EVで信用されない日本勢は身から出たサビ?【テスラやヒュンダイと比較】
こんばんは、@kojisaitojpです。少なくともEVに関しては日本メーカーは世界から完全に信頼を失っているようです。
まだ海外メディアからは「本気なの?」と思われてるな。
Honda Is Going All Electric…By 2040 – https://t.co/potkgkrdPL— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) April 26, 2021
この前私も紹介した「ホンダが2040年までに全車EV化」というのが「本気なの?」と揶揄されている記事です。
「CleanTechnica」はEVと再エネに特化したサイトなのもあり、これまでホンダやトヨタなどの日本メーカーがEVに対して消極的だったことに対して厳しい姿勢で接しています。
「Electrified」という単語が日本のハイブリッドも含む「電動車」というガラパゴスカテゴリー(世界ではハイブリッドは電動車に該当しない)を指すニュアンスで使われており、「どうせEV化と言っててもハイブリッドやPHEVも含めるんでしょ?」と実際のホンダの発表を明らかに誤認(ホンダはハイブリッド・PHEVを含めないと言ってます)してます。
「its idea of electric and your idea of electric may be worlds apart」と「electricの概念が別世界」とまで言われてしまったからにはホンダにはこの野次を吹っ飛ばすように本物のEV(BEV)を作って欲しいです。
今日はこのように世界から見捨てられつつある日本メーカーを嘲笑うかのような好決算を出してきたテスラの2021年Q1の決算や「本当にこんな速度出るの?」と言われていたヒュンダイ「Ioniq5」の充電速度を検証した記事について紹介します。
目次
モデルSとモデルXのない2021年第一四半期(Q1)も好決算のテスラ
さて偶然ですが「ホンダの2040年までにEV化」とほぼ同時にテスラの2021年Q1の決算が出ました。
具体的な内容はこちらです。
EVテスラ、純利益が27倍と伸びて過去最高に 2021年第1四半期決算 | レスポンス(Response.jp)
テスラ(Tesla)は4月26日、2021年第1四半期(1~3月)決算を発表した。
特筆すべきなのは「モデルチェンジ前でモデルSとモデルXが売上台数に入ってない(ごく僅かな在庫車を除く)で18万台という売上台数と前年比27倍の利益を叩き出しているという点です。
現在世界最大の売上台数を争うモデル3とまだ北米や中国とエリア限定の発売にとどまるものの売れ行きが好調のモデルYだけで叩き出した数字というを驚異に感じるのは私だけでしょうか?
まぁどうしてもテスラを叩きたい方々は「どうせ排出権取引と仮想通貨で儲けただけ」とか言うのでしょうが、前年と比較して2倍以上のEVの売り上げ台数、このペースだと今年は100万台以上を販売して旧来の自動車メーカーの中で見てもスバルの販売台数を超えてマツダの販売台数に迫るくらいという事実を見逃してはいけません。
「テスラなんて全然車が売れてない」「実体のない虚業」みたいに言っている方々が「スバルの売り上げ台数を超えた」時にも同じことが言えるのでしょうか? ある意味来年の今頃が楽しみです。
テスラの決算が良いと株価が下がるの鉄板レベルの法則になりつつありますね笑#その後思い出したように上がるまでコピペレベル https://t.co/Q4GCe0fbzQ
— Model3 Life! (@Model3Life) April 27, 2021
ある程度相場を知っている人間であれば決算発表後のアフターマーケットでテスラの株価が下がっていることは全く気にする必要はありません。
大抵の場合決算発表まで上がる銘柄は決算前に「決算が良いはずだ」と折り込んで上昇してますので、いざ結果が出ると好決算だろうが「利益確定」の売りが出やすいです。
反対に「決算が良くないはずだ」と決算前に売られていた銘柄は、いざその良くない決算が出ると「悪材料出尽くし」で変われる傾向があるのは相場では良くあることです。
ですので今回のテスラの決算は好決算を前提にして買っていた層(もちろんデイトレなどの短期売買の層)が手放しただけですので長期ホルダーの方々は全く気にする必要のない株価の上下動です。
ヒュンダイ「Ioniq5」はカタログ通りの充電性能?
