電気自動車(BEV)が災害に弱いから使えない?【充電できないデメリット?】

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こんばんは、@kojisaitojpです。サーチコンソールなどを使って自分のブログにどんな検索ワードからの流入があるのかを調べてると笑えることに気づきます。

サーチコンソールそのものは公表しませんが、私のブログに検索でたどり着く人の上位が「電気自動車 寒さに弱い」「電気自動車 災害に弱い」「EVネイティブ 気持ち悪い」だったりします。

これだけでもある程度EVのことを知ってる方だと爆笑するネタでしょうけど(笑)。

この中で「電気自動車 寒さに弱い」に関しては最近も書いてますし、「EVネイティブ 気持ち悪い」に関しては当たり前ですが彼の悪口を書いた記事ではないのであれこれ触れる必要もないでしょう。

ちなみに「EVネイティブ 気持ち悪い」でGoogleがトップに表示するのが私のこの記事になります。

ここで私が言ったのは「たとえ釣りだとしてもEVのネガティブな見出しを出して煽るのはどうよ?」というだけで、この方のEVに対する情報発信やその知見、最近だと「凍死実験」と称して北海道まで行って車中泊するなどのチャレンジ精神はむしろ応援してます。

先日の北海道陸別町でのオールナイト実況は私も朝まで見てましたし。

なのでこの記事をトップに表示するGoogleの評価基準がよくわかりません(笑)。まぁGoogleの考えてることがわからないというのはブログやYouTube、会社のホームページなどを運営してる人全員が感じていることですが。

と「電気自動車 寒さに弱い」「EVネイティブ 気持ち悪い」については触れましたが、もう一個の「電気自動車 災害に弱い」が残ってます。

そこで今日はこの「電気自動車 災害に弱い」について過去の記事も使いながら少し考察を加えてみようと思います。

「EVは災害時に使えない」は本当なのか?

大雪で立ち往生のイメージ
EVが「寒さに弱い」と言われるのと同じくらいネタにされるのが「災害に弱い」ですが、ちょうど良いツイートがあったので引用してみます。

あらゆる災害を例に挙げられてますが、この中で「雪」や「水害」については以前も私のブログで取り上げています。

現在のGoogleで「電気自動車 災害に弱い」の検索ワードで出てくるのはこの記事です。

大雪だと「マフラーが埋まって一酸化炭素中毒」という問題、水害の場合も「マフラーまで水に浸かったらエンジンがやられて終了」というのがガソリンエンジンの特徴(ディーゼルエンジンの場合はそもそも寒いとエンジンがかからないというリスクも)ですが、EVだとその心配は無用だということです。

ちなみに災害の中でもいつも話題になる「大雪」については過去に何度も論じてますのでこちらをご参照いただければと思います。

また「大雪」同様に話題になることが多い「寒波」ですが、これについても昨年アメリカ・テキサス州で起こった大寒波の際に「テスラ車・パワーウォール(蓄電池)・ソーラールール(太陽光)を搭載した家は無傷で日常生活を送っていた」ことについて触れた記事はこちらになります。

「大雪で立ち往生したら凍死」については私のこの一言に言いたい言葉全てまとまっています。

これは北海道の人間には「常識」のレベルの話で、ガソリン車でも真冬に燃料ギリギリで外出するのは「アホ」です。

ですのでEVになっても同様に「常にある程度充電しておく」というのは当たり前だと思うのですが、なぜかEVの時だけ「大雪で立ち往生したら電欠して凍死する」などと意味不明のことを言ってきます。

当たり前ですがガソリン車でもガス欠で立ち往生してしまえば凍死します。それどころかガソリンが残っていても車内にこもっているとマフラーが雪で埋もれて一酸化炭素中毒の危険性がありますが、なぜかこの点を指摘する人が少ないです。

EVでバッテリー切れを起こすような運用をしている人であればガソリン車でもガソリン切れで立ち往生しそうな気がします。

万が一そんなことが起きたらただの自己管理能力の問題だと思うのは私だけでしょうか?

「地震の時にEVは使えない」は本当なのか?

