安くて高品質な電気自動車は日本ではなくアメリカ?【EVでは立場が逆転?】

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こんにちは、@kojisaitojpです。もう既に語り尽くされた感がありますが、昨日はテスラの突然の値下げにネット上では騒然でした。

モデル3のスタンダードレンジプラスが511万円から429万円に、ロングレンジAWDが655万2000円を499万円へとなんと156万円の値下げです。

早く買った方はアンラッキーだったとしか言いようがありませんが、一気に中国での発売価格(現行のモデル3はギガファクトリー上海で製造)よりも若干安いという謎の値下げになっています。

先日「やる気ないね」と批判したマツダのMX-30が451万円で航続距離もバッテリー性能も(既にBMSの欠陥が指摘されています)テスラの足元にも及びません。

トヨタに至っては先日もネタにしましたが、ようやくこれから電気自動車を発売することを発表した段階です。

昔は「日本車=故障が少なくて燃費も良く、しかも安い」で「アメリカ車=故障が多くて燃費も悪く、しかも高い」でした。アメリカであまりにも日本車が売れまくる(反対にアメ車は売れない)ことが「日米貿易摩擦」の原因となったことから考えると別世界です。

今日はテスラの値下げを中心のテーマに、電気自動車の時代になって日本車とアメリカ車の立場が逆転したことについて触れてみます。

衝撃の値下げを実行してきたテスラ

値下げしたテスラモデル3
冒頭で「テスラ・モデル3」の値下げの価格に触れましたが、今年は日本でもEV購入の補助金が増額になります。

電気自動車(BEV)の購入の補助金がこれまでの40万円から80万円に増額(再生可能エネルギー100%の電力を使うなどの条件つき)します。東京都に在住であれば自治体独自の補助金も30万円から60万円に増額です。

東京都在住であればモデル3が289万円、しかも「エコカー減税」もありますので、自動車取得税・重量税は免除(登録時と初回車検)、東京都の場合自動車税も登録から5年間免除になりますので、ほとんど維持費もかかりません。

テスラの充電ステーション

「電気自動車は高い」というよく言われる批判もハイブリッド車で比較すればこれでクラウンやカムリより安い、プリウスもあと一歩で抜ける価格帯です。

日本の電気自動車と比較すると(補助金適用前)、

  • Tesla Model3 SR+ EPA航続距離 423km ¥4290000
  • マツダMX-30 EPA航続距離 179km ¥4510000
  • Honda e EPA航続距離 198km ¥4510000
  • NISSAN LEAF e+ X(62kWh) EPA航続距離 364km ¥4411400円

トヨタは…レクサスをここに出すのは違いますし、C+Podを出すのは控えておきましょう(笑)。

マツダ「MX-30」のEV
トヨタCpod

このようにテスラが一番安くて航続距離が長いという客観的事実があります。 

「航続距離がぁ〜」というよく言われる批判もスタンダードレンジプラスでも400キロ以上走るのですから、日常生活では全く困らないレベルまで来ています。

電気自動車で性能を評価される時に真っ先に挙げられるのがバッテリーと航続距離なのでこれを「品質」と捉えると「テスラ=低価格・高品質」でその他の日本メーカーは「高価格・低品質」ということになってしまいます。

かつてガソリン車・ハイブリッド車の時代には「日本車>アメ車」だった力関係が電気自動車の時代になって「日本車<アメ車」となってきました。

「それはテスラだからでしょ?」と言う人もいるでしょうが、答えはNOです。

GM(ゼネラルモーターズ)も同様に電気自動車化によって変化が見られます。

GMもガチで電気自動車にシフト

シボレー・ボルトEV
GMブランドの「シボレー」が先日モデルチェンジを発表した「シボレー・ボルトEV」も価格面で攻勢をかけてきました。

GMが電気自動車に本気というのは以前「ハマーEV」や「キャデラックLyriq」を取り上げましたが、最もリーズナブルなモデルである「シボレー・ボルトEV」については取り上げていませんでした。

ちなみにGMのCEOであるメアリー・バーラ氏は自動車メーカーでは非常に珍しい女性の経営者です。

GMのメアリーバーラCEO

「女性の社会進出」という面でも昔のGMとは違った会社に生まれ変わっています。どこぞの国のように「しゃべり過ぎ」と叩かれたり、会議に参加することは許されても発言権がないような国とは違います。

2009年に一度会社が破綻しましたが、その後昔のGMのイメージだった「高い・壊れる・燃費悪い」のイメージを覆すような改革を行っており、最も衝撃的なのは「2035年までに電気自動車(BEV)専門」への切り替えです。

