「Kia EV6」と「Hyundai Ioniq5」がEV戦争でテスラを倒す?【モデルY超えのスペック?】
こんばんは、@kojisaitojpです。日々高スペックのEVが世界中で発表されていますが、今度は韓国の起亜(Kia)が驚異のスペックの電気自動車(BEV)を発表してきました。
起亜EV6が初日に21,000台以上の予約を受注、姉妹車である現代Ioniq5と同様に強力な需要を示す。
現代はEVで日本への再参入を予定しており、国内でも購入できるようになる可能性があります。
Kia EV6 Got Over 21,000 Reservations On The First Day In Korea https://t.co/zYcM28gjDF
— 🌸八重さくら🌸 (@yaesakura2019) April 2, 2021
同じグループのヒュンダイのEV「Ioniq5」については以前から何度か取り上げていますが、同じ現代グループの子会社に当たる起亜自動車も「E-GMPプラットホーム」という電気自動車専用のプラットホームを使用したEVになります。
ヒュンダイ「Ioniq5」が電気自動車(BEV)戦線に登場【モデルY・ID.4・アリアとガチバトル】
昨日のワールドプレミアにおいてヒュンダイ「Ioniq5」の具体的詳細が明らかになりましたが、電気自動車(BEV)の、それもSUVタイプの市場において「モデルY」「ID.4」「アリア」と互角に戦えるスペックの高い電気自動車を出してきました。特に「リビングルーム」と呼ばれるEVの特性を生かした室内空間は必見です。
同じプラットホームを使用しているゆえか、「Ioni5」と似た部分も多いですが、「EV6」特有の個性もあるなかなか魅力的な電気自動車(BEV)がまたしても登場してきました。
今日はこの起亜「EV6」の紹介や以前も紹介したヒュンダイ「Ioniq5」について新たに出てきた情報を紹介します。
目次
「Kia EV6」の驚異のスペック
さて先週ワールドプレミアで公開されたばかりの「起亜・EV6」ですが、現在発売中の「NIRO」と比べても大幅にパワーアップしています。
まず基本スペックが「搭載バッテリー容量58kWh(77.4kWh)、EPA航続距離455キロ(77.4kWhの方)、急速充電10%-80%が18分)」です。
最近のEVではテスラ以外のメーカーでも航続距離が400キロを超えてくることは珍しくありませんが、EV6の場合注目ポイントは
「10%-80%充電が18分(充電出力200kW以上?」という部分です。
既にヨーロッパや韓国では最大充電出力350kW級の急速充電が珍しくもないという事情がありますが、10%-80%の充電がたったの18分で可能というのは驚異です。
現代グループは2022年以降の日本市場への電気自動車での参入を表明(Ioniq5やEV6の投入については未定)していますが、チャデモの50kWという制限で充電時間が余計にかかるようになると長所がスポイルされてしまう可能性があり、若干気がかりな点ではあります。
また「スタンダードレンジ」「ロングレンジ」に加えて走り重視の「GT」というモデルも用意しており、こちらは0-100km/hの加速が3.5秒とテスラ・モデルSにも迫る(競合車となるモデルYより上)驚異の加速です。
インフォテイメントシステムは12インチのスクリーンを横に二つ並べた巨大スクリーンで、テスラやフォルクスワーゲンと同様の「OTAアップデート」にも対応と、どこかのメーカーのようにソフトウェアのアップデートためにディーラーへ行かされるような不便さもありません。
「V2L(Vehicle to Load)」も搭載されており、車外への電源供給も可能ですのでアウトドアなどで家電製品を使用できるとクロスオーバーにふさわしい使用法も可能です。
航続距離、充電性能、加速力でテスラ・モデルYを超えてくるという、とんでもないスペックをひっさげてテスラに挑戦状を叩きつけます。
既に予約が世界で20000台入っており、2021年秋から納車開始予定と、ようやくそこそこのスペックのコンセプトカーを発表したものの「発売は2025年までに」と発売された頃には既に時代遅れのスペックになっている可能性もあるどこかの日本メーカーとは違います。
韓国製バッテリーは不安?
