「EVよりハイブリッド」「再エネより原発」で世界から取り残される日本?【ザ・既得権益】
こんばんは、@kojisaitojpです。この方が頓珍漢なことを言うのにはもう慣れてますが、これに賛同するヤフコメが無知すぎて正直気持ち悪くなります。
この人もだけどヤフコメが更に気持ち悪すぎ(笑)。
「車はすべてEVに」なんて単純じゃない!? 豊田章男会長が語る 震災復興とカーボンニュートラルの真意(ベストカーWeb)#Yahooニュースhttps://t.co/19St4EJPBR— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) March 11, 2021
発言の内容はいつもの通りです。「EV化したって二酸化炭素の排出量が減るとは限らない」とか「EV化を進めると雇用が失われる」とかいわゆる「既得権益」の利害を代表する発言のオンパレードでした。
一つだけ傾聴に値する発言はありましたので(再エネに関する部分)、それについては後で別個に取り上げます。
などという自分の意見記事のようなものを書くと「敵が増えるからやめとけ」的にブログのコンサルなどには言われるのですが、私の場合別にアフィリエイト目当てでブログをやっているわけではないので気にせず言いたい放題書きます(笑)。
まぁそもそも「EVと再エネ使ってビジネスやりたい」と日々Twitterで呟いている人間のファンに反対側の勢力がなることは考えられないですよね。
目次
ヨーロッパでもEVのネガティブキャンペーンを行うトヨタ
私の当初の予想では「日本だけハイブリッドOKと規制を緩くさせてハイブリッド売る気かな」だったのですが、実際はそうでもなかったようです。
【PSA】トヨタが金銭的に支援するスウェーデンのメディアの反EVの偽情報記事が海外で話題になっています。 #EV #電気自動車 https://t.co/59dD0w78AS
— ガスフリング⚡️テスラ/EV/自動運転/水素/投資 × 🎬VYONDアニメ (@Gusfrin92486024) March 12, 2021
要はスウェーデンのメディアにトヨタが資金提供(広告費)をして、反EVの記事を掲載させたという話なのですが、「まさか日本国内だけではなく、世界でやってたのか」というのが私の感想です。
ちなみにアメリカでも「EV2車種を発売するプレスリリース」で「EV発売するけどPHEVの方が良い車だよ」的な余計な一言を公式のホームページに掲載していることは以前も解説しました。
トヨタの謎のEV(とPHEV)発表から感じる疑念とは?【それでテスラに勝てると思ってる?】
トヨタが2021年内に北米市場を対象に電気自動車(BEV)を2種類、プラグイン(PHEV)を1種類投入することを発表し、これ自体は良いニュースなのですが、リリースで電気自動車を批判するようなメッセージが掲載されており、何が言いたいのかわからない状態です。これに対しテスラはモデル2の生産を早めるなど更に進化しています。
次は3/17にヨーロッパ市場向けのEVのワールドプレミアを開催するとのことですが、発売する車のスペックだけではなく今回も余計なことを言うのかどうかもある意味注目です。
もし最後「EVよりPHEVやハイブリッドの方が優秀なんだ」的なメッセージを出そうものなら、この会社は「環境問題に後ろ向きな会社なんだ」と世界は判断して見放していくでしょう。
問題は「実際にエコか?」ではなく「世界のルール」
なんていうと必ず「実はハイブリッドの方がエコなの知らないの?」とか必ず言われるのですが、何度も言っているように世界各国が「ハイブリッドは排除」という方向で規制することを決めてしまった以上、それに逆らったところで日本以外でハイブリッド車を販売できる国がなくなるよというのが私の返答です。
電気自動車(BEV)という「ルール変更」に適応する韓国勢と抵抗する日本勢【ウインタースポーツを見習え】
韓国の起亜自動車が「PHEVの賞味期限は2022年」と断言し、一気に11車種の電気自動車の開発・販売に踏み切ることを発表しました。2025年のノルウェーを皮切りにPHEVさえ販売できなくなる国が続出する中でハイブリッドに固執する日本勢が生き残る方法はあるのでしょうか?実はウインタースポーツの世界にヒントがあります。
そこには「実際にエコかどうか?」は関係ありません。「日本以外で売ることを禁止される車にしがみついていたら日本の自動車産業自体が滅びるよ」ということが言いたいだけです。
世界で初のハイブリッド車である「プリウス」を発売した当時は「世界で最も環境問題を重視する会社」と評価され、実際にハリウッドスターなどがこぞってプリウスを購入するなど世界の最先端を突っ走っていたトヨタが電気自動車の時代になって「既得権益の利害」を代表してEV化に抵抗する「抵抗勢力」になるとは誰も予想していなかったことです。
「再生可能エネルギー」を推進させるのは国の責任?
