コンパクトEVはヒョンデ・起亜・BYDが世界で独占?【軽EV売れるのは日本だけ】

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こんにちは、@kojisaitojpです。この画像だけを見ると一瞬「あれ?日本車?」と思う雰囲気ですよね。

実はこれ韓国起亜の「Rey(レイ)」という車で、韓国では2011年から発売されているコンパクトカー(韓国の中では軽自動車扱い)です。

途中からラインナップにEVも追加され、16.4kWhのバッテリーを搭載し航続距離が139キロでした。

これが大幅にモデルチェンジをして、現在ヒョンデ「IONIQ5」と起亜「EV6」に用いられている「e-GMPプラットフォーム」のコンパクトカー用のバージョンでEVとして2023年から発売されるというニュースです。

箱型のデザインを見ると「スズキとかダイハツとかが出せないの?」と言いたくなる方も多いかと思います。

今日はヒョンデ・起亜・BYDのコンパクトサイズのEVを取り上げた上で、現時点で軽自動車EVしか小型のEVを持たない日本勢に今後訪れることについて考えてみます。

コンパクトEVでも日本の先を行くヒョンデ・起亜

ヒョンデ「i10」
冒頭では起亜「Rey」というコンパクトEVに触れましたが、もちろん同じ会社であるヒョンデからもコンパクトEVが出る計画もあります。

ヒョンデではコンパクトカーとして「i10」を2007年から販売しており、全長3565mm全幅1595mm全高1550mmとヒョンデの中では最もコンパクトな自動車です。

現在はガソリン車とディーゼル車のみの販売ですが、これをフルモデルチェンジしてEVのみの販売に2024年から切り替える計画のようです。

ヒョンデ「i10」

細かいスペック等の情報はありませんが、ただ「i10」をEVにリプレイスするわけではありません。

ヒョンデのE-GMPプラットフォーム

現行のヒョンデ・起亜共有のEV専用プラットフォーム「E-GMP」ではこのサイズには適応しないので、「E-GMP」のコンパクトカー用のプラットフォームも同時に開発しているようです。

つまりガソリン車のリプレイスではなくEV専用プラットフォームで「i10」の後継となるEVを作成することになり、ヒョンデの本気が伝わってきます。

ヒョンデは2030年までにEVを11車種発売する目標を立てており、既に発売された「IONIQ5」や先日発表されて私も取り上げた「IONIQ6」やコンセプトが明らかになった「IONIQ7」に続く存在のEVのようです。

「i10」に関しては現在のコンパクトハッチのものと同時にSUVタイプのものも発売されるようですので、これで2車種追加になります。

起亜「Rey」

冒頭の起亜「Rey」をEV化する噂が本当であればヒョンデ・起亜グループで一気に3台のEVを投入することになります。

現時点では「ヨーロッパと他に数カ所」としか詳細が出ていませんが、他にコンパクトカーが売れる市場ってどこ?と考えると「もしかして日本?」という気がしなくもないですよね。

イギリス用に右ハンドル車を作れば日本にも回せますので。

そして価格は驚きの20000ユーロ前後の予定だそうです。日本円で260万程度になりますが、これが補助金の対象になれば200万を切る価格で買えますので、後で取り上げる日産「サクラ」や三菱「ekクロス」とも互角以上の価格競争力です。

「日本に来て欲しい」と思いませんか?

ヒョンデCXC横浜のエントランス

もちろんそのためには現在納車が進む、既に私も愛用する「IONIQ5」が売れること、先日取り上げた「ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター横浜」のようなサービスセンターがもっと増えることが必要でしょうけど。

これ以外にも以前の記事で触れたようにヒョンデ「IONIQ3」というコンパクトEVを東南アジアで生産する計画もあります(こちらは2025年以降?)。

ヒョンデは既に2022年にヨーロッパで販売した自動車の中に占めるEV比率が20%を超えており(2021年は14.1%)、2030年までに世界で販売するEVの7%以上のシェアを獲得することを目標(現在はガソリン車などを含む全ての自動車で4-5%)にしています。

