六本木ヒルズまでヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」を見に行った話【価格・スペックも公開】
こんばんは、@kojisaitojpです。噂になってたので私も早速行ってきました。
ついに会えたぞ👍👍👍 pic.twitter.com/6DUCptdXIK
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) February 9, 2022
現在ヒョンデ(ヒュンダイ)ジャパンが六本木ヒルズと渋谷でインスタレーションイベントを開催しており、以前から発売が噂割れるEVの「IONIQ5」とFCVの「NEXO」を展示してます。
2022年、あなたのライフスタイルが動き出す。
Hyundaiブランドのインスタレーションイベントを渋谷、六本木で開催中。
数日後には変化があるかも?!
詳しくは #HyudaiMobilityJapan ウェブサイトまで。
👉https://t.co/kUMdgWZX6x #Hyundai #ヒョンデ #LIFEMOVES #Comingsoon pic.twitter.com/UNPFoiuhbV— Hyundai Japan (@Hyundai_japan) February 6, 2022
数日前まではこのようにすりガラスに囲まれていましたが、昨日ヒョンデ(ヒュンダイ)側から「IONIQ5」と「NEXO」の正式な発売計画が発表されて全面公開されたようです。
後で紹介しますが、実は来週から原宿で試乗が可能になり、月末くらいからは「Anyca」でカーシェアの車両としても出されるのでいよいよ日本でも「IONIQ5」に触れる機会が訪れました。
「IONIQ5」に試乗した際の記事はこちらになりますので、併せてご参照いただければと思います。
ヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」に初日に試乗してきた話【テスラに対抗できる唯一のEV?】
ヒョンデ(ヒュンダイ)が原宿で開催するEVの「IONIQ5」とFCVの「NEXO」の試乗イベントに行ってきました。会員登録をすれば自由に使用できるラウンジがあり、車両を自由に触れるスペースなのでEVに興味があればぜひ行ってみることをおすすめします。テスラに対抗できる本格的なEVが日本メーカーより先に韓国から来ました。
そこで今日は早速実物に触れてきた「IONIQ5」の全貌と日本市場に投入されるグレード・スペックを紹介します。
目次
噂通りの高い質感のヒョンデ(ヒュンダイ)「IONIQ5」
今回は先日のポルシェやアウディの試乗とは違って制約もないんで撮った動画もあります。
既にわかっていたことですが「全長4635mm×全幅1890mm×全長1645mm」で、横幅がある分だけ大きく感じるのはテスラ「モデルY」辺りに近いかもしれません。
テスラ「モデルY」は全幅が1900mmを超えるので機械式駐車場などを利用されている方はサイズ的にアウトでしょうし、「IONIQ5」もギリギリでしょうからEV特有の横幅は所有できる人がどうしても限られてしまいます。
ですが実物を見ていると「やはりYouTubeなどで見た通りかっこいい」が第一印象です。
テスラとは設計思想が違いますが、このピクセル状のライトなど個性もあり、以前の韓国車に見られた「何となく古臭い」「一時代前の日本車を真似たようなデザイン」とは全く異次元の車に進化しています。
最大の特徴は車内で、EVの特徴でもあるフラットな床を生かして、センターコンソールが自由に動く、リアシートも自由に動かせるなどヒョンデ(ヒュンダイ)が「リビングルーム」と名づける車内空間の広さは必見です。
ホイールベースが国産車だとトヨタ・アルファード、外国車だとメルセデス・Sクラスに迫る3メートルという長いホイールベースを生かした居住空間については後日試乗する際にも色々やってみようと思います。
また昨日の「ミニキャブミーブ」についての記事でも解説したように「外部給電」が充実してるのも「IONIQ5」の特徴で、このようにリアシートには100Vのコンセントがあります。海外版のCMでもこのコンセントを使って車内でテレワークをしていたり、結婚式のお色直しをやっているシーンなどが放映されています。
また充電ポートは急速充電用と普通充電用が1箇所にまとめられている使いやすい構成です。
ここにアダプターを差し込んで外部に給電する様子はこの動画で公開されています。
