e-mobilityPowerの残念な充電インフラ設置計画が判明【これじゃ日本ではテスラ一択?】

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こんばんは、@kojisaitojpです。EVの話となるとどうしてもヨーロッパの状況がメインになりますが、理想的な充電インフラ設置計画を見かけました。

まぁこのようなプランを「理想的」だと言っても「日本だと二酸化炭素の排出量ガー」と叩かれるわけで呆れてものも言えませんが。

私は「急速充電の速度」を問題にしているのに「二酸化炭素ガー」的な全然話の噛み合わないEV批判をしてくるようなアカウントに対しては即時ブロックの方針ですのでよろしくお願いします。

EVを叩きたいからネタは何でもいいのでしょうが、そのように会話をする意思がないと判断できる批判に対しては今後も即ブロックします。

もちろんEVに批判的であってもこちらの話に対応した会話ができるのであれば対応します。

と先に今日のテーマを明らかにしましたが、引用したツイートではイギリスの高速道路における急速充電網についての記事を見ていると、当初はこれに対抗できるスペックに見えた日本の「e-MobilityPower」の充電設置計画の貧弱さについて問題にします。

イギリスと比較して落胆の「e-MobilityPower」の充電インフラ設置計画

emobilitypowerの急速充電器
まず冒頭の記事についてですが、イギリスの高速道路における充電インフラ設置の話で、350kWの超急速充電器を6〜12基ずつSAに設置するという計画で、古い充電器(50kW級のもの)は順次速いものに置き換えていくという話です。

2021年3月イギリスの新車販売

これがイギリスの3月の新車販売台数の割合ですが、まだ普及率10%程度でもこのような大規模な充電器設置計画を立てて、2030年以降の全車EV化の時代に備えようとしています。

イギリスの超高速充電

記事の中では「テスラのスーパーチャージャーを意識した設置計画」と言われています。

イーモビリティパワー150kW急速充電器

これに対して現在日本の「e-MobilityPower」が高速道路上に設置しようと計画している急速充電器はどうでしょうか?

従来のいかにも「ダサい」という印象の急速充電器とは全く違うスタイリッシュな(2020年グッドデザイン賞受賞)見た目は魅力的で、購入した急速充電器も本来の性能上は今回発表された200kWよりも速い速度が出る充電器でした

emobilitypowerのロゴ

電気事業法の関係でこれ以上の速度が出せないのところからつまずきますが。

既にハイスペックな充電器を用意しているという意味でも「日本では二酸化炭素の排出量ガー」というのが今回のテーマに対する批判ではなくただのEVに対する誹謗中傷だということもお分かりかと思います。

さて問題はここからで、このハイスペックな充電器の運用方法がめちゃくちゃで、200kWの急速充電器なのに一台辺りの最大充電出力が90kWに制限されるという運用になるようです。

3台でシェアしたら約66kWと現在のチャデモと大差がなくなります。また最大90kWという制限も現在のチャデモの50kWよりはマシですが、既に日本に上陸しているジャガーやプジョー、メルセデスなどのEVが本国での150kW以上の充電出力(日本仕様は50kWに制限してますが)にも対応できないスペックです。

それどころか日産が2021年についに発売する「アリア」も最大充電出力が130kWですので、日本メーカーの発売するEVのスペックすら生かせないレベルです。

EVというだけで過剰に「航続距離ガー」と叩く人がいる一方で、いざ長距離ドライブに耐えられる大容量のバッテリーの車種が増えてくると充電速度が思うように出ない(しかも正確には最大充電出力では100kW150kWと対応するような仕様になっているのに充電器の限界で性能を生かせない)のでは「わざとEVが普及しないように邪魔してないか?」とうがった見方もできてしまいます。

チャデモという日本独自のガラパゴス規格であるだけで世界では不利なのに、更に速度も出ないのでは「本気で普及させる気あるの?」と思ってしまいます。

片や計算された充電インフラ設置計画の「テスラ・スーパーチャージャー」

テスラのスーパーチャージャー3
ただし私のブログでも繰り返し言っているように急速充電器はあくまでも「補助的な手段」であることを忘れてはいけません。

  • 一軒家でも集合住宅でもまず自宅で「普通充電」で使うのが原則
  • 公共の充電スポットは高速道路での長距離移動などの例外的なパターン

以前も述べましたが「日常生活は自宅で充電」「たまの長距離移動の際に例えば高速道路上で経路充電」というのが正しい電気自動車の使い方です。

テスラのスーパーチャージャーや日産ディーラーなどの近くに住んでいて、いつでも充電に行ける人以外はこの使用パターンが原則です。いや、正確には仮にスーパーチャージャーの近所に住んでいてもガソリンスタンドのように「充電に行く」という感覚自体が電気自動車の正しい運用方法ではありません。

