「電気自動車愛好家」の目線だけでは普及しない理由とは?【日本での普及活動で必要なこと】

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こんにちは、@kojisaitojpです。バイデン政権が発足した後のアメリカでは徐々に電気自動車化の流れが加速し始めています。

これが日本のように「ハイブリッドもOK」としてしまうなら中身のない政策になってしまうところですが。

とはいえどこの国にも「抵抗勢力」のような連中はいるようです。

特にアメリカの場合は日本と違いシェールオイルなど石油産業もあるのでより反発は強いかもしれません。

ですがここで指摘されているピックアップトラックはどうするの?的なツッコミは先日取り上げたハマーのEVやサイバートラック、大型SUVだとキャデラックなども発売を予定していますので連邦政府の車両を全車電動化することは難しいことではありません。

ただこのような難癖をつけてくる勢力は日本じゃなくてもいます。

電気自動車の普及を推進したいのであれば、このような反対勢力にも電気自動車の魅力をアピールしていく必要があります。

最近の議論を見ていて、実は電気自動車を普及させたいと思っている人々にこの視点が欠けているのではと思うようになりました。

今日は具体的な車の話ではなく、「立場の違う人間に電気自動車の良さを知ってもらうにはどうすればいいか?」について考えてみます。

電気自動車に対する「知識の差」が生み出す危険な断層

ヒュンダイコナEV
途中から私も絡みますが、こんな話がありました。

誤解を招かないように先に言っておきますが、私はEVネイティブ氏の動画はかなり早い時期から見ており、氏を貶めるようなことを言うつもりは一切ありません。

日本で電気自動車を普及させていこうという「同志」だと勝手に思っており、メンバーシップ登録もしているファンの一人です。

ただ今回の動画で気になったのはその手法です。

ヒュンダイ「KonaEV」のバッテリーから発火したという事例を取り上げて、

確かに韓国でバッテリーから発火した事故は起きましたし、ヒュンダイ車が過去に何度か似たようなトラブルを起こしていることも事実ではあります。

問題は「電気自動車燃えすぎ」という煽り方です。

拒否するイメージ

まぁYouTubeですのでなるべく視聴者にインパクトのあるような見出しにする、場合によっては煽っても炎上してもいい的に過剰にインパクトを与えて視聴者を集めるというのは必要といえば必要なこともありますが、それが今回適切なのかという疑問です。

『「ICE車よりも危険」という事実誤認を招くことに』という指摘を受けていますが、電気自動車に対して何かあればすぐ叩こうとするのが今のマスコミや自動車ジャーナリストです。

実際に雪で立ち往生とか電力供給危機の際にも同じように電気自動車に対する誤った情報が流通したことを考えると、このバッテリーの件も「電気自動車はガソリン車より危ない」という偏見を強化する方向に誤解されてしまう可能性があります。

しかも日本で一部の勢力が過剰に毛嫌いする韓国や中国産のバッテリーの話ですから。

ガソリンが引火して火事という方がバッテリーが発火するより数が多いのは当たり前のことだと電気自動車をよく知っている人間であれば気付きますが、日本の場合は残念ながら大半の人が電気自動車のことをよく知らないというのが実情です。

説得するイメージ

ですので正しい情報を発信して電気自動車への誤解を解いていく必要があるのですが、電気自動車が好きな人が見るとクスっと笑って終わりのことでも、電気自動車を嫌い(それも大抵は食わず嫌い)な人が見ると「電気自動車なんか乗りたくねぇんだよ」的にスネてしまう原因になります。

人間とは困った動物で、感情的に「もう嫌だ」と思ってしまうといくら正しい情報を提供されても話を聞かなくなる傾向があります。

自分の発言が自分と同じくらいの知識のある人ではない「素人にどういう風に受け取られるのか?」という視点を常に持たないと、物事があらぬ方向に進んでしまうことがあります。

初心者相手に物事を話す際の注意とは?