日本メーカーの比較対象として韓国メーカーを出すと嫌がる人は多いでしょうが、ヒュンダイ・起亜グループは世界5位の販売台数であるのに対しホンダは世界9位ですので「格上」であることは否定できません。
これは2020年の統計ですのでガソリン車中心の販売台数でもホンダはヒュンダイグループに差をつけられていますが、EVでの競争になると更に差がついています。
そんなヒュンダイがまもなく発売するEVの「Ioniq5」はワールドプレミアの時点から「急速充電で18分で80%に」という驚異の充電性能が発表されていましたが、例によって例の如く「韓国メーカーの出す数字なんて嘘に決まってる」と特に日本では言われていたりもしました。
Ioniq5の充電テスト動画が公開、30%~50%前後で最高の220kW以上、そして常時100kW以上を維持。
10%から80%まで、仕様通りの18分で充電が完了しています👀
Hyundai Ioniq 5 Amazes: Real Fast Charging Session Data Analyzed https://t.co/t20OJ0yIQG
— 🌸八重さくら🌸 (@yaesakura2019) April 26, 2021
最大充電出力はテスラのスーパーチャージャーと比較すると(250kW〜350kW)落ちますが、Ioniq5は高出力の充電をバッテリー残量が60%70%と増えて行っても充電速度が落ちないという点が最大の特徴のようです。
最大の速度が遅くても高出力が持続すると結果的には早く充電ができます。テスラ車はここまでの速度が出ることはなく、私も数回スーパーチャージャーを使いましたが、150kWのスーパーチャージャーで100kWくらいの速度で充電が始まり徐々に速度が落ちていく傾向がありました。
ただし素朴な疑問で「韓国の充電ステーション(e-Pit)やヨーロッパのIonityではこの速度が出せても日本だとチャデモか?」というのはあります。
50kWしか速度が出ない充電器しか用意しない国が「ヒュンダイの充電時間は嘘だ」と騒いだりしそうな嫌な予感がします(ヒュンダイは来年以降に日本市場に再上陸予定です)。
ヒュンダイ「Ioniq5」の具体的な紹介記事は以前書いていますのでこちらをご参照ください。
ヒュンダイ「Ioniq5」が電気自動車(BEV)戦線に登場【モデルY・ID.4・アリアとガチバトル】
昨日のワールドプレミアにおいてヒュンダイ「Ioniq5」の具体的詳細が明らかになりましたが、電気自動車(BEV)の、それもSUVタイプの市場において「モデルY」「ID.4」「アリア」と互角に戦えるスペックの高い電気自動車を出してきました。特に「リビングルーム」と呼ばれるEVの特性を生かした室内空間は必見です。
片やまだ「水素エンジン」とか言ってるメーカーも
ホンダはついに全車EV化を表明しましたので、冒頭の「EVに関して信頼を無くした日本メーカー」の象徴のような会社として残るのはいよいよトヨタだけになりましたが、この会社だけは変わる気がないようです。
現実的な意見はヤフコメでボロクソに言われると(笑)。
水素ステーションの充実は不可能! 開業が現実的にならない「条件」の厳しさとは(WEB CARTOP)#Yahooニュースhttps://t.co/Z7N0NVAwuv— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) April 26, 2021
いつもは日本メーカー(特にトヨタ)の提灯持ちのような翼賛記事しか書かない日本のマスコミにしては珍しく「今から水素ステーションを普及させることは不可能だよ」という世界では当たり前の現実を指摘した記事なのですが、こういう記事には猛烈な批判が殺到します。
設置コストで見ると充電ステーションはハイスペックでなければ1000万以下、ガソリンスタンドは5000万から8000万、水素ステーションは億単位だってさ(笑)
— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) April 26, 2021
現実問題として1000万もかからないで設置できるEVの充電ステーションが既に世界中で設置され始めているのに対して億単位の設置費用がかかる水素ステーションを今から日本中・世界中にどうやって普及させると言うのでしょうか?
私からすると日本のマスコミの記事の中では珍しく地に足がついた現実的な記事だと思ったのですが、こういう記事がヤフコメで猛烈に叩かれるというのが日本人の知性が劣化している証拠なのかなと思ってしまうところです。
こんなものを嘲笑うかのようにEVにおいてテスラや中国メーカーが異次元の世界に進化していくように思えます。
人気記事電気自動車専門のカーシェア・サブスク・EV販売店立ち上げのためのクラウドファンディングを始めます!