先日の防災に関する記事でも引用しましたが、ここに充電プラグを差し込むとEVからEVへの給電も可能ですし、日本仕様向けには「V2H」にも対応してますので家庭への電力供給も可能です。
他には「日本人向けの配慮?」と思われる「ウインカーが右側」への変更がされていたり、韓国仕様ではサイドミラーがカメラだったのが通常のミラーになっていたりと日本仕様だけの変更点もあります。
日本市場に投入の「IONIQ5」は4つのグレード
今回の日本市場向けのグレードは4種類あり、
- ベースグレードは搭載バッテリー容量58kWh、航続距離498キロ(WLTCモード)
- 中間に「Voyage」と「Lounge」がありバッテリー容量72.6kWh、航続距離618キロ(WLTCモード)
- AWD仕様は最上級の「Lounge AWD」のみでバッテリー容量72.6kWh、航続距離577キロ(WLTCモード)
というカタログ表記の航続距離はアテになりませんので、「高速道路を時速100キロでクーラーをつけても達成可能」なアメリカのEPAサイクルを現地のWebサイトから引っ張ってくるとそれぞれ「220マイル(354キロ)、303マイル(488キロ)、256マイル(412キロ)」になります。
この航続距離は信用できますので、だいたいですが東京からだと仙台や名古屋より少し先くらいまでは問題なく行けます。テスラ「モデル3」のスタンダードレンジプラスとロングレンジの航続距離より若干少ないくらいの水準ですが、現在日本で買えるEVだとテスラを除けば最も航続距離の長いものです。
価格に関してはベースグレードが479万円、「Voyage」が519万円、「Lounge」が549万円、「Lounge AWD」が589万円です。
もちろん補助金の対象になりますし、外部給電やV2H搭載の「IONIQ5」は満額(80万円)国から出ます。東京都在住であれば更に60万円上乗せされて140万円です。
「Lounge」までのグレードが400万前後で買えてしまいます。実は費用面ではテスラ「モデル3」より安いくらいです。
「モデル3」より若干安い、しかも外部給電やV2Hが搭載されてるのだからむしろお得では?と思うコスパの良さです。
ただし後で述べるようにテスラの「スーパーチャージャー」のような自社で設置する急速充電ステーションがないのが欠点ではありますが。
「IONIQ5」「NEXO」の試乗はこちらで
とはいえ一定の年齢以上の方になると「そうは言ってもヒュンダイなんて」と思う方も多いことでしょう。
一番わかりやすいのは試しに試乗してみることです。2/19から原宿でヒョンデ(ヒュンダイ)主催のイベントが開催され「IONIQ5」と「NEXO」に試乗できます。
Hyundai 公式ホームページです。
ヒョンデ(Hyundai)のブランド、サービス等々を紹介し、NEXO、IONIQ 5 などのクルマやアクセサリも購入できます。ヒョンデ
公式ホームページの「試乗」から入って申し込みができます。
私は初日に申し込んだのでいち早く試乗して誰よりも早く試乗記をアップする予定です。
Hyundai House Harajuku
住所:東京都渋谷区神宮前6-35-6
JR原宿駅の明治神宮方面の出口を出て目の前の信号を渡ったところです。イベントスペースになっていて過去にルイヴィトンやポルシェ「タイカン」のイベントなども開催されていた場所です。
またヒョンデ(ヒュンダイ)が開催する試乗イベント以外にもカーシェアの「Anyca」で「IONIQ5」と「NEXO」が借りれることもアナウンスされており、2月末から利用可能になるようです。
ヒョンデとAnycaが提携、BEV「IONIQ 5」100台とFCEV「NEXO」20台をカーシェア導入
DeNA SOMPO Mobilityは2月8日、日本に参入した韓国ヒョンデ(Hyundai)の日本法人Hyundai Mobility Japanと業務提携契約を締結したと発表。DeNA SOMPO Mobilityが運営するカーシェアプラットフォーム「Anyca(エニカ)」において、BEV(バッテリEV)「IONIQ 5」と、FCEV(燃料電池車)「NEXO」を日本でレンタカー型カーシェアとして独占展開する。
ただし「Anyca所有のカーシェア」の場合は料金が案外高い(1時間/1200円)になっており、私が以前テスラで何度もやったような「数日借りて長距離走ってみる」ような使用には向きません。
あれこれビジネスのアイディアを考えている私としてはこの辺につけいる隙がありそうだなと思ったりもしますが。
「IONIQ5」自体に不満はなくてもヒョンデ(ヒュンダイ)の充電器がないのは不満材料?