さてその「長距離移動をする際の経路充電」として用意されているのがテスラのスーパーチャージャーなのですが、世界規模で見ると日本で見える事実以上に大規模なものになっています。

現時点で世界に20000基以上、ステーションの数では2200箇所を超えたようです。国別だと例えば中国国内だけで800箇所を超えているようです。

テスラのスーパーチャージャー4

しかも引用した記事にあるようにサンタモニカのスーパーチャージャーは62基と規模が違います。サンタモニカのあるカリフォルニア州はアメリカでも最も早く「2035年からは全車EV化(もちろんハイブリッドも禁止)」を打ち出した州です。

まぁテスラ車の普及台数が日本とはスケールが違うのでこのくらいの規模のスーパーチャージャーを用意しても充電渋滞ができる時はできるらしいのですが。。。

でもそれはガソリンスタンドも一緒ですよね。

日本のテスラ・スーパーチャージャー

日本だとまだこの位の数にとどまりますが今後オープン予定のスーパーチャージャーが多数あります。

韓国のテスラスーパーチャージャー

いつもアメリカ・ヨーロッパ・中国の話ばかりしますが、お隣の韓国でもこの位スーパーチャージャーがあります。以前韓国では「EVはテスラばかり売れてヒュンダイや起亜が思ったほど伸びない」なんてことが言われていましたが。

アメリカのテスラ・スーパーチャージャー

気になる方は実際にテスラのホームページでアメリカや中国、ヨーロッパなどにどのくらいの数のスーパーチャージャーがあるか見てみることをお勧めします。

充電インフラもガラパゴスになろうとする日本のオワコンぶり

テスラ式生活様式
まぁこの手の「ロジスティックス」というのは日本人が伝統的に苦手なもので、戦前も「兵站の補給路」の確保で大失敗したことが何度もあります。

日常生活でも戦争中でも同様なのですが、「物資の安定供給をどう確保するのか?」というのは「物資の確保」だけではなく「補給路」が確保されてはじめて機能します。

しかし昨今のワクチンの問題を見ても「ワクチンを確保する」ということには一生懸命なのですが、「確保したワクチンをどうやって国民に素早く提供するのか?」という話が後回しになって「いつになったら摂取できるの?」と状況になっています。

その結果が摂取率が1%と先進国の中ではぶっちぎりで最下位の摂取率です。

テスラ社のイメージ画像

EVの普及においてもそれは一緒です。販売することはもちろん重要ですが、販売した後に「どう運用していくか?」まで考えた上で販売しないと本格的に普及させることはできません。

電気自動車を「どう運用していくか?」の最重要ポイントは「充電インフラを充実させること」です。

テスラのスーパーチャージャー
韓国の充電ステーション

と考えると日本企業よりはアメリカ企業のテスラの方が「補給路」についての戦略をしっかり立てていてアテになるという結論になってしまいます。

テスラのスーパーチャージャーについては日本ではまだ不十分な数ではありますが、長距離移動をする際の要所に設置しようという意図は伝わってきます。「東京→大阪」の移動で「御殿場」と「浜松」「名古屋」にスーパーチャージャーがあれば十分ですし、「東京→青森」の移動だと「佐野(栃木県)」「仙台」「盛岡」と設置されていればテスラ車の航続距離であれば問題なく運用できます。

長野スーパーチャージャー

この間隔で設置されていればそれぞれの車のバッテリー残量に応じて分散して充電できますのである程度の混雑を回避することは可能です。

東北道に関しては以前から「設置予定」のままになっている「郡山(福島県)」にもオープンしてくれれば理想的ですが。

もちろん他の長距離移動だと「ここが足りない」「あそこが足りない」というのはたくさん出てきますが、先ほどの積極性を感じる設置計画や、アメリカ・ヨーロッパ・中国でのスーパーチャージャーの整備状況を見ているとテスラに関しては不安は感じません。

御殿場スーパーチャージャーとモデルS

いずれ必要な交通の要所にもれなくスーパーチャージャーが設置されるでしょう。

となると日本で日常生活のみならず長距離移動まで視野に入れるとテスラ以外に選択肢がなくなってしまいます。

まぁ私の場合は長距離移動が普通の人より多いから感じるところですが。

「長距離移動は年に1、2回」というレベルであれば「日常は日産リーフや三菱アイミーブで生活して、長距離乗る時だけテスラやガソリン車をカーシェア」で十分運用していけます。

という結論になってしまいますが「e-MobilityPower」が当初の予定通りの充電器設置計画で行ってくれれば「航続距離の短いEVでも問題なく暮らせる」という更に理想的な結論になったのにというのが残念な点です。

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