とはいえこのトヨタ社長のいつもの珍発言も一つだけ傾聴に値することがあるなとは思いました。
メディアによって言ってることが全然違う
自工会の豊田会長 再生可能エネルギー導入加速しないと雇用に影響も|TBS NEWS https://t.co/NlAgTmezpB— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) March 11, 2021
「EV化に反対」という側面ばかりが取り上げられていますが、この「再生可能エネルギー導入を加速させるのは国の責任」だという点は間違いではないと思います。
国のエネルギーをどういう方向で調達していくのかについては、民間企業だけで何とかなる問題ではなく、国家の「エネルギー政策」を転換させる必要があります。
実際に日本でもその昔1960年代に国のエネルギーの根幹を「石炭から石油」に(当時は中東から調達する原油の方が国内で産出する石炭より安かった)転換したことがあります。
それにより国内の石炭産業は衰退しましたが、この頃から日本の自動車産業が発達していきました。産業構造の転換により衰退する産業と新たに発達する産業が生まれるのは産業革命以降何度も繰り返されていることです。
そして現在「原油・天然ガス等の化石燃料から二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーへ」と次のエネルギー政策の転換を迫られている場面です。
トヨタの社長が言っているのは「二酸化炭素を排出する電力で車を生産すると罰金を課せられるようになったら日本以外に生産拠点を移さないとやっていけないよ」という警告であり、これ自体は間違いではありません。
しかし現実に「脱炭素」へ向けて日本政府や経済界が考えていることは「再生可能エネルギー」という方向ではないようです。
菅政権グリーン戦略、原発増強の決断迫る-震災後のタブー破るか
昨年発足した菅義偉政権は、2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を実質ゼロとする環境目標(カーボンニュートラル)を掲げた。2011年3月の福島第一原子力発電所の事故以来、国民生活や経済活動に必要な電力の大部分をCO2排出量が多い石炭などの火力発電に頼ってきた日本は、政治的タブーとされていた原発復権の判断を迫られている。
「原発も二酸化炭素出ないんだからこの際再稼働させてしまえ」「再稼働だけじゃ足りないなら増設してしまえ」という方向に動こうとしているのですから恐ろしい話です。
もう東日本大震災を忘れてしまったのでしょうか?
大震災から10年経ったら「原発再稼働」って正気?