と「IONIQ5」の良い点を中心に解説してきましたが、もちろん今回の発表に疑問点もあります。
- ヒョンデ(ヒュンダイ)による急速充電器設置計画はなし
- OTAアップデートの予定はなし(ナビのアップデートはあり)
OTAアップデートに関しては「現時点では」という限定付きです。韓国をはじめ既に発売している国では問題なく行われているようですので日本でも国土交通省の認可が得られればやらない理由はないのでは?と思います。
それより重要なのは既にTwitter上でも話題ですが「急速充電器の設置計画」を現時点で出していないのは批判されています。
確かに最近だと私も何度か取り上げたようにポルシェは自社で150kW級の急速充電器を設置していますし、アウディ・フォルクスワーゲンも2022年中にはアウディとフォルクスワーゲンのユーザーだけが利用できる急速充電器を設置予定です。
まあ無理で叶わぬ願望だとは判っていますが、右ハンドル以外は本国仕様(CCS2+Hyundai K-Pit)そのまま日本に持ってきて欲しかったです。 https://t.co/Ck1MS9ZJaX pic.twitter.com/wrW01qDhIu
— 松野博 Hiroshi Matsuno (@stonecold2000) February 9, 2022
実際にヒョンデ(ヒュンダイ)は本国韓国では「E-Pit」という350kW級の高性能かつデザイン性にも優れた充電ステーションを設置しており、「これが日本にも来ればなぁ…」と思いたくなる気持ちはわかります。
ですが今回13年振りの日本での販売再開で、まだ一台の「IONIQ5」も売れてないのがヒョンデ・ジャパンの現在の姿です。既に数多くのEVが販売されているのであれば話は別ですが、今の時点で望むことは酷ではないかと思います。
ある程度の台数が売れた後であれば「テスラと比較すると負けるのはスーパーチャージャーだ」というのは誰でもわかるでしょうから日本にも「E-Pit」の設置もあり得るかもしれません。
ですが私個人としては素朴な疑問もあります。
遠出するときだけだし、運転で移動するのって(場所や荷物や目的にもよるが)せいぜい片道300km程度が限界じゃないですか?それ以上なら私は新幹線を使うし、九州に遊びに行った時は飛行機を使いました。車が必要なら目的地でレンタカーを借りればいい。普通そうじゃありません?
— トイレ (@TOTO_wash) February 9, 2022
本日取り上げた「IONIQ5」はグレードによりますが400-500キロを無充電で走れます。
ということは私が過去にやって事例で考えても「東京の自宅を満充電で出発して仙台まで充電なしで移動。仙台ではホテルの普通充電器で満充電にして翌日も快適に出発」というのをテスラ「モデル3」でやりましたが、同じことは「IONIQ5」でも可能です。
テスラ「モデル3」をカーシェアして仙台まで行った話【途中充電不要】
先週テスラ「モデル3」をカーシェアで借りて仙台まで行ってきましたので記事にします。航続距離が500キロ以上のロングレンジなのもあり、特に電費を意識しなくても片道400キロ位問題なく走れてEVの進化を時間できます。同時にウエスティンホテル仙台のデスティネーションチャージや宇都宮で体験したトンデモ充電器も紹介します。
というかもし私が「IONIQ5」を購入した場合には昨年夏にやったこの実験を同じことをやってみようと思ってます。
何が言いたいか? 「EV普及の鍵は自宅充電と目的地充電(要は普通充電器)にある」ということです。
普通充電器がいくらでも設置してあるのはさすがは六本木ヒルズという感じだな😅 pic.twitter.com/0QH0xRB0P4
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) February 9, 2022
これは本日「IONIQ5」が展示されていた六本木ヒルズの駐車場ですが、このように駐車場内にくまなくEV用の普通充電器が設置されています。
今回の私の場合「IONIQ5」の見学の他の用事を片付けたり、画像・動画の編集を喫茶店でやってたりと合計4時間ほど滞在しましたが、例えば6kWの普通充電器だとこれだけで24kWh充電できます。
「IONIQ5」でもテスラの「モデル3」でも最もバッテリー容量の小さいモデルなら半分くらい充電できてしまいます。距離に直すと150-200キロ分くらいでしょうか。
EVの充電インフラというとついつい「最大出力250kWだ350kWだ」とハイスペックな急速充電器の話ばかりになってしまいますが、実は日々利用する駐車場に普通充電器があれば駐車している間に充電ができるので日常生活で困る場面はほぼないと思います。
高速道路で長距離移動の時はもちろん別ですが、「それ年に何回あるの?」という話です。
年に数回の例外的な場面のことを想定してギャーギャー騒ぐよりは日常利用している駐車場に普通充電器を設置して「いつでも充電できる環境」を作る方が日常生活が快適になるのではないか?と思います。
「IONIQ5」については来週末に試乗の予約を入れてありますので、続きは実際に運転してからまたお話ししたいと思います。
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