ヒョンデ「IONIQ5」買うならどのグレードがオススメ?【2022年コスパ最強のEV?】
おはようごさいます、@kojisaitojpです。既にご存知の方も多いでしょうが、ヒョンデ「IONIQ5」の予約開始が目前になってヒョンデジャパンが面白い動画をアップしてきました。
#IONIQ5 のある毎日で、クオリティタイムを。
IONIQ 5は様々な機能で、驚きや喜び・便利さをご提供します。
彼女の一日を追いながらIONIQ 5の特徴をご紹介します。IONIQ 5は5月2日正午から販売開始!
詳しくは、#ヒョンデ のWebサイトまで。
▶️https://t.co/BFt1Ux8Nmo#HyundaiMobilityJapan pic.twitter.com/TZWTjfSeVz— Hyundai Japan (@Hyundai_japan) April 25, 2022
「クオリティタイム(時間の質?)」という面白い言葉を使ってますが、私はこれを見て「クオリティオブライフ(生活の質)」という単語をすぐに連想しました。
「IONIQ5」がただの車だけの話ではない、「車内で過ごす時間の質」や「EVだからできることで向上する生活の質」にスポットを当てている点が共感できます。
そこで今日は当日にライバルが増えるのを承知で(?)5/2から予約を開始するヒョンデ「IONIQ5」のどのグレードがおすすめなのかについて考えてみます。
目次
5/2から予約開始のヒョンデ「IONIQ5」
2月から原宿の「ヒョンデハウス」にて試乗イベントを行っていますが、ようやく「IONIQ5」の予約の受付が始まります。
✨5/2正午より販売開始決定✨
いよいよヒョンデの #NEXO と #IONIQ5 のオンライン販売が5月2日(月)正午から開始されます!
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販売まであと10日!
\詳しくはヒョンデのWebサイトまで
▶https://t.co/kUMdgXh08xヒョンデと共に新しい経験を!🚗#Hyundai #ヒョンデ #HyundaiMobilityJapan pic.twitter.com/i2Ypyu4wzO
— Hyundai Japan (@Hyundai_japan) April 22, 2022
これに合わせてというわけではありませんが、私も再度「IONIQ5」をAnycaで借りてこれまでの総集編のような動画もアップしてますのでよろしければご覧いただければと思います。
一般的なモータージャーナリストなどのように「走り」の部分にはあまり触れませんが(今回はUターン時の小回りや高速道路での自動運転を試してます)、「IONIQ5」が持つ「居住空間」としての性質、リモートパーキングやオートパーキングのようなテスラもまだ日本市場ではできない新機能についても紹介しています。
5/2からの予約となると「じゃあどのグレードがいいの?」という悩みも生じてきますが、先に結論を言ってしまうと「どのグレードを買っても後悔しない」と思います。
というのも日本車にありがちな「一番安いグレードはオプションをつけないとほとんどマトモに使えない仕様」にはせず、「運転支援機能」なども「ウインカーを出すと自動で車線変更を行う」「よそ見しないで操作可能なヘッドアップディスプレイ」のような一部の機能を除いては最も廉価なノーマルグレードでもついています。
これが日産「アリア」になると最も廉価なB6だとハンズフリー運転が可能な「プロパイロット2.0」がオプションだったりしてつけるとそれなりに金額が上がります。
- ノーマルグレードは搭載バッテリー容量58kWh、その他は72.6kWh
- 開閉式のブラインド付きグラスルーフは「Lounge」のみ
- 本革シートは「Lounge」のみ
大きな違いは「バッテリー容量」とそれによって変動する「価格」です。
ノーマルの「IONIQ5(58kWh)」の航続距離はEPAサイクルで220マイル(354キロ)、VoyageとLoungeの「IONIQ5(72.6kWh)」だと303マイル(488キロ)、LoungeのAWDだと256マイル(412キロ)になります。
そして価格はノーマルが479万円、Voyageが519万円、LoungeはRWDが549万円、AWDが589万円です。
ノーマルとLoungeの価格差が70万(RWD)、110万(AWD)ですがこの価格差をどう捉えるか次第です。後で予想される補助金についても取り上げますが、補助金は最大の85万円が国から(都道府県・市町村によっては更に追加)出ますので実際は定価から100万円前後引いた価格が実質の負担額になると思います。
ただし「全長4635mm×全幅1890mm×全長1645mm」というサイズの問題は無理な人には無理(特にタワーマンションなどの機械式駐車場だと横幅1890mmはほぼアウト)ですし、自宅の駐車場に支障がなくても自分の行動範囲、頻繁に走る道路が狭い場合は「IONIQ5」は向かないと思います。
以前の記事でテスラ「モデルY」を取り上げた際にも「全幅1920mm」は同様に障害となることについては触れました。
「モデルY」は既に日本で型式認定の申請を出していることにも以前触れましたが、テスラ側がなかなか日本市場に投入しないのは「横幅がありすぎて日本では売れないかも?」と思っているという可能性もあります。
おそらく偶然でしょうが、そう考えると全幅1850mmで、機械式駐車場にもギリギリ入るサイズのテスラ「モデル3」は「もしかして日本の駐車場にも合うように計算して作られたのか?」と思うこともあります。
「IONIQ5」も「モデルY」も条件が合わないと手が出せないかもしれませんが、逆に「条件が合うなら迷わず買い」と言えます。
ノーマルの「IONIQ5」も日常使いには全く問題なし?
