ノルウェーが電気自動車最先進国になった理由とは?【2025年にはエンジン禁止?】

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こんばんは、@kojisaitojpです。日本政府に続いて東京都もガソリン車販売禁止の方針を出してきました。

元々東京都は電気自動車が初年度登録から5年間は自動車税が免除になる(この措置は東京都と愛知県のみ)など、他の県と比べて電気自動車を優遇する政策を取り入れています。ただ今回のは国の方針を真似しただけの「内燃機関(エンジン)のみの車の禁止」なのでハイブリッドやプラグインハイブリッドもOK、国より目標が5年早いだけの話です。

電気自動車で最先端を行くノルウェーでは2025年にはハイブリッドやプラグインハイブリッドも含めた「内燃機関(エンジン)を搭載した車は全て販売禁止」の予定です。

私個人も入国が可能であれば年末年始はヨーロッパに行って(もちろん帰国後2週間はテレワークでしのぎます)、ノルウェーの電気自動車化の状況を実際に見てみたい位でしたが、イギリスやフランスと違いノルウェーはEU圏外からの入国を認めていないので断念しました。

緩和とはいっても、ノルウェーに家族・親族でもいない限り入国できないのであれば、自由に行き来できるのはまだ先の話です。今年は海外旅行の回数がゼロでマイルが貯まりに貯まっているので行けるなら行きたいところでしたが。

実際に現場を見ないで記事を書くのは好きではないのですが、そんなノルウェーの電気自動車化の状況をまとめてみます。

産油国なのに電気自動車普及率80%になったノルウェー

ノルウェーの国旗
最新の記事が見当たらなかったので一年前のものですが、

一年前で50%を超えていた電気自動車のシェアですが、2020年に入ってから更に加速し、先月は新車販売に占める電気自動車の割合が80%(この数字はEVとPHEVの合計)、プラグインハイブリッド車を抜いた純粋な電気自動車だけでも50%を超えています。

忘れてはいけないのは、ノルウェーは産油国だということです。北海油田はイギリスの方が有名かもしれませんが、ノルウェーも負けじとヨーロッパでは数少ない産油国です。

産油国であるということは、我々日本人よりも安くガソリンを調達できるはずです。私の場合ノルウェーに行ったことはありませんが、産油国の一つアラブ首長国連邦のドバイに行った際にはガソリンが1リットル30円くらいとあり得ない価格だったのを覚えています。

にもかかわらず2025年から「内燃機関(エンジン)のある車」の販売を禁止(ディーゼル車・ハイブリット車・プラグインハイブリッド車も対象です)して、電気自動車化率100%を目指しているわけです。

要は「石油が枯渇(北海油田は産出量が減少中)する前に切り替えよう」という賢明な判断です。

同じようにヨーロッパの数少ない産油国であるイギリスも当初2035年予定だった「内燃機関(エンジン)を搭載した車の販売禁止」を5年早めて2030年にすると言ってますので、むしろ産油国の方が意識が高いという状況です。

石油を輸入に頼っている日本でこそこういう議論が出てきて欲しいところですが、反対に昨日も言ったように「ハイブリッドが残ってよかった」だとか言ってたりするわけで、何を考えているのかと思ってしまいます。

それだけ今の自動車会社を中心としたネットワークという名の「既得権益」を守りたいのでしょうが。

一昨日私が「部品持ち込みで修理に行ったら嫌がられた」というのに「当たり前だろ」と野次ってきたコメントを見かけましたが、「素人は黙って店が請求する高い修理代払えやゴルァ」というのが従来の車屋の本音なんだろうなと改めて思いました。

電気自動車化が進んだら間違いなく消えていく人々です。ぼったくりを当然だと思っている車屋は部品の数も減り、整備する機会も減る電気自動車がメインになれば用無しです。

減税など様々な政策で電気自動車化を推進

ノルウェーで充電中の日産リーフ
さてノルウェーでこれほど電気自動車が普及した理由はなぜなのでしょうか?

  • 政府からの「補助金」と「減税」
  • 充電施設を国家主導で整備

まずは「補助金」と「減税」についてです。充電施設については次の項で説明します。

電気自動車を購入した場合取得税として138万円が免除、25%の高額の付加価値税(日本の消費税のようなもの)も免除となっています。

この位安くしてもらえると従来のガソリン車のフォルクスワーゲンゴルフより100万円以上車体価格が高いe-ゴルフの方が安く買えてしまうという笑える状況になります。

そして税金だけではなく、,橋やトンネルなどの有料道路の無料化,市内駐車場の無料化,バスレーンの走行許可,公共フェリーの料金無料化などの優遇措置を実施しており、国をあげて国民が電気自動車にシフトするように誘導しています。

ノルウェーの冬の充電

この位至れり尽くせりだと電気自動車に移行しない方が損をするというくいやってます。

この位やってくれれば日本でも電気自動車買おうかなと検討する人が増えるでしょうが、今の時点ではせいぜい40万の補助金が80万になるという措置が検討されているだけです。