そして「コンパクトサイズのEV」「狙う市場は東南アジアなどの新興国」となるとこの会社も目を離せません。

そうです、昨日も紹介した中国BYDです。

BYD「Dolphin」も当然超有力なコンパクトEVです

赤レンガ倉庫で展示されたBYD「ドルフィン」

コンパクトサイズのEV(登録車の場合)が日本市場ではほぼ皆無の中でいち早く日本市場への投入が表明されたのが、先日の記事で私も紹介したBYDの「Dolphin」です。

全長4070mm/全幅1770mm/全高1570mm(ホイールベースは2700mm)のコンパクトなサイズに44.9kWhと58.56kWhのバッテリーを搭載し、航続距離が386キロと471キロ(WLTCモード)と「この位走れれば日常生活で全く支障がないのでは?」という水準のEVを2023年初頭にも発売を始める予定です。

赤レンガ倉庫で展示されたBYD「ドルフィン」

日本勢がこのサイズのEVをほぼ出せていない(せいぜい高価な上に航続距離などに難のある「ホンダe」くらい)状態なのもあって「黒船来襲」と注目されています。

BYDから日本での販売価格はまだ発表されていませんが、先行して販売されている中国では44.9kWhのものが230万前後、58.56kWhのものは350万円前後と言われています。

もちろんこの価格よりは高く日本で販売されるでしょうが、補助金込みだと廉価版だと200万を切ってくる可能性が大いにあります。

この価格で出されると日本勢は全く勝負にならないのでは?と思います。

などと言うと「日産・サクラと三菱・ekクロスがあるだろ!」と言われそうなので、最後の項目で取り上げて比較してみます。

大健闘の日産「サクラ」・三菱「ekクロス」も日本国内だけ?

日産「サクラ」

日本で発売されれば間違い無く売れるであろう「低価格・コンパクト」なEVですが、もちろん日本でも現時点で日産「サクラ」と三菱「ekクロス」は予約台数も絶好調で、7月末時点で「サクラ」が23000台、「ekクロス」が5500台とこれまで日産や三菱が発売してきたEVとは次元が違います。

そして軽自動車をEVにすることの最大のメリットである「トルク」など運転性能に言及する記事も多く見られ、従来のガソリンエンジンの軽自動車が抱えていた「パワー不足」を解消することも評価されています。

しかし「サクラ」「ekクロス」はあくまでも「軽自動車」、日本だけのガラパゴス規格です。

「海外に輸出するEVとして使えるの?」という点では疑問です。

こちらの記事では「なぜ日本の軽自動車は輸出されないのか?」を論じてますが、要因に挙げられるのが「パワー不足」と「輸出先では日本のような軽自動車への税制優遇がない」があります。

パリで駐車するプジョー「iOn」

それでも過去に三菱アイミーブがOEM供給されてプジョー・シトロエンに供給されており、私も昨年フランスへ行った際に何台か「あれ?アイミーブ?」と一瞬見間違うプジョーのEV(エンブレム以外はほぼアイミーブそのまま)に何台か遭遇しましたので海外輸出が不可能というわけではありませんが。

パリで駐車するプジョー「iOn」

ですが日本で軽自動車を売る時のようなアドバンテージはありません。

となると少し車格が大きくなっても衝突安全性が向上するヒョンデや起亜のコンパクトEVやBYD「Dolphin」の方が受け入れられるのでは?という結論になります。
(いちいち「燃える」とか寒いことは言わないでください)

コンパクトカーサイズのEVは特に東南アジアやインドなどの新興国市場では最もニーズのある車種の一つです。

このジャンルを中国勢・韓国勢にEVでは持っていかれるのを見てるだけ?と思うと私も残念になります。

現在インドネシアで国際モーターショーが開催されているようですが、サムネイルを見ての通りレクサス「UX300e」がヒョンデ「IONIQ5」と並んで写っており、「他に出すEVないの?」というのが現実です(もちろんトヨタ「bZ4X」は出展されていますうが)。

片や中国勢は以前も私が取り上げたことのある「宏光MiniEV」を改良した「宏光Air EV」をインドネシアでの現地生産まで初めており、EVシフトという点では大きく出遅れています。

日本国内なら「軽自動車」というガラパゴスなルールで守られて多少優位な立場で競争できても、海外の市場だとBYDやヒョンデ・起亜と全く勝負にならないのでは?と思ってしまいます。

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