東日本大震災時のガソリン不足
「寒さ」や「大雪」は今日のメインテーマではないので次に行きます。

インフラの中で最も早く復旧するのが「電気」だということは案外知られてません。

この例では地震が挙げられていますが、阪神大震災でも東日本大震災でもインフラの中で電気が最も早く復旧してます。

これは2018年の北海道での地震の際のものですが、同様に電気が最も早く復旧してます。

「でもEVに充電してない時に地震来たら意味ないだろ!」と思います?

「自宅に太陽光と蓄電池が設置されてる家であれば停電中でも充電できますよ」の一言で終わりですよね。

反対にガソリンスタンドは停電中はもちろん稼働できませんし、そもそも地震でスタンドが損傷していたらそれどころではありません。

また「需給バランス」とでも言えばいいでしょうか、災害などの緊急事態に急激に需要が増えると供給が追いつかなくなります。

これは東日本大震災のことについて述べた記事ですが「運びたくても運べなかった」という供給面の問題が指摘されています。

地震を例に考えてもEVの方がガソリン車より利便性が高いことはほぼ間違いないようです。

「台風の時にEVは使えない」も本当なのか?

蓄電池として活用するリーフ
実は台風の時も全く同じことになっています。

2019年の台風15号が千葉県を直撃した際に大規模な停電が起きました。

「ガソリン関係ないだろ?」と思います? ガソリンスタンドも電気が来ないと給油機が作動しません。

反対にEVであれば自宅に太陽光がある家や施設であれば停電時にも充電ができますし、少し離れた停電してないエリアに移動して充電してくることも可能です。

そしてそのようにして得られた電気を「V2h」を使えば自宅に、外部給電することも可能です。

このように災害時に電力供給できる手段としてEVは既に国や自治体に認識されており、災害が起きた際には自治体と協定を結んだ会社などのEVが停電した地域に電力供給を行うということは既に日常です。

「EVは災害に強い」「EV間の給電も可能」という現実を見る時

IONIQ5でリモートワーク

災害の話になると必ずどこからか現れて荒らしにくるのが「ガソリンは携行缶があればいつでも給油できるんだ!」「EVが電欠しても充電できないだろ!」とドヤってくる人々です。

私のブログでも何度か取り上げたことのあるフォードのピックアップトラック「F-150Lightning」が他のEVへの給電機能を備えているというニュースが出ました。

これがあれば仮に電欠して止まってしまったEVがあってもすぐに救出することができます。

反対に「携行缶」を使った給油に関しては逆風が吹いています。

「京アニ事件」や昨年の大阪・北新地での放火事件などで携行缶に入れたガソリンが犯罪に使われたのも影響し、携行缶への給油を拒否するガソリンスタンドが増えています。

私も東日本大震災の直後にいざという時のために携行缶を買いましたが結局一度も使うことのないまま車のトランクに置きっぱなしです。

「ガソリンはいつでも給油できる」というのも風前の灯、片やEVの方はEV同士の給電も可能になり以前より便利になってきました。

「F-150Lighteningなんでデカすぎるから日本に上陸するわけないだろ!」と怒り出す人もいるでしょうから、日本で発売寸前のEVも紹介しておきます。

元々外部への給電機能を「IONIQ5」が売りにしてることは何度か触れましたが、このようにEV同士での充電も可能なことは既に証明されています。

私がヒュンダイ(ヒョンデ)「IONIQ5」を現時点で非常に高く評価してるのはこのように「ただの車以上のもの」を提供しようとしているところです。

現時点では日本メーカーもテスラもこの「Vehicle to Vehicle(車対車の充電)」には対応してませんが、フォードやヒュンダイ(ヒョンデ)のように既に対応し始めてるメーカーもあります。

万が一の電欠で立ち往生した時も救援車として「IONIQ5」が一台あれば給電して最寄りの充電場所まで走ることが日本でも可能になります。

この「IONIQ5」は現在六本木ヒルズで展示されているようで、まだすりガラスに囲まれていて全貌が見えませんが(それでも車両がIONIQ5なのは一目瞭然)全貌が明らかになったら私も見学に行ってこようと思っています。

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