試乗やAnycaで用意されているグレードが「Voyage」と「Lounge」しかないのでそっちばかり注目を集めますが、実はノーマルの「IONIQ5」も案外コスパが良いのでは?と思ったりもします。
ノーマルが479万円でおそらく購入者が最も多いと思われるLounge(RWD)が549万円ですから差額は70万円です。
これで何が変わるかというと、航続距離はバッテリー容量が違うので当然ですが他には、
- ヘッドアップディスプレイなしは高速で案外面倒
- 開閉式ブラインド付きのグラスルーフはあると案外嬉しい
航続距離以外でのノーマルのデメリットはせいぜいこのくらいです。
「ヘッドアップディスプレイの有無」は「高速道路で運転支援機能を使う際によそ見しなくていいから便利」という問題になります。
ですので結局は「高速道路で長距離運転をする機会が多いならヘッドアップディスプレイが便利なLounge」となりますので「高速道路を使う頻度」「長距離乗る頻度」という航続距離が絡む問題になります。
ズバリ言えば「高速道路で長い距離乗る頻度が高いならLounge、低いならノーマル」という結論になります。
とはいえノーマルにもヘッドアップディスプレイこそないものの運転支援機能(アダプティブクルーズコントロール・レーンキープアシスト)はつきますのでたまに高速乗る程度であれば問題なく使えます。
あまり注目されることがないバッテリー容量58kWhのノーマルの「IONIQ5」ですが、よく考えれば日産「リーフ」もe+が62kWh(今後のモデルは60kWhに変更)なのでほぼ同等の容量です。
価格は日産「リーフe+」が422万からと少し安く見えますが、「プロパイロット(運転支援機能)」はオプションですので搭載させると全部載せの「IONIQ5」と大差がなくなります。
「東京⇄仙台」を「IONIQ5」で移動するならどっちがいい?
私がよく使う具体例が「東京→仙台」の移動(単純に私がこの区間使う頻度が高いからですが)ですが、
このようにほとんど高速道路で行って370キロあります。
EPAサイクルは「高速道路を時速100キロで走行し、クーラーをつけても達成可能」な基準ですから、ノーマルだと若干足りません。その他のグレードなら充電なしで行けそうな感じです。
以前テスラ「モデル3」でこの区間を移動したことを記事にしましたが、この時は「モデル3ロングレンジ」でした。しかも途中福島で一泊して(福島では充電器を使わず一晩駐車場に放置)も問題なくたどり着けました。
「モデル3ロングレンジ」のEPAサイクルは568キロなので当然と言えば当然ですが。
同じことを「スタンダードレンジプラス」でやるとEPAが423キロなのでこの時のように「途中福島で一泊」すると一回充電する必要があったかもしれません。
ですが「東京→仙台」の移動で一回も休憩を取らない人いませんよね? 食事休憩・トイレ休憩の際に一回充電すればいいだけの話です。
なんて言うと「いや、この程度の距離なら休憩なしで走るのが当たり前だ!」と私の嫌いな「例外アピール」をする輩が必ず現れますが、
EVは充電中は車を離れて良い(もちろん車中で休憩しても良い。大抵はエアコンも使える。タバコもOK)ので、その間にトイレなり買い物なり食事なり。
その休憩時間中に、必要量の充電が出来るかどうか、が肝要。
休憩時間は、ETCデータから取った統計で分かる。 pic.twitter.com/jrL8Mnb8RH— Keiichiro SAKURAI (@kei_sakurai) February 21, 2022
9割近いユーザーが300キロ走るまでに休憩を取ります。そのうち5-6割が30分以上の休憩を取るというのは統計から明らかです。
ということは、
- 30分以上休憩するなら急速充電一回でOK
- 短時間の休憩しか取らなくても「15分×2」とか「10分×3」でもOK
どっちでもOKです。EVを運用したことのないユーザーだと一回の充電で満充電にするものだと思い込んでる人が時折見られますが、「短時間の充電を複数回」でも結果は同じです。