一昨日で東日本大震災から10年が経ちましたが、果たして事の重大さを理解しているのかは疑問です。
3つの原子炉が同時にメルトダウンを起こす世界最悪レベルの原発事故となった東京電力福島第一原子力発電所の事故からきょうで10年。改めてどんな事故だったのか。なぜ深刻化したのか。https://t.co/C0B3ihhGUd
— NHKニュース (@nhk_news) March 10, 2021
この事故から10年経ち今も周辺は立入禁止区域となって帰宅できない人々がいる上に、原発そのものもまだ廃炉には程遠い状態です。先月の地震の際にも詳細は東京電力が公表しませんが(これも終わってる)何かあったようですし。
それなのに「もう10年経ったから元に戻そう」的に原発再稼働・増設などという話が出てきているのですから本当に呆れます。
スリーマイル原発・チェルノブイリ原発と並んで「Fukushima」と世界では扱われているのとは偉い温度差です。
せっかく世界の流れが「脱炭素」という名の下に「再生可能エネルギー」を中心にという、資源のない日本が化石燃料に頼ることなく自給自足で電力を確保してやって行くチャンスなのに「日本には再エネは向かないのでぇ」と昨日私が述べた「貧乏マインド」丸出しの批判ばかりしている状況です。
しかも先日の記事でも述べたように「ESG投資」という足枷のようなルールが世界的に確立してしまったわけです。「日本だけはハイブリッドで行くんだ」とか「日本は原発再稼働で脱炭素」だと言ったところで世界的には「持続可能な社会へ後ろ向きな国」という評価をされてしまい投資マネーが引き上げられ、経済的に日本が沈没してしまいます。
この辺りも見据えた上で「電気自動車」や「再生可能エネルギー」を考えていかないと日本が世界から孤立し、どこからも相手にされなくなるというリスクがあります。
「EV(自動車業界)」や「再エネ(電力業界)」からの情報操作には特に要注意
今の流れだと怖いのはいつの間にか「日本だけはハイブリッド車で行くんだ」とか「日本に再エネは向かないから原発で行くんだ」的な世界の流れに逆行する開き直りの方向に行ってしまいかねないということです。
先ほども「ESG投資」という言葉を用いて説明したようにこれをやったら「環境問題に後ろ向きな日本政府と日本企業」と判断され、世界の投資マネーが日本市場から逃げていきます。
まぁそれ以前に日本以外の先進国でハイブリッド車が販売禁止になれば日本の自動車メーカーは終わります。
「原発も二酸化炭素出さないからグリーンエネルギーなんだ」と自分の都合をいくら力説しても「でも事故が一回起きたら終わりでしょ?」的に「持続可能な社会」に後ろ向きな国だと判断されて日本という国自体が「オワコン」と見なされる可能性が極めて高いです。
そのような「世界の流れ・ルール」が見えてないのは本当に痛いですが、先ほども言った「広告」という手段を用いて自動車メーカーや電力会社に対する批判的な報道をさせないように(大口のスポンサーである自動車業界や電力会社がスポンサーを降りるとテレビ局などマスコミが潰れます)ねじ曲げるというのが常套手段となっているので気づきにくいところです。
流行りの表現を使えば「情弱」と言いますが。
こちらはEVとか再エネ関係なく一般的に「情弱」について述べた記事ですが、「テレビや新聞で報道されることが真実」と錯覚することほど怖いことはありません。
【貧乏マインドへの入口】そもそも「情弱」って何?
「情弱」という言葉が人を罵る言葉として使われるようになっていますが、正しい意味を理解していますでしょうか。人をバカにする言葉として使っていたものが案外自分にも当てはまるものだと気づかされることもあります。今日は「情弱」の言葉の意味と「情弱」な人の特徴、情弱から搾取しようとする「情弱ビジネス」について考えてみます。
特に最近では「陰謀論」という言い方でアメリカ大統領選挙の際にも「メディアとの接し方」が問題になったことは記憶に新しいことです。
「トランプvsバイデン」から学ぶ「メディアリテラシー」と「ファクトチェック」
アメリカの大統領選挙もようやく結果(まだ係争中)が出ましたが、今回はSNSやYouTubeなどで様々なデマを流す人も多く、大手マスメディア自体も中立とは言えない報道をしていたので、何が真実なのかわかりにくかったかと思います。ネット社会になって自分で情報を吟味するメディアリテラシーとファクトチェックが必須になっています。
などと「持続可能な社会」と提唱して原発を批判していると「左翼」呼ばわりされることがなぜか日本では多いですが、右翼団体も原発再稼働に反対してます。
10年前の本日午後2時46分、東日本大震災が勃発。「10年一昔」というが、今もなお2,538人の方々の行方は不明、4万人を超える人々が避難生活を送っている。改めて合掌。そして何より福島第一原子力発電所だ。震災は未だ終わっていない。「炭素ゼロ達成」を口実に、原発の新規建設を企てる菅政権とは〜。
— 一水会 (@issuikai_jp) March 11, 2021
たった一回の事故でも起きれば多くの日本人の財産と生命を危険に晒す、下手をすれば日本という国を滅ぼしかねないものに対して「愛国者」であれば反対するのは当然のことだと思うのは私だけでしょうか?
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