Freewire製のEV充電器を見につくばへ行った話【テスラ・つくばスーパーチャージャーの情報も】
こんばんは、@kojisaitojpです。Twitterでたまたま面白いものを目撃しました。
これか。もう日本でも筑波市に設置してるんだな。
FreeWire and Bell Energy are pioneering EV infrastructure in Japan, a country long-known for its automotive and technology innovation https://t.co/vPjExoejlu— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) April 15, 2022
となると「人より早く見てこなければ」と思ったので夜中にいきなり見学に行ってきました。
私の自宅からつくばまでは約60キロですが、昔はつくばの更にその先の水戸まで仕事に行ってた時期があったのでこの程度の移動であれば何も遠いとは思わないんですよね。
というわけで今日は大急ぎで視察(?)してきた「つくば市に急遽出現した高性能の急速充電器」とついでに見てきたテスラの「つくばスーパーチャージャー」について紹介します。
目次
Freewire製のEV急速充電器がつくばに出没?
今回思いついて見に行った充電器ですが、アメリカのFreewire社製の充電器でスペックが、
- 最大合計出力150kW(2台分)
- 1台使用時は100kW、2台同時使用時は60kWが最大
- 160kWhの蓄電池と併用なので低圧受電契約でOK(経費がかからない)
私が早とちりでTwitterで「150kW」とつぶやいたのは間違いでした…。二台合計で150kW(一台の時は100kW、二台の時は60kWが最大)が正確な数字でした。
まぁそれでもその辺にあるCHAdeMOよりは全然早いですし、二台同時で充電できるのも大きいです。
何より蓄電池と併用することよって高額な「高圧受電契約」をする必要がなく、「低圧受電契約」のままでできるというのが設置する側にも大きなメリットです。
ユーザーにもこれまでのCHAdeMOより便利、設置する側も負担が少ない「win-win」の関係の充電器です。
このFreewire社の充電器の日本での販売代理店をやっているのが「ベルエナジー」という会社です。
ベルエナジー株式会社|太陽光発電事業|つくば市
Bell Energy 株式会社(ベルエナジー)では、電気自動車(EV)の普及を後押しする用最新のEVインフラソリューションを提供しています。
太陽光発電の設置をはじめ、充電インフラの整備などEV・再生可能エネルギー専門の会社のようです。
現在は「EVsmart」などのEV充電器のアプリにも登録されておらず、公共性のある充電器であることを示すこの看板もありませんので、この充電器が一般に開放されるのかは不明です。
ですが100kW級の充電性能を持つ、しかも同時に複数台充電可能な急速充電がCHAdeMO対応で日本に上陸している、今後販売代理店を通して普及することを考えるとこれは面白いかもしれません。
とはいえ実物に触ろうと思ったら入口がセコムでロックされており私がフェンスをよじ登って侵入すると不審者になってしまうので触れませんでしたが(笑)。
イスラエル「EV Meter」製の普通充電器もありました
またTwitter上には急速充電器がアップされていましたが、よく見ると横に普通充電器も設置されていました。
ベルエナジー社のホームページを見るとこの充電器はイスラエルの「EV Meter」という会社のもので、6kWの出力を持つそこそこ高性能の普通充電器のようです。
実はこの「6kW」という速度が普通充電で今度必要になるポイントだと思っています。
これは私が以前テスラのウォールコネクター(普通充電器)で充電した際のものですが「199V×46A」であれば9.15kW出ており、「モデル3ロングレンジ」のようなバッテリー容量の大きいEVでも一晩で満充電になっていました。これが3kWだったりすると一晩でも全然充電できなかったことでしょう。
「速度」というと「150kWだ」「いや350kWだ」とすぐ急速充電の話に行きがちですが、普通充電器の速度も重要なのでは?と思うので強調します。
「Bee Meter VPOS Touch」(ビー・メーター・ヴィポス・タッチ)は事前の会員登録が不要でクレジットカード決済で使用ができる機能が搭載されているのが私には斬新でした。
というのも先日日本全国に設置されているeMobilityPowerの普通充電器が急に使えなくなって騒動になってました。
そして決済手段が「トヨタウォレット」に変わって「今までの充電カードが使えなくなった」と混乱してるユーザーの呟きが話題になってました。
