにするテスラなどを見れば誰でもわかる話です。

加速力をEVの長所と捉えてそこに全振りしてくるテスラの試みについては以前書いた記事がありますのでご参照ください。

そして「タイムラグ」の存在がガソリン車で自動運転をした際に「エンジンの回転数が上がる時間」が致命傷となる可能性があるという点において「自動運転に不向き」であることが判明します。

事故を回避するためにはそのわずかなタイムラグが命取りになるということは日常あり得る光景です。

もちろん電子制御のレベルを上げられればガソリン車でもEVに近いタイムラグのない反応が可能になるのですが、そこにはEVでは必要のなかった技術が必要になります。

私のブログでも常々言っているように「2025年のノルウェーを皮切りに世界の主要国で販売禁止」になる内燃機関車に膨大な資金を注ぎ込んで開発する意味があるのか?という問題に直面します。

「脱炭素」においてもなぜか見られる「EVだけは否定したがる人々」

水素のイメージ画像
何がなんでもEVを否定したい方々のほぼ全てが絶賛するのが「FCV(水素燃料電池車)」やら「水素エンジン」だったりするのですが、

今日本が国を挙げてやろうとしていたのは「オーストラリアの格安の石炭を燃やして発電した電力から水素を取り出そう」という試みでした。それがオーストラリアで否定されたというニュースなのですが、EVを叩いて水素を絶賛するとこんな特大ブーメランが直撃することになります。

水素燃料電池車の仕組み

そもそも「石炭を燃やして発電」という時点で「脱炭素」としては論外なことくらい気づくべきです。

反対にEVに対して浴びせられるお決まりの批判に対しては、再生可能エネルギーで発電した電力で充電し、再生可能エネルギーで発電した電力で工場を稼働させれば解決する話なのですが、都合の悪いところは無視するのがEV叩きをする方々の特徴でもあります。

「日本では再エネは向いてないので〜」的な批判に対して書いた以前書いた記事がありますので、詳しくはこちらをご参照ください。

実際は「やればできるのにやろうとしない」というのが正直なところです。

「水素」に対しては「空気中を含めてどこにでも存在する無限のエネルギー」と勘違いしている向きが多いですが、水素そのものは存在しないということを忘れています。

太陽光にしろ風力にしろ「再生可能エネルギー」は昼間などは余剰に発電してしまう(だからこそ昼間の間に蓄電池に蓄えておいて太陽の沈んだ夜に消費するのが一般的)ので、このような余剰な電力から水素を取り出すというのであれば話はわかるのですが、なぜか日本では「安いから」という意味不明の理由で石炭の安いオーストラリアの石炭火力発電で発電した電力から水素を取り出そうという「どこが脱炭素なの?」という方向に行こうとしていました。

水素を巡る問題については以前書いた記事がありますのでこちらをご参照ください。

また水素を普及させるためには「水素ステーション」を今のガソリンスタンド並に設置しないととてもじゃないけど実用化できないのに都合の悪い事実は無視して「EVの充電インフラガー」とEVを攻撃するのもいつもパターンです。

「水素を絶賛する人に返ってくる特大ブーメラン」についても以前解説してますのでこちらをご参照ください。

EVに対して攻撃的な人ほど、その批判内容が自分が絶賛している水素にブーメランのように跳ね返るのはなかなか笑えるところです。

自動運転でも脱炭素でもなぜか「EV」だけは除外しようとする恣意的な情報操作?

メディアリテラシーを身につける
一応言っておくと本日のテーマだった「完全自動運転」については水素を使って発電した電力で走る「水素燃料電池車(FCV)」であればEVと同じように可能ではありますが、「水素エンジン」のように内燃機関を使うのはガソリン車同様に論外です。

正確に言えば「内燃機関車(ガソリン車・ディーゼル車・ハイブリッド車)」でもできないことはないのですが、エンジンを回すためのタイムラグをゼロに近づけるのは不可能に近い、ここを改善させるには膨大なコストがかかるし、そもそもできるかも不明という話です。

なぜコストもかかる上にできるかどうかも怪しい、もはや終わりが近づいている「エンジン」という存在に執着すればするほど世界の流れから遅れていくだけ、つまり日本の世界での競争力がなくなるだけだと思うのは私だけでしょうか?

同じ日にたまたま株主総会があったので同時に取り上げますが、世界で最初にEVを販売し、2010年当時には世界のEV戦線でトップを争っていた日産と三菱がEV化に舵を切れず、「e-Power」だの「PHEV」だのと中途半端な技術でお茶を濁そうとしているのは非常に残念なところです。

自動運転目前のモデルS

2010年当時にはまだ市販車の発売すら出来ずにいたテスラにかなり先行していたにもかかわらずこの体たらくっぷりです。

まるで日本国内において「日本だけは絶対にEV化させない」という闇の力でも働いているかのような気味が悪い状態です。

「e-Powerに搭載されている発電用のエンジン」はエンジンが搭載されてるがゆえもうすぐヨーロッパでは売れなくなりますし、PHEVも同様にもっと厳しい規制をする方向に世界の主要国が向いてるわけで「そこまでして日本をガラパゴス化したいの?」と思ってしまいます。

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