アウディ「e-Tron Sportsback 55 Quattro」に試乗してみた話【買うならQ4e-Tron?】

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こんにちは、@kojisaitojpです。動き出すと早いので早速次の試乗にもチャレンジしてきました。

アウディ「e-Tron Sportsback 55 Quattro」です。アウディは先日「Q4e-tron」という比較的使いやすいサイズのEVの日本での発売を発表しましたが、まだ日本には上陸してないので試乗は先に発売されているアウディ「e-Tron Sportsback 55 Quattro」になりました。

先日のポルシェ「タイカン」同様に私の購入対象ではありませんが、アウディのEVのテイストを味わうには問題がないと思い試乗に行ってきました。

ちなみに「Q4e-tron」の購入を考えられている方向けに言っておくと「Q4e-tron」は既にかなりの予約数が入っているようで、秋から納車と言われているものの今予約して年内に間に合うかどうか位の状況のようです。

と言うわけで今日は「Q4e-tron」の情報収集と試乗(実車はないので既に発売してる「e-tron」ですが)を目的にアウディのディーラーへ行った話になります。

さすがの高性能だった「e-Tron Sportsback 55 Quattro」

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」の外観
さて今回試乗したアウディ「e-tron」のグレードとスペックを紹介します。

  • 試乗したのはアウディ「e-Tron Sportsback 55 Quattro 1st edition」
  • 搭載バッテリー容量は95kWh
  • 航続距離はWLTCモードで405キロ(EPAだと約355キロ)

95kWhとかなり大きめのバッテリーを搭載してる割に航続距離がWLTCモードで405キロ、「高速道路を時速100キロで走行しクーラーをつけても達成可能」なアメリカのEPA(ちょっと厳しすぎる基準)で約355キロとテスラ車と比較すると少し物足りない距離ではありますが、2560キロという重い車両重量であることを考えると仕方ないかもしれません。

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」の外観

ですがディーラーのスタッフは航続距離を言われるのに慣れてるようで「毎日100キロ、200キロ乗りますか?」と私と同じ見解で話はしやすかったです。

確かにアウディ・フォルクスワーゲンはディーラーに150kWの急速充電器(後述)を設置する計画ですので、自宅充電ができない環境だとしてもテスラがスーパーチャージャーだけでも運用可能なのと同様にディーラーでの充電だけでも何とかなるかもしれません。

なんていうと「いや、毎日200キロ運転するから無理だ」と例外アピールをされる方がツイッターなどでは必ず現れるのですが、例外にいちいち対応してる暇はないので無視します(笑)。

アウディ池袋の充電器

充電に関しては次の項で独立して取り上げるのでそちらをご参照ください。

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」のディスプレイ

モータージャーナリストではないので「e-tron」の走りの部分に関しては専門的な話はできませんが、他のEVと比較した簡単な感想は述べておきます。

この前のポルシェ「タイカン」もそうでしたが、アウディも同様にアクセルを離しても回生ブレーキがかかるわけではない、だから滑らかな加速をするのがドイツ勢の特徴のようです。

これによって私が先日からこだわっているEV特有の「ピッチング(前後の揺れ)」がほぼない状態が実現されています。MX-30、タイカン、e-tronがテスラと大きく違うところかもしれません。

ただe-tronがポルシェと違うのは停止時に足を離しても平気なところがあります。この辺はテスラ「モデル3」と同じですね。

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」のインパネ

他にはオートパイロットはディーラーのスタッフ同乗で短い時間のみでしたので体験してませんが、サイドミラーがカメラなのが驚きでした。

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」のサイドミラー
「ホンダe」のサイドミラー

ただこのサイドミラー代わりのカメラは若干使いにくいです。下の画像はホンダeのものですが、ホンダeの場合従来のサイドミラーを見る視線で視界に入るような高さにありますが、e-tronの場合はデザイン上の都合からか若干下にあるため見にくいです。

というか我々のこれまでの「外のサイドミラーを見る」という習慣を変える必要があるかもしれません。

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」の後部座席

EVのメリットでもあるセンタートンネルが不要なのを生かした後部座席はかなり広く、5人乗車で出かけても狭いとは感じないと思います。

「e-Tron Sportsback 55 Quattro」の車内

全長約5メートル、全幅1.9メートル以上の大きさを生かした車内空間が実現されています。

150kWの急速充電器も8kWの普通充電器も強みとなるアウディ&フォルクスワーゲンの戦略

IONITYで充電するe-tron
以前はあまり興味がなかった私が急にアウディに興味を持ったのはこれがきっかけです。

ドイツでは元々アウディとフォルクスワーゲンは同じグループでしたが、日本ではなぜか別の法人が運営してました(アウディジャパンとフォルクスワーゲンジャパン)。

それがついに本国ドイツと同じように会社を統一し、それと同時にアウディとフォルクスワーゲンのディーラーに150kW級の急速充電器を設置し、両社のオーナーが共用で利用できるようにするプランを発表しました。

ドイツではポルシェも同じ会社ですが、日本ではここはまだ別で行くようですが。

しかし日本国内のアウディとフォルクスワーゲンのディーラーが約250店舗あります。250店舗に高速道路のSAPAではあり得ない150kW級の急速充電器が設置される意味の大きさがわかりますでしょうか?