やる気のない受験生
最近は車の話ばかりしてましたが、たまには私が予備校講師の時に気をつけていたこと、正確には教えるにあたって最重要と捉えていたポリシーについて語ってみます。

最近私のブログに来られた方だと私の過去の経歴知りませんよね。。。電気自動車や再生可能エネルギーを使ったビジネスをやりたいと日々言っていますが、残念ながら(?)車業界の人間ではありません(笑)。

私が教えていた現代文という科目は、しっかりとした「文章の読み方」のような型が確立していない生徒が多いのが現実です。実際教えている教師も何となく問題を解いているだけで、「お前ら本読まないから現代文できないんだ」などと何の役にも立たない(即効性がないという意味で)指導が平気でまかり通る科目でした。

東大とか早稲田とかにサクッと受かる生徒でも何となく感覚で解いて当たってるだけってパターンがあるのでたちが悪いのですが、一見できる生徒でも「本番の試験」「授業の予習と違って厳しい時間制限の中で解かないと落ちる」などプレッシャーをかけられた状況で頭が真っ白になって「何をやっていいか分からなくなる」状態になって失敗することがある科目です。

頭が真っ白の受験生

にもかかわらずこれまでロクな指導者に恵まれない生徒が多いせいか「現代文なんて勉強しても無駄」的に斜めに構えて授業に来る生徒が多いので、私の場合は最初の段階ではどんなレベルの生徒相手でも「ほら、読めたと勘違いしてるだけで何もわかってないよな?」と自覚してもらうような取り組みから始めます。

それと電気自動車どうつながるんだ?という話になりますが、

実はこれが重要なことではないかと思って最近はブログを書いています。

テスラ車と工場

元々は純粋に「電気自動車の素晴らしさを伝えたい」と思って書き始めたのですが、それだけでも自分と同じように電気自動車の素晴らしさを理解している人からは賛同を得られます。

しかし「電気自動車ってバッテリー劣化して交換必要になるんだろ?」とか「立ち往生した時にバッテリー切れたら凍死するんだろ?」とか素朴に思う人々の心には響きません(意図的に電気自動車を攻撃しようという意図を感じる工作員のようなものは除外)。

パワーウォールのある生活

電気自動車の素晴らしさを説けば説くほど、むしろ「電気電気ってうるさいけどこっちはそんなもの買うカネないんだよ!」とキレさせてしまうリスクがあります。

電気自動車をある程度知っている人には当たり前と思えることの多くが、当たり前と思えない人が多いのが現実です。

生理的に電気自動車が嫌われている状態で、私が先日の記事に書いたような「三菱のi-MiEVなら中古で安いし、軽だから経費もかからないよ」と言ったところで「もうその話はいい」と無視されてしまいます。

実際に2ちゃんねるなどを見てると「電気自動車の信者がうざい」というようなことは日々言われてます。

感情的に埋められない対立を生み出してしまっては日本の電気自動車化は更に遠のいて行きます。

感情的な対立にしたら電気自動車にとってマイナスの状況に

VoltaFreeCharge
「あいつらの推すものだけは絶対に買いたくない」のような感情的な対立になってしまうと終わりです。

実際に電気自動車の悪口を言っている人の書き込みやツイートなどを見ていると「え?そんなことも知らないの?」と思うことは多いですが、これに対して真正面から「それ違うよ。こんなことも知らないの?」的に上から目線でアドバイスをすると嫌がられることが多いです。

猫に小判、猫にパソコン

人間とは困った動物で理屈でいくらこれが正しいんだと有効性を説いても「でも嫌なものは嫌なんだよ」と感情的な拒絶につながってしまうことがあります。

そうなると既に「ガラパゴス化」していると言われる日本の自動車市場がますます世界標準から離れて行ってしまいます。

ふと予備校講師時代に感じたことと同じことを電気自動車に関する議論でも感じたので、今日は半分雑談のような記事になりましたが、ご容赦いただければと思います。

明日以降はまた通常の電気自動車に関して世界中から飛んでくる情報から厳選して紹介します。

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