「ヒョンデハウス原宿」で「IONIQ5」に関するトークショーに参加した話【テスラはギガベルリンオープン】

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こんばんは、@kojisaitojpです。どの位の倍率だったのかは知りませんが、ここでのイベントに当選したので行ってきました。

現在原宿の「ヒョンデハウス」で「IONIQ5」と「NEXO」の試乗をおこなっているヒョンデ(ヒュンダイ)ですが、昨日は開発に携わった方のトークショーが開催されました。

トーク自体は既に私がブログで過去に取り上げた内容がほとんどでしたが、ヒョンデのEVにかける姿勢はよく伝わってきたので本日取り上げます。

また私が日本でそんなイベントに参加してる裏で、ドイツではこんなイベントが開催されていました。

新工場がオープンした際には最初の納車式にイーロンマスクが登場して謎のダンスを披露するというのが恒例になりつつありますが(笑)、ついに延期が続いていたギガファクトリー・ベルリンがオープンしました。

「テスラとヒョンデじゃ関係ないだろ!」と怒る人もいるかもしれませんが、この2つの会社からは「EVをただの車で終わらせない」という姿勢が共通しています。

そこで今日はテスラのギガファクトリー・ベルリンのオープンの様子やそこで披露されたテスラの今後の計画と、私が原宿のトークショーに参加してヒョンデ(ヒュンダイ)から感じた「テスラと相通じる点」について解説します。

EVに対して、日本市場に対しての意欲を感じたヒョンデ(ヒュンダイ)のトークショーの内容は?

ヒョンデハウス原宿のトークショー
今回のトークショーは原宿駅前に5/28までの予定で展開中の「ヒョンデハウス原宿」の2階に設けられた「ラウンジ」で開催されました。行った方はご存知でしょうが2階がコワーキングスペースのようなラウンジになっており、コーヒーなどのドリンクが提供され、ヒョンデに会員登録をしたユーザーであれば試乗以外の時にも自由に使えるスペースになっています。

「ラウンジ」の様子は動画を撮影してます。トークショーの内容を解説してると尺が足りなかったので、途中からは私がシトロエンC6を運転しながらヒョンデのトークショーの内容について語ってます。

具体的な内容ですが、以下のような話が新しい情報として聞くことができました。

  • 「IONIQ5」は5月から予約受付、7月納車の予定は変更なし、価格も変更なし
  • 販売地域は日本全国を対象にする
  • 自社で充電インフラ設置や充電カード導入の予定はない
  • オンラインでのファームウェアアップデートは未定
  • 大黒PAの例の充電器は7月の納車までに対応させる予定

主な情報はこのくらいでしょうか。ブログの読者やTwitterのフォロワーの方も数名来てましたので、もし私が見落としてるポイントがあれば指摘していただければと思います。

半導体不足やロシアのウクライナ侵攻の影響からくるリチウムなどの価格上昇によるコストアップや納期の遅れが自動車業界を襲っていますが、ヒョンデは現時点では最初の納車は7月、価格も現在の価格のままで販売することが確認できました。

ハイアット銀座とIONIQ5

もちろんそれは最初のロットだけかもしれません。テスラが頻繁に値上げを行なっていることから推測すると「IONIQ5」も途中から値上げの可能性は大いにあります。

「自社で充電器の設置計画はない」「充電カードの導入予定もない」というのはテスラなどと比較した際に批判されやすい部分ですが、これはあくまでも「現時点では」と限定つきです。

正確には「やらない」のではなく「未定」、つまり今後販売を開始した後のユーザーの反響次第ということは留意すべきです。

そしてこの発言が出た際に「まずは自宅で普通充電」ということを強調されてて、私はこの発言に「あ、EVのこときちんとわかってる会社だな」と感じました。

韓国の充電ステーション

韓国・ソウルなどで展開している350kW級の超急速充電ステーションが登場することはすぐにはなさそうなのは残念ではありますが、もし「IONIQ5」がある程度売れて「日本市場でビジネスになる」とヒョンデが判断すれば日本への投入もあるかもしれません。

とはいえ何もしないわけではなく、例えばEVファンの間で「日産・リーフ以外はマトモな速度で充電できない」と悪評の大黒PAの新型充電器についてはこのような発言を引き出しています。

日本の充電器管理・運営企業の「eMobilityPower」が今後日本の多くの場所に設置予定の最大6台同時充電が可能な充電器の問題については以前指摘した記事がありますのでこちらをご参照ください。

また私がマツダ「MX-30」を借りて実際に大黒PAで充電した際の記事はこちらになります。

私が「MX-30」で試した際にも10kWくらいという急速充電器とは言い難い惨状でしたが、ヒョンデ「IONIQ5」はこの充電器に対応できるファームウェアに改修して納車に間に合わせてると明言しましたので一安心です。

この問題を認識してるということは当然日本の充電インフラの問題は自覚しているでしょうから、「IONIQ5」発売後の展開には期待したいです。

テスラ・ギガベルリンのオープンと蓄電池中心の今後のプランとは?