2020 Chevrolet Bolt EV

先日紹介したイギリスのジャガー・ランドローバーの2025年には及びませんが、会社の規模を考えればかなり思い切った決断です。

GMのメアリーバーラCEOとトランプ

この写真ではメアリー・バーラ氏がトランプ前大統領と並んで写っていますが、別にバイデン政権が誕生したから慌ててEV化ではなく、元々からの計画です。

シボレー・ボルトEV

「アルティウムバッテリー」というLG化学と共同で開発したバッテリーと第3世代のグローバルEVプラットフォームはピックアップトラック、SUV、クロスオーバー、乗用車、商用車など幅広い車種に対応可能な電気自動車専用プラットフォームです。

「バッテリー開発」と「EV専用プラットフォーム」という「電気自動車に対して本気か?」と見極めるのに私が使っている基準をクリアしています。

かつてのアメ車とは違う「シボレー・ボルトEV」のスペックと価格

シボレー・ボルトEV
今回のモデルチェンジではこれまでも生産していたコンパクトハッチバックの「シボレー・ボルトEV」に加えて、少し大きめのサイズである電動クロスオーバー「シボレー・ボルト EUV」も発表されました。

スペック的には「シボレー・ボルトEV」の方が「搭載バッテリー容量65kWh、航続距離(EPA)約417キロ、最大充電出力55kWh(10-80%充電が50分)」で価格が31995ドルです。

驚異的なのはモデルチェンジ前の「シボレー・ボルトEV」より安いということです。

シボレー・ボルトEUV

これに対して「シボレー・ボルトEUV」が、「搭載バッテリー容量65kWh、航続距離(EPA)約402キロ、最大充電出力55kWh(10-80%充電が50分)」で価格が33995ドルになります。

シボレー・ボルトEUV

航続距離的にはこのサイズのEVの中ではかなり優秀、バッテリー容量的には近年の電気自動車の中では標準的です。

しかし急速充電への対応が最大55kWhと遅いのが難点であるとは言えます。

とはいえこれは「顧客の9割以上が自宅充電」というこれまでの「シボレー・ボルトEV」の顧客から得られた情報を反映させて、充電出力を上げることよりもコストダウンの方を選んだとのことです。

おかげで価格面では現在バイデン政権が検討中の「7000ドルの税控除」が適用されれば200万円台後半で買える、最もコスパの良い電気自動車の一つになります。

シボレー・ボルトEV

また「Super Cruise(スーパー・クルーズ)」と呼ばれるハンズフリー運転支援システムを、シボレーブランドのクルマで初めて搭載したのも特徴ですが、完全に手放し運転が可能(認可されている道路区間のみ)な機能は標準装備ではなくオプションになりますが将来の自動運転への備えも万全です。

現在GMが日本での販売網から撤退してしまっているので「シボレー・ボルトEV」が日本に上陸するかは不明(というか期待薄)ですが、ドイツのオペル社が以前GMの傘下(現在はPSA傘下)だったのもあり、OEM生産は続いており、「オペル・アンペラ-e (Opel Ampera- e) 」が「シボレー・ボルトEV」と中身は一緒です。

オペル・アンぺラEV

2021年中にオペルが日本市場での販売を再開する予定ですので、オペルブランドとしてであれば「シボレー・ボルトEV」とほぼ同じものに触れる機会はあるかもしれません。

「日本車=低価格で高品質」は過去の話でアメリカと立場逆転?

キャデラックLyriq
本日紹介した「シボレー・ボルトEV」や昨日紹介した中国の「ORA BlackCat」のようなコンパクトカー・軽自動車サイズの車というのはガソリン車の時代は日本車の天下でした。

それがこのようにアメリカや中国のメーカーに先に仕掛けられてしまっています。

「ハイブリッドで日本にかなわないからヨーロッパもアメリカも中国も電気自動車始めたんだ」と反発したくなる人は多いでしょうし、実際に日本で遅れているEVにシフトして「日本車潰し」の一環であることはおそらく間違いないでしょう。

しかし先日も言ったように「世界のルール設定」に失敗したのですから、急いで電気自動車に対応していかないと、5-10年後には先進国の大半で「内燃機関車(エンジン搭載車)」の販売が禁止されてしまった時に詰んでしまいます。

本日紹介してきた「テスラ・モデル3」に対抗できるミッドサイズセダン、「シボレー・ボルトEV」に対抗できる電気自動車を日本メーカーも開発する必要があるのですが、先ほど引用した表にあるように依然としてEVへのやる気を感じないところが残念です。

どっかの会社のように電気自動車の発売のリリースで「でもPHEVの方が性能いいけどね」的な嫌味な一言をホームページに掲載するメーカーとテスラやGMなどの本気で電気自動車に取り組んでいるメーカーとの差が開くばかりです。

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