「電気自動車」と「再生可能エネルギー」がもたらすパラダイムシフトとは?【メリットは環境だけではない?】
おはようございます、@kojisaitojpです。「電気自動車」という単語を出すだけで嫌がる人もいるでしょうが、こんな興味深い指摘だったらどうでしょうか?
再エネとEVによるエネルギーの自給自足によるメリット。
中東の不安定な情勢に左右されない国家安全保障はもちろん、海外へ流れていた資金で内需を喚起することによる経済的なメリットも重要です👍 https://t.co/sMJqXAc34N
— 🌸八重さくら🌸 (@yaesakura2019) January 22, 2021
言われてみれば当然のことですが、「電気自動車でガソリン代がゼロ」「再生可能エネルギーで自給自足なら電気代もゼロ」と言われたら興味わきませんか?
わざわざガソリン代とか灯油代なるものをガソリンスタンド、正確に言うと中東の産油国に「お布施」しなくていいんですよ(笑)。
私のブログでも最近新興国や発展途上国の電力事情を取り上げていますが、これらの国で電気自動車を欲しがる理由は「ガソリン代払いたくないから」です。
アフリカに輸出される中古車も電気自動車化?【想像以上のペースです】
日本では売れないような多走行・低年式の中古車がアジアやアフリカの発展途上国に輸出されるのは昔からの流れですが、その中古車にも電気自動車化の波が押し寄せているようです。ですが日本から輸出できる電気自動車が日産リーフのみなのもあり、韓国のヒュンダイなどもアフリカ市場に参入してきて、日本の独壇場だった世界にも変化が見えます。
Morocco Aims For 50% Renewable Energy By 2030
The Kingdom of Morocco is already doing quite alright in terms of renewable energy relative to most other countries. Renewable energy creates about 35% of the country’s electricity needs, according to data from 2019. But the country is aiming to do much better.
By 2030, Morocco wants to be at 50% renewable energy (for electricity needs),
これはモロッコですが、再生可能エネルギーの比率がすでに35%に達しており、まだ20%にも満たない日本より格上です(笑)。
今日はいつものように電気自動車をゴリ推しするのではなく、再生可能エネルギーが増えたら出費が減るよという誰にでもメリットとなる話をします。
目次
「再生可能エネルギー」と「電気自動車」を推進するのは環境のためだけではない?
先ほども言いましたが、「何でアメリカ、中国、ヨーロッパ以外の新興国が再生可能エネルギーに転換したがるのだろう?」という人には「ガソリン代かからなくなるから」の一言で終わりです。
ヤフコメなどを見ているとよく「エコも利権だ!」と怒ってる方が多いのですが、それを理由に電気自動車や再生可能エネルギーを否定するのはどうかと思いますが「エコ=利権=カネ」というのは間違いとは言えません(笑)。
むしろ「利権」で「カネになる」のであれば日本もどんどん推し進めれば経済成長できるんじゃないの?と思ってしまいます。
世界のトレンドになっているものにわざわざ背を向けて貧乏になってどうするの?と思うところです。
今日はわざとそういう下衆な視点で再生可能エネルギーや電気自動車を見ているのですが、基本的にどこの国もガソリン代を始めとする「燃料代」は国の支出のかなりの部分を占めます。先ほど引用したTwitterでも毎年日本が支出するガソリン代・軽油代だけでも14兆円あります。
この14兆円を他のことに使えたらもっと経済発展すると思いませんか?
