アウトシュタットでVW「ID.3」や「ID.4」と出会った話【アクセス方法・カータワーも】
こんばんは、@kojisaitojpです。昨日はフランクフルトのホテル(GekkoHouse)にチェックインしたところまで記事にしましたが、ホテルに荷物を置いたらいよいよヴォルフスブルクへの移動です。
しかしID.3を見たくてヴォルフスブルクまで行くってのは日本でたとえるとプリウス見に豊田市へ行くのとやってること変わらないんだよな(笑) pic.twitter.com/7NeDRC5KIF
— saito koji@ヨーロッパから帰国 (@kojisaitojp) November 29, 2021
帰国してから自分で突っ込んでますが、よく考えると「ID.3を見たくてヴォルフスブルクへ行く」というのは「プリウスを見に豊田市まで行く」のと変わらないですよね(笑)。
まぁ私が豊田市に乗りこむとしたら、サイバートラック購入後に乗り込んで「不審者(Twitterではおなじみ)」扱いされにいく位でしょうか(笑)。デモ行進でもする感覚で。
数年後地元のチームである北海道コンサドーレ札幌が名古屋グランパスと対戦する時にでもやってみたいです。
脱線しました。今日はフォルクスワーゲンの本拠地であるヴォルフスブルクの「AutoStadt(アウトシュタット)」へ行って最近のEVを見てきた話をします。
目次
フォルクスワーゲンのテーマパーク「AutoStadt(アウトシュタット)」とは?
アウトシュタット(AUTOSTADT=ドイツ語で自動車の街)は、ドイツ北部の町、ウォルフスブルグにあるVWの本社工場に併設された自動車のテーマパークで2000年のハノーバー万博の際にオープンしました。
フォルクスワーゲンの最新の自動車や歴史が詰め込まれた博物館であると同時に、毎日納車式が行われる施設で実務的な側面もあるテーマパークです。
これから納車されるフォルクスワーゲンの自動車が並べられた「カータワー」はテレビなどで見たことがある方もいることでしょう。
私が行った時にも納車センター(と思しき建物)の方ではこれから納車される「ID.3」が充電されていました。
「カータワー」は2つあり、1つのタワーに約400台の車両を収納できるタワー型駐車場で、工場と地下道で直結しています。
そして納車90分前になると、ここから納車式が行われるカスタマーセンターへと自動搬送される仕組みになっており、この様子を見学したいからわざわざアウトシュタットでの納車を選ぶユーザーも多いようです。
現在でも一日500台前後の納車が行われ、アウトシュタットに隣接する「リッツカールトン・ヴォルフスブルク」は翌日に納車を控えたフォルクスワーゲンユーザーが泊まるスポットとして有名です。
マリオットの会員である私としてはここに泊まりたかったのですが、日程の制約上やむなく断念しました。
アウトシュタットの建物に入って最初に目に入るのは、私も先日ブログで取り上げた「ミュンヘンモーターショー(国際モーターショーIAA)」でも展示されたコンセプトカー「ID.Vizzion」です。
観音開きのセダンがエントランスに堂々と鎮座する様子から「フォルクスワーゲンは今後EVメーカーになる」という決意を感じます。
他にもエントランスにはミュンヘンモーターショーで発表された「ID.4GTX」も展示されていました。
中に入った途端EVに対するフォルクスワーゲンのやる気が伝わってきます。
なおミュンヘンモーターショーについては(実は日本勢は不参加ですが)以前の記事で触れてますのでよろしければご参照ください。
フォルクスワーゲン「ID.Life」から感じる格安EVの可能性とは?【自動運転も視野に?】
フォルクスワーゲンが小型EV「ID.Life」というコンセプトカーを発表しましたが。既に具体的なバッテリー容量や航続距離などのスペックも公表されており、市販化できそうな仕上がりです。将来の自動運転を示唆する構成になっており、発売予定と同じ2025年に「ID.Buzz」も自動運転車両の投入を控えており、関連性を感じます。
フォルクスワーゲン以外のメーカーもミュンヘンモーターショーで多数のEVを発表しましたが、メルセデスはこちらの記事で触れています。
「EQE」「EQG」「マイバッハ」と矢継ぎ早のメルセデスのEV化攻勢の勝算は?