この規模で急速充電器が設置され、アウディとフォルクスワーゲンのユーザーが独占で使えるとなればテスラのスーパーチャージャーに匹敵、いや数で言えば上回る快適な充電環境がオーナーに提供されることになります。

日本の急速充電インフラが終わってることについては以前「大黒PA」に設置された充電器の惨状について記事にしましたのでこちらもご参照いただければと思います。

テスラのように数百キロごとの経路充電というほど計算し尽くされたものではありませんが、日本の都道府県でアウディとフォルクスワーゲンがない地域はほぼありません。ですのでディーラーに150kWの急速充電器があれば長距離移動の際にも全く困ることなく利用できます。

私の個人的見解としては「ディーラーに充電器設置するのは意味がない」という持論ですが、高速道路のSAPAが「公共施設」ゆえに自動車メーカーが独自の急速充電器を設置させてもらえないので現時点では高速道路のインターチェンジ付近のディーラーで代用するしかありません。

そういう意味で今後アウディ・フォルクスワーゲンのユーザーはテスラに匹敵する充電環境を手にすることができます。

エントランスに展示されたID.4GTX

実はこの発表によって私の中でノーマークだったアウディ「Q4e-tron」とフォルクスワーゲン「ID.4」も選択肢に急浮上してきました。

まぁ急速充電器は長距離移動の際なので年に数回というレベルですが、アウディは普通充電器のスペックが高いことも魅力です。

アウディの普通充電器

これがアウディ純正の普通充電器ですが、これを自宅に設置すると8kWという普通充電器の中ではトップクラスの速度で充電できます。

テスラストア板橋のウォールコネクター

現在の日本でこのスペックの普通充電器を販売してくれるのはテスラとアウディだけです。

自宅の充電も快適な速度(95kWhのe-tronでも空から12時間、半分でよければ6時間もあれば充電可能です。

「夜自宅へ帰ったらプラグインして翌日満充電で出発出発」というガソリン車を超える快適さが手に入り、同時に長距離移動の際の急速充電として日本各地のアウディ・フォルクスワーゲンのが使用できれば現時点では無敵です。

50kW以下の低速なCHAdeMOや3kWの低速な普通充電器では味わえない快適な世界が待っています。

車両云々も重要ですが、このように充電インフラをメーカーがきちんと整えてるこのかもEV選びの重要な決め手になります。

アウディ池袋のロケーション

アウディ池袋の店内
今回伺ったアウディディーラーの紹介もしておきます。

住所:東京都豊島区要町3-31-3

東京メトロ有楽町線「千川」駅から3分ほど、「要町」駅から5分くらいです。駐車場は少ないですが事前に電話をしておけばキープしててくれます。

「Q4e-tron」「IONIQ5」「ID.4」「モデルY」と選び放題のEV戦線?

アウディ「Q4e-tron」

まぁこの前のポルシェ「タイカン」にしろ本日のアウディ「e-Tron Sportsback 55 Quattro」にしろ1000万を超える高級車になりますので他のEVと違うのはある意味当然かもしれません。

そう考えると先日日本での発売も発表された「Q4e-tron」の方がテスラの「モデル3」や「モデルY」、ヒュンダイ(ヒョンデ)「IONIQ5」、フォルクスワーゲン「ID.4」と比較するには適切かもしれません。

アウディ「Q4e-tron」

なおアウディ「Q4e-tron」については海外での発売が発表された直後にこれらのEVとの比較記事を書いてますので合わせてご参照いただければと思います。

この価格帯は他にも日本勢がトヨタ「bz4X」や日産「アリア」も控えており、超大激戦のセグメントになります。

ちなみに昨日記事にした「ヒュンダイ(ヒョンデ)IONIQ5」については次から次へと目撃情報があります。

正規のナンバーも付いてますし、着々と日本投入の準備は進んでいるようです。

どうやらカーシェアの「Anyca」にも車両を提供するようですので、もしかしたら発売前に試乗する機会があるかもしれません。

以前であればアウディの比較対象としてヒュンダイ(ヒョンデ)が並べられることはなかったでしょうが、EVになると価格的にもスペック的にもほぼ互角の車両ですので問題ないかと思います。

これを言うと「ヒュンダイなんて売れるわけねぇだろ!」とTwitterなどにクソリプが飛んでくることはもう見えてますが、私の見解・認識がおかしいのか、日本人の大多数の認識が時代遅れなのかはここから数年でわかることでしょう。

エントランスに展示されたID.4GTX
テスラストア・パリマドレーヌのモデルY

これ以外にもフォルクスワーゲン「ID.4」は既に2022年中の日本市場投入が表明されていますし、テスラ「モデルY」も右ハンドルの世界各国に納車され始めているので日本市場への投入も時間の問題です。

日産グローバル本社に展示のアリア

むしろ日産「アリア」の方が展示はされているのものの「いつ発売するの?」という状況が続いています。

トヨタbZ4X

トヨタ「bz4X」にしてもバッテリー調達能力や生産能力の観点から「日本国内に何台販売されるの?」という状況です。

日本メーカーからの登場が遅れている間に海外メーカーに日本市場のシェアを奪われるかもという危機的な状況なことに気づいている人はどのくらいいるのでしょうか?

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