テスラの一体成形
次はテスラです。

テスラが新工場をオープンさせて、最初に納車をする際にイーロンマスクが登場するのはもはや恒例になってますが、このようにギガファクトリー・上海の時と若干ダンスが違うことも話題になっています(笑)。

もちろん工場まで来た目的はダンスではなく、ギガベルリンで生産した「モデルY」を直接ユーザーに納車することです。

ベルリン製の「モデルY」が持つ可能性については以前の記事でも触れましたのでご参照いただければと思います。ただし「4680セル」に関してはギガテキサスの方で使用すると後に発表されてますが。

そして今回のセレモニーの際のスピーチでイーロンマスクの口から今後のテスラの計画について語られましたが、その中でEVそのものの話よりも「蓄電池」に重点が置かれているのが印象的でした。

パワーウォール・メガパックを用いて再エネ中心にシフトするテスラ

テスラパワーウォールで自給自足

ギガベルリンでのイーロンマスクの発言は以下のニュースでも取り上げられていますが、EVの話よりも「人類を化石燃料から解放する」ことと「AI(人工知能)」の話が中心でした。

「人類を化石燃料から解放する」というのが最もわかりやすい例として今回も「蓄電池」が挙げられていましたが、テスラは家庭用のパワーウォールのみならず大規模な蓄電用の「メガパック」も既に世界中に展開しています。

テスラは日本でもこのような「蓄電池」を活用したプロジェクトを行うことを以前発表しています。

「蓄電池」が「現在は出力抑制により捨てられる余剰の再エネ」を蓄電することにより「再エネは不安定」と言われる弱点を解消できることについては先日の記事でも解説しました。

まぁ残念なのは返ってくるコメントが「再エネなんかで停電が防げるわけないだろ!」「原発を稼働させるのが現実的だ」「てめぇの家だけ停電させてやろうか!」など「原発なし」という単語に脊髄反射しただけ、後半の「EVを蓄電池として活用する」まで言及したものがほとんどなくて呆れましたけど。

再エネとEVを頑なに否定するガラパゴス日本とは対照的なヒョンデとテスラ

V2H対応のヒョンデ「IONIQ5」
このようにテスラやヒョンデが世界中で「脱化石燃料」の社会を作ろうという姿勢を明確にしてる中で日本だけはなぜかそれに逆走した話ばかり出てきます。

その一例が先日の地震により火力発電所が停止したことから来る「電力危機」ですが、私がそれについて書いた記事にもなど読むに堪えないクソコメが殺到しました。

まぁ基本的に日本語でマトモに意見交換する気もなく一方的に罵ってくるコメントには一切対応しませんけど。ただの時間の無駄ですから。

ヒョンデ「IONIQ5」のコンセント

以前から何度か主張していますが、私がテスラやヒョンデを評価している最大のポイントは「ただ車を売りにきたのではない」という点です。

ヒョンデ「IONIQ5」の場合はこのような外部給電(V2L)にとどまらず、今や日本独自の規格になりつつあるV2H(Vehicle to Home)にも対応しています。

車中泊も可能なヒョンデ「IONIQ5」

他にもオプションで車中泊が可能になるベッドも販売したり、ヒョンデはEV化と自動運転が進むことによってこれまでの車では実現できなかった新しいライフスタイルを提案しています。

テスラは現時点では車両には給電機能が搭載されていませんが、パワーウォール(蓄電池)やソーラールーフ(太陽光パネル)の販売を通して「化石燃料に頼らない新しいライフスタイル(テスラの言葉を借りれば「持続可能な社会の実現」)を提唱してます。

このように「未来の社会」をイメージさせる会社、新しい技術によって可能になる新しいライフスタイルを提唱する会社には販売するEVにとどまらない魅力を感じるのは私だけでしょうか?

これまでの「自動車」という枠組みを超えたものを提供して我々に未来のイメージを与えてくる会社に対して「ガソリンエンジンの開発では勝てないからEVやってるんだ」の誹謗中傷が的確だとは全く思えません。

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