詳細は以前書いた以下の記事にあるのでご参照いただければと思います。

とにかくノルウェーの場合、既存の日本の自動車メーカーの「既得権益維持」を最優先にする日本とは真逆の方向です。

テスラの充電ステーション

ちなみにテスラのモデル3が販売台数で1位、テスラの世界での販売台数で見ても世界5位の規模です。

e-ゴルフ

わずか人口500万人の国で中国やアメリカに次ぐ売り上げ台数なのですから驚異の一言です。ちなみに日産リーフも昨年度の売り上げ台数で3位ですから大健闘です(二位はフォルクスワーゲンe-ゴルフ)。

    発電を問題にしたがる人は日本にも多いですが、確かにノルウェーは水力発電が90%以上を占める特殊な環境ではあります。

    ですが北海道より北にあると言われれば想像できるでしょうが、冬は水が凍ってしまい発電できませんし、これだけ北にあると冬は太陽がほとんど出ないので太陽光発電もできません。

    夏に余った過剰電力で、水素をつくって貯めておくのが秘密ですが、水素だったら350気圧ぐらい加圧すれば、1年間ぐらい備蓄できるんです。だから数カ月の真冬は水素にして電気を貯めておくのです。

    ですのでノルウェーでは昨日話題にした水素燃料電池車もそれなりに売れています。

「日本は火力発電なのでぇ〜」というのもアンチ電気自動車の方々がよく言うこと(電気自動車の議論になったときにいわゆる「原子力ムラ」の方々がドヤ顔で現れないのも謎です)ですが、冬は日本より不利な条件であるノルウェーでさえ乗り切っています。

ノルウェーの水力発電所

日本なら冬でも太陽光発電は可能ですから、年間を通してればノルウェーより恵まれています。

元予備校講師の目線だと、何でもいいからやらなくていい理由、できない理由を探すのは、出来の悪い受験生のような目で見てしまいます。

「部活があるから」「定期試験なので」「文化祭なので」などと常にできない理由を一生懸命探して、いつまでも勉強しないダメな受験生って身の回りに必ずいましたよね? そういう連中と一緒です。

「ガソリンスタンド<充電設備」になる日が来る

ノルウェーの水力発電所
それに何が何でも内燃機関(エンジン)を維持したい、ハイブリッドを必死に推す人々が気づいていないことがあります。

Yahooニュースのコメントなどを見ていると、あまりにも時代錯誤で現実が見えてないコメントだらけで呆れたのですが、実は「充電設備が足りない」というよく言われる不満は、10年後20年後のガソリンスタンドの姿です。

簡単な話で、電気自動車の台数が増えれば増えるほど既存のガソリンスタンドは商売にならなくなるので廃業していきます。

するとガソリンを入れようと思ってもなかなかガソリンスタンドが見つからないという、今充電設備を探すのに困っている状態にガソリンスタンドがなってしまいます。

ちなみに今日テーマのノルウェーでは、主要な道路には約30マイル(約48km)以下の間隔で充電スタンドが設置されているわけで、このくらい充実すれば待ち時間なしで誰でも充電できます。

このくらいの間隔で整備されれば、例えば航続距離が150キロくらいしかなくて叩かれた初代の日産リーフでも問題なく走れます。初代リーフは中古車市場で値崩れしてますので50万もあれば質の良い個体が買えます。「電気自動車は高い」というボヤきも消滅します。

充電中の日産リーフ

150キロという距離は東京から群馬・茨城・栃木くらいまで行ける距離ですので十分でしょう。

昨日の記事でも言ったように、水素ステーションやガソリンスタンドと比べると格安で充電スタンドを設置できますので、国や地方自治体が協力すればすぐに整備できます。

「充電設備がぁ〜」とか「航続距離がぁ〜」という感じの批判がただの揚げ足取りになる日も近いです。

むしろトヨタなどが必死に推している水素燃料電池車の方が、水素ステーションの設置に莫大なコストがかかってしまいコスパが非常に悪いです。

ヨーロッパ全体がノルウェーに追随で電気自動車化して日本車オワコン?

マツダMX-30(EV)
まぁ日産リーフがノルウェーでも2位の売り上げ台数を誇りますし、マツダのMX-30(電気自動車)もトップ10に入っていますので、「日本車オワコン」というのは言い過ぎかもしれません。

世の中からボロクソに叩かれて退場したカルロス・ゴーン氏ですが、ヨーロッパに倣って電気自動車の開発と販売を継続した点は評価できるかもしれません。普通の「コストカッター」と呼ばれる経営者であれば研究・開発の費用を真っ先に削りたがるところを電気自動車は自由にやらせたのですから。

このように多少なりとも電気自動車を販売しようとしている日本の車メーカーはどうにか世界でも生き残っていけそうです。

ノルウェーのように電気自動車化が進むと自然と電気自動車を使うことが前提の街づくりになってくれます。

電気自動車を巡って「あれが足りない」「これが足りない」のような揚げ足取りにも近いような批判は、自分が生きてきたガソリン車の時代が当たり前と思い込んでいる層であり、いずれ消えていく世代でしょう。

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