「ガソリンが高い」から「EVにしよう」とならない日本人のマインドブロックとは?【デフレマインド】

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こんばんは、@kojisaitojpです。ガソリン価格がどんどん上がっていることがニュースでも話題になってきました。

私の記憶だと今よりガソリン代が高くなったのは2008年の夏頃だったと思いますが、ハイオク(当時はシトロエンに乗ってました)が200円近くまで行って「こりゃ高いな」と思いましたがその直後にリーマンショックが起こり不況となって原油価格は暴落しました。

ちなみに先に言っておきますが「二重課税ガー」とか「ガソリンの税金が高すぎる」的な議論は今日はしません。少なくとも「脱炭素」が世界のメインテーマとなる現代においてガソリンの税金を下げるという選択肢をとる政府はどこにもないと思うからです。

もちろん「二重課税(ガソリン税をかけた上に消費税)」は税制としてインチキなのでここくらいは是正すべきかと思いますが、これを撤廃してもせいぜい数円の違いです。「ガソリン高いんだよ!」とネット上などで怒り狂っている方々が満足する水準の価格にはなりません。

今日はいつものEVや再エネの話題からは少し脱線しますが、現在日本を襲っている原油高の原因を分析した上で、実はEVや再エネに転換することが日本人の生活を豊かにするという側面まで解説してみます。

「原油高」と「円安」のダブルパンチで疲弊する日本

短期の原油価格推移

こちらはこの1ヶ月の原油価格の推移です。1ヶ月という短期で見ると原油が急上昇しているようにも見えます。

ところが少しスパンを広げてみると事情は少し違います。

長期の原油価格推移

この5年間というスパンで見るとコロナショック前と大差のない水準です。もちろんコロナ前と比較すると原油価格も上がってはいるのですが、当時は「ガソリンが高すぎる」と大騒ぎになった記憶はありません。

原因はこれです。

短期のドル円推移

この1ヶ月は「原油」のみならず「ドル円」も大きく上昇しています。日本の場合原油はほぼ100%輸入ですから、円安になれば輸入品である原油(とそこから精製されるガソリンや灯油など)の価格が上がると感じるのは当然のことです。

私も予備校で小論文を指導していたりするので日々遭遇しますが、なぜか学校教育では「円安=いいこと」「円高=悪いこと」のように教育されている傾向があります。

ですが本日のテーマのガソリン価格で考えると「毎月もらえる給料の額は変わらないのに燃料代(ガソリン代)の支出が増える」ことになりますので大半の人の生活は苦しくなりますよね?

ほとんどの読者の方がわかっていることだと思いますが、日本は原油がほぼ算出しない輸入国です。

エネルギー輸出入の寄与度

こちらはたまたまネット上で拾った資料で、エネルギー資源の輸出輸入寄与度(通貨別)のグラフです

左側の日本と韓国がエネルギー国内需要の100%近くを輸入に頼り、逆にノルウェーは国内需要の6倍を輸出に廻していることになります。他にはEUも輸入依存度が高く、シェールオイルなどを産出するアメリカはほぼニュートラル(輸出と輸入がプラスマイナスゼロ)になっています。

笑えるのは産油国で自国で必要とされる量の6倍を輸出しているノルウェーが実は最も再エネにもEVにも前向きという点です。

片やエネルギー資源(原油・天然ガス・石炭など)をほぼ全て輸入に頼っている日本でなぜか「再エネは不安定なので〜」「EVに乗ったら冬に凍死する」などとわけのわからないことを言って抵抗しているという残念な状況です。

2019年の世界の平均年収

こちらは2019年の世界の平均年収になりますが、緑で印をつけておきましたがノルウェーが世界でも上位の所得水準であるのに対し、日本は20位以下、言うと怒る人がいそうですがついに韓国にも抜かれるレベルまで落ちています。

別に韓国と比較しなくてもOECD平均以下というだけでも「本当に先進国なの?」言われてしまう残念なレベルですが。

資源がない国だからこそ「エネルギーは再生可能エネルギー」「ガソリン車からEVへ乗り換え」というのは日本人にはメリットしかないと思うのは私だけでしょうか?

「ガソリンが高い」ならEVに乗り換えるべき?

「ホンダe」
「EV=高い」「EV=金持ちが道楽で乗るもの」のように今も勘違いしている人が日本では多いですが、実際はEVを購入するという行為は「お財布に優しい」です。

先日私もテスラの「モデル3」をカーシェアで借りて仙台まで行ってきましたが、借りた時に満充電で出発して宿泊先の「ウエスティンホテル仙台」の駐車場にはテスラのディスティネーションチャージ(普通充電器)があり無料で充電できました。

この時の「モデル3で仙台まで移動したこと」にスポットを当てた記事は以下の記事になりますのでよろしければご参照ください。

また宿泊した「ウエスティンホテル仙台」のホテルについての記事も以前書いてますので、ご興味があればご参照いただければと思います。

帰り道で「係員呼ぶ・現金払いのみ・16:30までしか営業しない」というトンデモ充電器をネタ作りのために使ったので500円払いましたが、「モデル3ロングレンジ」は「東京→仙台」くらいの距離(400キロ弱)であれば充電なしで走れますので、この旅行で私が支出した燃料代は実質ゼロです。

おそらく今のガソリン価格で私がまだ手放していないフォルクスワーゲン・ゴルフ(2005年式の古いものです)だったらガソリン代だけで往復20000円近く行ってると思います。