まぁヒュンダイ・起亜の電気自動車を紹介すると必ず「バッテリー爆発するんだろ?」的な書き込みがヤフコメなどには多数あふれるパターンが定番です。
今回発表された起亜「EV6」がどこのバッテリーを使用するかはまだ判明していませんが、先に発表された親会社ヒュンダイの「Ioniq5」では、「KONA」の発火案件でリコールにつながったLG化学からSKエナジーソリューションズに変更になっています。
今もリコールの責任の所在を巡ってヒュンダイとLG化学が対立(要はバッテリーが問題なのか?マネージメントシステムが問題なのかの対立)していますので子会社の起亜でも変更になる可能性があります。
バッテリー火災を巡る韓国メーカーの対立を日本が生かせてない?【ヒュンダイ・LG・SK】
バッテリー火災を巡るヒュンダイ・LG・SKの対立が泥沼化しており、LGのバッテリーとヒュンダイのBMSのどちらに問題があるのかがはっきりしないままリコール対応を発表したという事実が明らかになりました。対立を漁夫の利として日本メーカーが生かせていないように見えるのは残念なことですが、反撃の可能性があるのかも考えてみます。
ヒュンダイとLG化学がお互いに譲らない中で韓国政府の仲介で妥協したというのが真相のようですので、対立はしばらく続きそうです。
「LGでもSKでもどうせ韓国の会社だろ?」のような乱暴な言い方はすべきではありませんというのが私の見解です。
ちなみにバッテリーに関しては世界トップシェアの中国CATLでも日本のパナソニックでも(いずれもテスラ車)発火案件は起きています。LG化学がずば抜けて多いというのは事実ですが。
「Hyundai Ioniq5」も打倒テスラの資格あり
ヒュンダイの「Ioniq5」については徐々に具体的な情報が出てきていますが、この「リビングスペース」と名付けた室内空間はEVの特性を生かした見事なものです。
【Flat&Flexibleインテリア】
IONIQ 5は、カスタマイズ可能な広々としたインテリア、移動式センターコンソール、フラット・フロアを提供し、車内で充実した時間を過ごすことができます。さらに、十分な足元スペースと柔軟な座席配置を楽しむこともできます。#Hyundai #ヒョンデ #IONIQ #IONIQ5 pic.twitter.com/AbmivAjqhK
— Hyundai Japan (@Hyundai_japan) March 16, 2021
ホイールベースを3メートルとかなり長め(テスラモデルSでさえ2.95メートル)に取ったこと、EV専用のプラットホームによりバッテリーをフラットに敷き詰めた設計になっていることにより、フラットで広い車内空間が実現しています。
しかも席やセンターコンソールを自由に動かせる構造で、動画にもあるようにリビングのソファを動かすような感覚で自由にレイアウトできるのが特徴です。
スペックについては以前も説明しましたが、ヒュンダイ・起亜ともに800Vの高出力での充電が可能になっており、充電速度でテスラを超えてくる点もなかなか強力です。
また韓国の独特なデザインの充電ステーションも目を引きます。今自由に海外へ行ける状況なら実際に私が見に行きたいところですが。。。
このように「ヒュンダイ・Kia」がテスラを追撃すべく驚異の電気自動車を開発している中で日本勢は相変わらずこの有り様です。
日本勢はEVでは自動車メーカーよりソニーが希望の星?
片やこのような電気自動車への「嫌がらせ」とも取れる振る舞いをする日本メーカーがいました。
今日の二子玉川のイベント、個人的ハイライトはコレ
EVのイベントなのに、瓜二つなのをいいことに【ガソリン車のMX-30】を持ってくるマツダ pic.twitter.com/HuHuJluINp
— なわい (@nawaEV) March 28, 2021
先週二子玉川で開催されたEVのイベント「EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA」にガソリン車をわざわざ持ってくるというのは「EV好きの方々に喧嘩売りにきたの?」と非難されても文句が言えないような振る舞いです。
まぁ以前も取り上げたようにマツダは謎の「LCA理論」を主張して「ガソリン車よりEVの方が二酸化炭素排出量が多い」という科学的にすでに否定されている謎理論に固執していますので、「EVよりもエコなことをアピールしたかった」とか言い訳しそうですが、EVのイベントにガソリン車も持ち込むような会社の電気自動車(EV)を欲しいと思わなくなるというのがEVファンの正直な気持ちではないでしょうか?
とはいえこのイベントにはソニーのコンセプトカーである「Vision-S」なども出展されており、ファンの間からも高評価だったようです。
ソニーは現時点では「Vision-S」を市販化する気はないと表明していますがファンが「出して欲しい」と強くアピールすれば方針が変わる可能性もあるかと思います。
実際「Vision-S」はオーストリアの自動車専門のEMS企業である「マグナシュタイナー」にコンセプトモデルを委託生産させていますので、バッテリーさえ調達できれば商品化させることは難しくないはずです。
それが原因ではなく「車メーカー以外が電気自動車を作るな」とどこかから圧力がかかっているからなのかはわかりませんけど。
日産以外の既存の日本の自動車メーカーへの期待が日々薄れていく中では、ソニーのようにこれまで自動車をやっていないメーカーに期待するしかないのかなと思ってしまうところでもあります。
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