しかもこれは「ノーマルのIONIQ5で」というケースですから「この位の距離を頻繁に移動するならLoungeの方が楽かも」で終わりです。
そして仙台到着後は私がいつも宿泊する「ウエスティンホテル仙台」の例ですが、見ての通りテスラのウォールコネクターの横に200Vコンセントもあります。
「ウエスティンホテル仙台」宿泊記【今回はプレミアルーム】
先月に続き「ウエスティン仙台」に滞在してきたのでもう一度紹介します。都内のマリオット系のようにプラチナ会員の増加でカオスになっていることもなく快適に過ごすことができました。今回はプレミアというビューバス構造、スイート以外では最上位の部屋ですので部屋についてと、前回紹介できなかったラウンジの代替サービスも紹介します。
「日本のEV充電インフラが貧弱」なのはどこを改善すべきなのか?【目的地充電】
EVの普及にあたって「日本は充電インフラが弱いので」と批判されることが多いですが、具体的にどの部分が弱くてどの部分を改善すればユーザーが快適にEVを使える環境になるのでしょうか?今回は私が実際に長距離移動をしてホテルでの目的地充電や道の駅の急速充電器を見て感じたことから今後の日本の充電インフラの課題について考えてみます。
ここで満充電にして翌朝出発するなら滞在先でもバッテリー残量に関しての不安はゼロです。
2021年がテスラ「モデル3」なら2022年はヒョンデ「IONIQ5」の年に?
昨年のテスラ「モデル3」の際にも「スタンダードレンジとロングレンジどっちがいい?」というのが議論になりました。
当時の値下げが行われたことと補助金の増額が同時に行われてたことで「モデル3のコスパがいかに最強か」に触れた記事がこちらです。
テスラ・モデル3の値下げが日本メーカーを駆逐する?【電気自動車のゲームチェンジ】
昨日も触れたテスラ・モデル3の値下げについてもう少し詳しく紹介します。具体的なモデル3のスペックや今回値下げされた価格を見ると「性能面」でも「価格面」でもテスラが日本メーカーを駆逐するような力をつけたように思えます。モデル3の紹介に加えて電気自動車購入時の補助金についてもどんな条件であれば補助金が可能か説明します。
テスラ「モデル3」についてはその後度重なる値上げが行われたことで当時429万円まで下がった「モデル3スタンダードレンジプラス」が現在では574万円と別世界に行ってしまってます。
国からの補助金についても「IONIQ5」が満額の85万円に対し「モデル3」は60万円ですから
ちなみに東京都の場合これに60万円追加で出る(金額は未確定ですが)ようなので「IONIQ5」だとどのグレードでも「85+60」で145万円の補助金が出る可能性があります。
上記の「モデル3」について取り上げたときに触れた「最も補助金を出す葛飾区」であれば更に25万円プラスされて合計170万円の補助金が出ます。
ノーマルが479万円から309万円、購入者が最も多いと思われるLounge(RWD)が549万円から379万円の驚異の価格になります。
となるともうお分かりでしょうけど「2021年コスパ最強のEVはモデル3だったけど2022年のコスパ最強EVはIONIQ5」になります。
ですが一点だけ注意点があります。
「EVが欲しい」のならIONIQ5か値下げしたリーフが最強だけど、「テスラやイーロンマスクが好きだからEV」という人は無理してでもテスラ買った方がいいと思う。
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) April 22, 2022
この事実も忘れない方が良いかもしれません。
「EVが欲しい」のならテスラ「モデル3」や今後発売が予定されう「モデルY」をIONIQ5に変更しても違和感はないかもしれませんが、「テスラが好き、イーロンマスクが好きだからEVを買う」という人であれば高くなってもテスラにしておいた方が後悔しないのでは?と思うところです。
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