【動画あり】一部の普通充電器がトヨタウォレット認証へ変更~実際に使用してレポート – EVsmartブログ
2022年3月7日より、全国約1,000か所に設置されている豊田自動織機製普通充電器の認証方法が変わった。変更された初日に対象となる普通充電器を使用、その様子をレポート。
まぁ結局この変更が行われた理由は「これまで通信に使っていたauの3G回線がサービス停止するので認証方向が変える必要があった」という話です。
「3G」とか言われた時点で呆れてものも言えなくなるところですが、既にeMpや日産などの充電カードを使っていたユーザーが急に使えなくなってトヨタウォレットも登録させられるという不便な状況になっています。
それが先ほどの「EV Meter」製の普通充電器であれば会員登録不要、手持ちのクレジットカードで簡単に決済ができるのですから便利と言わずに何と言えばいいのでしょうか?と思います。
写真は昨年ウエスティンホテル仙台で普通充電(ウォールコネクター)した際のものですが、テスラのように「プラグアンドチャージ(要は接続するだけで充電開始)」が最強だとは思います。
大きな声で言っていいのかわかりませんが商業施設の駐車場に最近私が推奨してる「テスラ→J1772」の変換アダプターを使うと充電できるのでしょうかね? 自宅のであれば問題ないと思うのですがディスティネーションチャージャーの場合はどうなんだろう?と疑問があります。
まぁ無料の充電器なら問題ないのかなと予想してますが。私がIONIQ5を買った場合は実験してみたいです。
という「プラグアンドチャージ」まではいかなくても今回見つけた充電器にもユーザーの利便性を考えた機能になってます。
昨日の普通充電器も6kWで会員登録不要・クレジットカードだけで使えるからこんな充電器でも利便性が全然違うと思った。 pic.twitter.com/3tyZzP22U9
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) April 16, 2022
となると「会員登録不要」「クレジットカードをかざせばOK」というだけでも現在のeMobilityPowerやトヨタウォレットの認証方式と比べて利便性が向上します。
今回見つけたベルエナジー社が今度どのように充電器を設置していくのかはわかりませんが、ホテルや商業施設などに設置してくれると案外便利に使える予感がします。
テスラ・スーパーチャージャーつくばも見学
この急速充電器と普通充電器だけだと物足りないのもありますし、このスーパーチャージャーを一度見たかったのでついでに行ってきました。
このスーパーチャージャーは写真を見てお分かりのように太陽光パネルを搭載したソーラーカーポートが付いています。これは日本国内のテスラSCでは初です。
そして屋根の太陽光で発電した電力がパワーウォールに蓄電され、隣に4/27にオープンするイタリアンレストラン「マガーリ」で使われる、つまり隣のレストランを100%再生可能エネルギーで運営するというところが私が注目した理由です。
「太陽光で発電した電力で昼間は充電も事務所の電力も賄う、夜はパワーウォールに蓄電した電力で運用する」というのは私が構想する会社のイメージそのままなんですよね。
日本だとこういう話をするとなぜか「机上の空論だ」とか「無駄遣いだ」と言われますが(実際私も銀行やコンサルに「無駄な投資」呼ばわりされたことがあります)、EVにコミットするビジネスであれば脱炭素・100%再生可能エネルギーで会社を運勢するのが当然の姿勢だと思います。
これが理解されない日本の文脈だと「RE100・SDGs社会の実現」は程遠いのではと思ってしまいます。
テスラスーパーチャージャー・つくばへのアクセス
住所:茨城県つくば市島名4372
常磐自動車道「谷田部IC」から車で10分前後です。首都圏中央連絡自動車道のつくばSIC(スマートインターチェンジ)がオープンすると更に近くなります。
太陽光発電などを行う株式会社ノーバルホールディングス本社の敷地内にあり、2022年4/27には「パスタ マガーリ」というイタリアンレストランをスーパーチャージャーの隣にオープンさせる予定です。
研究学園都市つくばのノーバル・ホールディングス本社に、テスラの最新型スーパーチャージャー設置
株式会社ノーバル・ホールディングスのプレスリリース(2021年11月28日 20時03分)研究学園都市つくばのノーバル・ホールディングス本社に、テスラの最新型スーパーチャージャー設置
充電に来たテスラオーナーなどがオフ会に活用する場面が今から想像できますね。
「ガソリンスタンド→自宅でプラグイン充電」となるEVの利便性を無視して抵抗するのが日本クオリティ?