これだけお財布に優しい移動手段はEVだけだと思うのは私だけではないと思います。

しかも「オイル交換などエンジンのメンテナンス不要」「回生ブレーキのおかげでブレーキパッドも全然消耗しない」などメンテナンスコストも格安なのがEVの長所です。

老害にいじめられる若手社員のイメージ

まぁ「ガソリンが高いんだからEVにした方が燃料代もメンテナンス代もかからないよ」という発言をすると「EVなんか高くて買えねぇんだよ!」と怒り出す人がTwitterなどでは必ず現れます。

「初期投資は高いけど維持費は全然かからない」のと「初期投資は安いけど維持費がかかる」で天秤にかけた時に後者を選ぶのが日本人の場合多数派なのに呆れるところですが、以前私も取り上げたように中古の日産「リーフ」や三菱「アイミーブ」であれば100万円以下の格安で購入できます。

日産リーフの中古車相場
三菱アイミーブの中古車相場

「中古のリーフなんてバッテリーが消耗して」などと脊髄反射的に叫ぶ人が必ずいますが、上記の中古車はわざと年式を「2016年以降」、つまりバッテリーの消耗がほとんどなくなった初代後期型のリーフに絞って検索しています。

リーフのバッテリー消耗率

私のブログでは何度も引用している表ですが、2016年以降のリーフであればバッテリーが全然消耗しないことは既に実証されています。

アイミーブに関しては「Mグレード」という東芝製のSCiBバッテリー採用の耐久性抜群、いや「無敵」と言っても良いバッテリーのものに絞って検索してます。おそらくMグレードであれば走行距離が10万キロを超えたものを買っても「バッテリー残量105%」とか出て驚くことは間違いありません(笑)。

現行日産リーフ

もちろん「ZE1」と言われる現行型のリーフであればバッテリー容量も40kWhと62kWhにグレードアップして更に高性能になっていますが、昨今の半導体不足の影響から中古車価格も上昇しており、200万以下の程度の良い個体を探すのが難しくなっています。

であればモデルチェンジ前の「AZE0」のリーフ、しかもバッテリーが消耗しなくなった後期型の2016年2017年のものであればコスパ良く使えるのでは?と思います。

このような話をすると「モデルチェンジ前のものなんて」と文句を言うのが日本人の気質なことはわかってますが、もしEVを安く調達したいならそんなプライドは捨てるべきでは?と思うところです。

所得水準が既に先進国から二流国に落ちている現実を受け止めて身の丈にあったカーライフを送るのは何も恥ずかしいことではないです。

私個人の話をしても趣味的な飾りとして昔から欲しかったシトロエン「C6(ガソリン車)」か現行型のジャガー「XJ(私が以前乗ってたのはクラシックな方)」を買って、日常生活は中古のリーフかアイミーブMグレードに働いてもらうというライフスタイルも悪くないかなと思うくらいですから。

「原油高」と「日本人の貧困化」を解決するのはEVと再生可能エネルギー

ビッグマック指数

最後に取り上げるのは世界各国の物価水準を表す「ビッグマック指数(要はビッグマックの価格で世界各国の物価を比較)」です。

これを見てもノルウェーは世界トップクラスなのに対し、日本は30位で先進国の中では最低、既に韓国や一時期債務危機で有名になったギリシャよりも下です。

つまり世界で見るとある程度経済水準が高い国の中で日本はズバ抜けて物価が安いということになります。

このことからコロナ前に「インバウンド」と言われる外国人観光客が大挙して来日して、特に中国人観光客などが「爆買い」が起きた原因がお分かりかと思います。「日本で物買ったら安いから旅行に行く」という外国人観光客によってこの10年くらいの日本経済が支えられていたと言っても言い過ぎではありません。

ところがこの外国人観光客に依存する経済が新型コロナウイルスによって消滅しました。

だから今になって、元々資源の輸入国で原油高や自国通貨安が家計を直撃しやすい構造だった日本という真の姿が見えてしまったとも言えます。

テスラとパワーウォールのある生活

私がブログやTwitterにおいて「EV化」と「再生可能エネルギー」をゴリ推しで推奨するのはこの辺の事情が理由の一つです。

例えば一軒家であれば自宅の屋根に設置した太陽光パネルで発電した電力を使えば、発電しない夜のために必須の蓄電池さえ用意すればほぼグリッドから買う電気代なしで生活できます。

しかもその自分で発電した電力でEVに充電すればこれまで家計を圧迫していたガソリン代もタダになります。

日本人の財布を圧迫する「燃料代」という足枷を外すことが可能になります。

と言うとおそらく「そんなの現実的じゃない」と猛反発する方々はいるでしょうが、その新しいものに抵抗するマインドを以前「日本人に足りないのは社会実装力」というのをEVを例に解説した記事がありますので、よろしければご参照ください。

簡単に言えば「足りないのは技術ではなく新しいものを受け入れるマインド」という話ですが、原油の輸入国であるくせにEVは再エネに猛烈な抵抗を見せる日本人を見ていると「こりゃあかん」と感じる部分です。

このまま衰退して「安いから日本に買い物に行こう」という外国人観光客に支えられるという不安定な国家となってしまっていいわけがないと思うのは私だけでしょうか?

そのためにも「EV」や「再生可能エネルギー」によってこれまでかかっていた燃料代がかからないライフスタイルを構築していくことが「脱炭素」「気候変動」だけではなく、日本人がこれ以上貧乏にならない特効薬だと思うところです。

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