現在開催中のミュンヘンモーターショーに合わせてメルセデスが「EQE」「EQG」やマイバッハのEVバージョンも発表しており急速にEVシフトを進めています。新型コロナウイルスの影響もあり日本メーカーは全車不参加となっていますが、このようにやる気を疑われる姿勢で世界のEV化戦争に勝てる可能性は徐々に低くなっています。
また同じミュンヘンモーターショーに中国の長城汽車が「Ora Cat(猫)」という格安EVの投入を発表した記事はこちらです。
中国産EVの「Ora Cat(猫)」が世界のEV市場に殴り込み?【長城汽車の格安EV】
日本メーカーが不参加のミュンヘンモーターショーに中国の長城汽車(Greatwall)が「Cat(中国では「Goodcat」)という格安のEVを2022年からヨーロッパで発売することを発表しました。EUの安全基準に適合すれば日本市場への投入も容易で、軽自動車に近いサイズの中国製EVが近い将来脅威となる可能性があります。
新型コロナウイルスを理由に(ただの口実?)日本メーカーが参加しなかったミュンヘンモーターショーですが、日本勢が何もしない間にドイツ勢・中国勢がどんどん先に進んでいます。
「ID.3」「ID.4」を含むEVはメイン館の複数フロアで展示
さて「アウトシュタット」の話に戻しますが、本館にEV専用のパビリオンがあり、ここでフォルクスワーゲンの現在のEVが余すところなく展示されています。
日本市場にはいつ投入されるかもわからないID.3も当然展示されています。
私個人の話すれば今まで散々「ID.3」や「ID.4」について取り上げておきながらこれが初対面です。
まだレンタカーに投入される段階ではないので(実はノルウェーでは既にレンタカーもあるようですが)実際に運転はできませんが、これまで脳内で理屈を述べるだけだったEVにようやく触れることができました。
なおここではフォルクスワーゲンのIDシリーズにかける思い、EVにかける思いが映像で流れていましたので撮影してYouTube(例のチャンネル化する予定のないチャンネル)にアップしておきました。
また館内にはフォルクスワーゲン純正の充電器も展示されていました。
書いてるスペックを読むと普通充電器でも7kWの速度が出るようで、3kWが主流の日本との違いを感じさせられます。
他にも今回の旅行では自分が運転したわけではないので遭遇することはできなかった「Ionity」の急速充電器も展示されていました。
これが噂の「最大350kW」の速度が出る超高速充電器ですが、日本の「CHAdeMO」と比較してケーブルが細く、女性でも使いやすい設計になってるなという印象です。
片や「水冷ケーブルが開発できないから150kW以上の急速充電器が作れない」とできない理由を並べているCHAdeMOとは既に別世界にいます。
他にもテスラと格差がありすぎると一部で話題になったフォルクスワーゲンの運転支援システムも「実際に車のフロントガラスにこのように表示される」というのがわかる動画が流れていましたのでこれもYouTubeにアップしておきます。
レストランやスケートリンクまである「AutoStadt(アウトシュタット)」
アウトシュタットは総面積は約25万㎡で、東京ドームが5個分という広大な敷地なのですが、中にはレストランが3箇所、冬にはスケートリンクもオープンするようで、私が行った際にもオープンへ向けてリンクの整備を行なっていました。
他にもポルシェのパビリオンやフォルクスワーゲンの商用車専門のパビリオン、フォルクスワーゲンの歴史が展示されているパビリオンもあったのですが、そこまで触れ出すと膨大な文字数になるので割愛します。あくまでEVを見に行くのが主目的でしたので。
画像だけアップしおくと、これがポルシェのパビリオンです。
こちらは商用車のパビリオンになります。
来客の平均滞在時間が6時間という巨大な施設ですので一度に全てを語ることはできませんが。しかも私の場合新幹線移動という制約上見学時間は約3時間だったので全ては見れてませんし。
ですのでまたドイツに行く機会があったらもう一度行ってみたい、今度は「リッツカールトン・ヴォルフスブルク」に宿泊して納車するドイツ人の気分を味わってみたいなと思うところです。
アウトシュタットへのアクセスは超快適なドイツの新幹線「ICE」で
ちなみにご存知でない方向けに言っておくとアウトシュタットのあるヴォルフスブルクと私が宿泊したフランクフルトの間の距離は300キロ以上あります。
ヴォルフスブルクへ行くならベルリンからアクセスした方が近いのですが、先日の記事にもした「ロンドンシティ空港を使いたい」という私の趣味を優先させた結果フランクフルトからの移動になりました。
となるとドイツの新幹線である「ICE」を使うことになるのですが、これが思った以上に快適で3時間以上かかる電車移動も非常に快適でした。
車内Wi-Fiもほぼ全ての区間で問題なくつながりました。海外では通信量に制限のあるSimカードを使用してるので非常にありがたかったです。
落ち着いて寛ぎたかったので1等にしましたがそれでも片道約60ユーロ、「1-2」の座席は思った以上に広く日本の新幹線のグリーン車のような感覚で移動できました。
行きはハノーバーで乗り換えでしたが、それでも3時間半位の移動時間です。
駅のホームからフォルクスワーゲンの工場が見えて、「ついにアウトシュタットに来たぞ」と気分が盛り上がってきます。
私はいわゆる鉄オタではないですが(どちらかというと飛行機マニア?)、夜フランクフルトに戻ってきた時も「あぁヨーロッパの鉄道駅だな」という雰囲気は感動でした。
そしてフランクフルト中央駅に戻ってからホテルまでUberを呼ぼうとしたら乗車拒否にあって、結局電動キックボードでホテルに戻ったのは昨日の記事でお話しした通りです(笑)。
ブリティッシュエアウェイズの修行(ゴールド会員は年間4回の搭乗がノルマ)の絡みで「パリ⇄フランクフルト」は鉄道で移動できず「パリ⇄ロンドン⇄フランクフルト」と面倒臭い移動になってしまいましたが「鉄道も悪くないな」と思ったりもしました。
フォルクスワーゲン「アウトシュタット(Autostadt)」へのアクセス
ドイツ国鉄の「ヴォルフスブルク中央駅」から徒歩10分くらいです。タクシーを呼ぶとぐるっと遠回りになって結構時間がかかりますので駅から川を渡って歩いた方が手っ取り早いです。
住所:Stadtbrücke,38440 Wolfsburg,Germany
なおアウトシュタットの営業時間は10:00-18:00で基本的に無休、併設のレストランは22:00まで営業しています。
アウトシュタットへ向かう橋から「フォルクスワーゲン・アレーナ」が見えました。
ヴォルフスブルクには「Vflヴォルフスブルク」というもちろんフォルクスワーゲンがスポンサーのブンデスリーガのチームがあり、日本人選手も在籍したことのある馴染みのあるチームです。
しかし私の場合はこの週末はパリ・サンジェルマンの試合を観るというノルマ(?)があったのでサッカーは見送りです。
パリに移動してからパルクデプランスで久々に観たパリ・サンジェルマンの試合については別途記事にします。
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