とこれまでのCHAdeMOを超える高性能の急速充電器やユーザーの利便性を考えた新しい普通充電器を見に夜中にふと茨城まで行ってきたのですが、日常生活に戻ってくると「お前らいつまで言ってるんだ?」というレベルの低いEV叩きに遭遇してしまいます。
先日遭遇した一つの例が「自宅充電の利便性」を説いた時の話で、「ガソリンスタンドまで行かなくていいから便利だよ」という話をしてたら猛反発されました。
この話にすら「ガソリンスタンドには移動の途中に寄るから何も面倒じゃない」と猛反発してくる輩がいるんだよなぁ😱😱😱 https://t.co/yupvLww1je
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) April 15, 2022
私からすれば「自宅の駐車場でプラグをさして家に戻る」ことと「ガソリンスタンドまで給油しに出かけること」のどっちが便利なのかは自明なのですが、Twitterなどでこれを呟くと猛反発してくる輩が必ず現れます。
「ケーブルが重いから充電が面倒だ」「プラグにさすのを忘れる」と揚げ足取りのような批判をしてきたり、引用したように「移動中にガソリンスタンドに寄るから何も面倒ではない」と私からすると「あー言えばこー言う」状態、子供の屁理屈レベルだと感じてしまいます。
変化に適応できない層に対して最近は「老害」という言葉が使われることが多いですが、「新しいことを一切拒否」というのは「老害」にすら該当しないのでは?と思ってしまいます。
私の中だと「老害」は「新しいもの・若者世代の邪魔を能動的にやる存在」なのですが、「充電器にプラグさすのが面倒臭い」まで言われると「新しいことを何もせずに自然と衰退するだけ」、つまり「老衰」なのでは?と感じます。
なので私のブログやTwitterでは今後「老害」と「老衰」を使い分けることにします(笑)。
「充電器に接続するのが面倒臭い」まで言い出すと私の定義だと「老衰」です。もはや「進化に抵抗する(老害)」を超えて「新しいことは何もしたくない(老衰)」という更に悲惨なレベルに日本人のメンタリティが退化してるような気がします。
常識的に考えて「ガソリンスタンドに行く」、帰り道などに寄り道するより真っ直ぐ帰宅して自宅で充電した方が快適だと思うのですが、この当たり前のことを言っても猛反発してくる輩が一定数います。
何でもいいからできない理由を並べてEVを否定する奴よりも「EVは嫌いだ!誰が何と言おうと俺は死ぬまでガソリン車に乗る」と宣言してくる奴の方が人としてポリシーがしっかりしてるから俺は好きかも。
— saito koji@2022はぴあアリーナ→バルセロナへ (@kojisaitojp) April 16, 2022
個人的にはその位ガソリンエンジンに愛情を持っていて「俺は好きだからガソリンスタンドが減っていくら不便になっても乗り続ける」と言ってくれる人はむしろ称賛したい(私だって今後どうなるかは未定ですが可能ならEV購入後もシトロエンC6も朽ち果てるまで保有したい)です。
ですが何となく「できない理由」を並べて「EVは使えないんだ」ともっともらしく言ってくる方々は世界の流れに適応できない残念な人々だなぁと思うだけです。
ちなみに今回のブログの内容はYouTubeにもアップしてますのであわせてご覧いただければと思います。
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