少なくとも日本国内に太陽光や風力、地熱などの再生可能エネルギーで発電するための設備投資くらいは余裕でできます。
これは日本だけではなく海外でも当然同じで、私の記憶をたどると産油国であるアラブ首長国連邦のドバイだとガソリンが1リットル30円くらいですが、産油国以外だと例えば新興国のスリランカでも1リットル100円くらい、ヨーロッパに行くと更に高くて(ヨーロッパでは実質ハイオクしかない)1リットル200円くらいする国が普通です。
燃やせば無くなってしまう化石燃料に毎年大金を失っているのが今の日本の姿です。
「再生可能エネルギー」で自給自足の環境に
こちらは2017年のデータですが、世界の主要国の発電比率です。
この時点で中国は日本より再エネ比率が高いです。日本の仲間に入るのはせいぜい前大統領が再生可能エネルギーにやる気を見せなかったおかげでアメリカといい勝負です。
ただこれもバイデン政権の誕生により大きく変わるかと思います。
Wind Power & Renewables Surge To New Record In China
China has done it again! It has beat expectations on the amount of wind power added in 2020, with a staggering 72 gigawatts of wind power added last year. 2020 wind power additions more than doubled the previous record set in 2019. Also, for further perspective, only 60 gigawatts (GW) of wind power was added
中国という国はいざ始めるとあり得ないようなペースで実行しますので、この数年の再エネ比率の増加は驚異のペースです。
なんて記事を引用すると「どうせ中国の出すデータなんて嘘に決まってるだろ?」などと暴言を吐く人が必ず現れるのですが、そう主張する根拠や資料はありますか?
明確な証拠も資料もなく思い込みで決めつけるようなことは絶対にやってはいけないことです。私の場合はブログのコメント欄を消しているので実害はありませんが、もし私がYouTubeでも始めてそのようなコメントを見つけたら一発で非表示にします。Twitterならブロックです。
話を戻しますが「再生可能エネルギー」は自国の中で太陽光や風力、地熱などを用いて発電するので、化石燃料の動向に左右されることがありません。
再エネ比率が100%になると国の中で自給自足しているような状態になります。実際に世界で見ても「ポルトガル」「ノルウェー」「アイスランド」「コスタリカ」「パラグアイ」などは既にほぼ100%の電力を再生可能エネルギーで賄えるように成長しています。
「ノルウェーは水力発電ができて特殊だからぁ〜」と必ず言われるのは慣れましたが、別にノルウェーに限ったことではありません。
ちなみに「アイスランド」は火山も多く、地熱発電の割合も多い国ですので日本が真似してできなことはないと思います。
などと言うと「温泉が反対するからぁ〜」と現行の既得権益を持ち出して反対する層が一定数現れるのですが、現行のルールを絶対視しないで、ルールを変えながら温泉と地熱発電の折り合いをつければいいだけの話です。
今ある規制などを持ち出して「できない言い訳」にするのは頭が思考停止している証拠です。
ヤフコメから加齢臭がする(笑)
菅首相が掲げる「脱炭素社会の実現」 カギとなる洋上風力発電は、日本で広まるのか(Yahoo!ニュース 特集)#Yahooニュースhttps://t.co/XfV2ELmNuv— saito koji@次の海外旅行はいつ? (@kojisaitojp) January 22, 2021
四方を海に囲まれている日本であればこの「洋上風力発電」が成功すれば、内陸の国からは「日本は特殊だからぁ〜」と言ってもらえるのですが(笑)。
まぁ日本の特色を生かした「洋上風力発電」を持ち出すと「漁業権がぁ〜」と来るのでしょうが、先ほどの温泉と同じです。再生可能エネルギーを増やすというエネルギー革命を実行できるようにルール作りをすればいいだけの話です。
現行のルールを「絶対に普遍」のものだと錯覚することが、新しい試みの邪魔をする思考停止マインドを生み出します。
新しいことに対して思考停止した状態で猛反対する立場を私は「加齢臭マインド」と呼んで軽蔑します。
高度経済成長(前回の東京オリンピックの頃)は原油が5ドル?
私の元々の本業は予備校講師でして、年寄りが「あの頃はよかった」と必ず言う「高度経済成長」の頃の価値観と今の価値観の違いというのを小論文を書く際の重要なポイントとして教えるのですが、今なら「前回の東京オリンピックの頃」と言います。
だから実は「なぜ年寄りほどやたらとオリンピックに執着するのか?」というのも面白いテーマなのですが(笑)。
この時代は「所得倍増計画」などという言葉もあったように、日本が経済成長の真っ最中(今の中国のような状態)で、経済成長する日本の象徴にオリンピックがあったようなイメージです。
東海道新幹線や東名高速道路、首都高速などのインフラもオリンピックの前後で整備され、人々が「豊かになる」「便利になる」のを実感しやすかった時代です。
ちなみに「3C」という言葉があり、3つのCで始まるもの「Car・Cooler・Color television」がそれに該当し、一般的な日本人が頑張って働いてお金を貯めて買いたいものの象徴でした。近年の競争でテレビは既に日本メーカーが負けていますが、次は電気自動車化して車も負ける可能性が年々高まっています。
「3C」の10年ほど前の流行語が「三種の神器」で「白黒テレビ・冷蔵庫・洗濯機」を指しましたので、この10年20年の間に日本がいかに経済成長したのかが憧れとなる商品から分かります。
それは本題でないのでスキップしますが、素朴なツッコミを入れてやるとこの「バラ色の昭和30〜40年代」は原油価格が1バレル5ドルとかの時代です。
単純計算でガソリン代が今の1/10だったら確かに誰も電気自動車に乗ろうとは言わないかもしれません。
再生可能エネルギーなんかクソ食らえで、化石燃料をバンバン燃やして、当時は危険性を認識されてなかった原子力発電もやりたい放題。
しかも当時は「環境問題」なんて問題にもされない時代でしたから、公害も垂れ流し、企業としては公害対策や損害賠償を被る心配もなく、この上なくやりやすい時代でした。
この時代の価値観が染みついている年寄りに「あの頃はよかった」とか言われても「今更何言ってるの?」と思ってしまいますよね。。。
ただ日本の成功モデルというのがこの時代しかないからか、この時代には生まれていない(私も生まれてませんが)若い世代にも「車はガソリン車に決まってる」とか「日本は火力発電と原子力発電しか道がないんだ」と年寄りから擦り込まれた価値観を力説する人がいます。
私が時々言う「年齢は若いけど頭の中が加齢臭」な若者です(笑)。
「化石燃料に依存する価値観」から再生可能エネルギーで自給自足へ
電気自動車、再生可能エネルギー、コロナ、トランプ、オリンピックと人の本性を見分ける基準が豊富でわかりやすい(笑)
— saito koji@次の海外旅行はいつ? (@kojisaitojp) January 21, 2021
これをツイッター上では日常から半分ふざけて言ってますが、種明かしをするとこれらのものに対する反応で旧来の価値観に染まっているかどうかがある程度見えるのです。
私は日常からこれらに対する反応を見て人となりを判断するようにしていますが、案外当たりますのでオススメです(笑)。
実際に私のブログでメインに扱っている「電気自動車」というテクノロジーは、ただ車がエンジンから充電されたバッテリーに変わるという話ではありません。
化石燃料にエネルギーを依存してた人類が、化石燃料に頼らなくなる、中東の産油国に依存しなくなるという歴史の転換点です。
ガソリンエンジンを捨てて電気自動車になるだけではなく、再生可能エネルギーを増やすことで化石燃料に依存しない電力を手にするという「エネルギー革命」のようなものです。
その証拠にテスラ社(というかイーロン・マスク)は、自らのことを車メーカーとは名乗っておらず、「電気自動車・ソーラー・クリーンエネルギーの会社」と名乗っています。
日本のように天然資源のない国であれば化石燃料に依存するのではなく、リスクが高い原子力に依存するのでもなく、自国で発電できる再生可能エネルギーに転換することに何のデメリットもないと思うのは私だけでしょうか?
「ガソリンエンジン」という過去の栄光や原油が1バレル5ドルだった時代を理想化しても何も生まれてくるものはありません。
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