ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター(CXC横浜)を紹介【IONIQ5でEV充電器もチェック】
こんにちは、@kojisaitojpです。オープンしたばかりのヒョンデ「カスタマーエクスペリエンスセンター」に行ってきました。
この何となく北欧っぽい空間見て「上手く世界の流れに乗ったな」と思わない方がおかしい。 pic.twitter.com/2Tx7ToOATw
— saito koji@IONIQ5で日本全国移動中 (@kojisaitojp) August 4, 2022
このようにTwitterに画像を並べるだけでも「今までの自動車メーカーのディーラーとは違う雰囲気」がお分かりいただけると思います。
実はこの施設は自動車メーカーが一般的に設ける「ディーラー」ではありません。車両の整備や販売、納車も行いますが「カスタマーエクスペリエンスセンター」とあるように「顧客が体験する場所」とでも言えばいいでしょうか。
そこで今日は先日私が見学してきた新横浜の「ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター」の中身を紹介しながら「世界のEVシフト」に積極的に適応しようとするヒョンデ(と系列の起亜)について解説します。
目次
新横浜にオープンした「ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター」とは?
「ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター」は2022年7月末にオープンしたばかりの新しい施設です。
これまでヒョンデは以前私も試乗に行った「ヒョンデハウス原宿」や6月に私が納車の際に行った「アスコット丸の内東京」などのポップアップストアを場所を間借りする形で運営してましたが、ついに自前の施設をオープンさせました。
先にYouTubeには動画をアップしてますので、こちらも合わせてご覧いただければと思います。
この施設は一般に車メーカーが設置する「ディーラー」ではありません。ヒョンデの場合は今も車両の販売はオンラインのみです。
「カスタマーエクスペリエンスセンター」は文字通り「顧客が体験する場所」、つまりヒョンデの車両に試乗したり、納車される場所であり、車検や整備などの際に訪れる場所として位置づけられています。
充電器の後ろがサービスピットになっており「ガラス張り」で作業光景を誰でも見れるようになってるのも特徴です。
一号店として新横浜にオープンしましたが、今後日本国内の主要都市に同じような「カスタマーエクスペリエンスセンター」を設置する計画のようです。
要はオンライン販売では実現しない「顧客が実際に車両に触れたり、アフターサービスを受ける場所」です。
また2階が「ラウンジ」になっており、カスタマーエクスペリエンスセンターに整備点検や試乗、あるいは充電(後述)で来た際にはこちらでドリンクを飲みながら待つことができます。
メニューにもあるようにコーヒーと紅茶は「IONIQ5」と「NEXO」と現在ヒョンデが販売するEVとFCVをイメージしたテイストになっています。
またヒョンデのホームページからも購入可能なグッズ(テーブルやキャリーバッグ、車中泊向けのマットやカーテン)も実際に手に取ることができ、その場で購入も可能です。
冒頭で建物全体を「北欧っぽい」と表現しましたが、「サステイナブル」「SDGs」への意識が高いのも特徴で、上記の展示物はIONIQ5に用いられている素材です。
また建物の壁は間伐材などのリサイクル素材を使ったもので、環境への意識の高さがうかがえます。
サービスピットはZEV(ゼロエミッションヴィークル)、つまりEVとFCV専用となっており、ガソリン車が入ってくることもないので排気ガスや油などの臭いとも無縁のクリーンな空間です。
150kW急速充電器よりも普通充電器の充実ぶりに驚く
そしてオープン前から注目を集めていたのが「充電器」です。
駐車場には急速充電器が2基、普通充電器が5基置かれており、現在でもIONIQ5のユーザーは普通充電器を無料で使えます(急速充電器は認可待ちなので9月頃から運用予定)。
急速充電器についてはデザインが韓国でヒョンデが展開する「e-pit」という急速充電ステーションで使われている充電器と同じデザインです。
ただし充電規格が韓国のCCSではなく日本のCHAdeMO規格に変更されてますので速度は最大で150kWです。
とはいえCHAdeMOの中では日本最速の充電器となり、韓国本国で最大350kWの急速充電器を運営するヒョンデの意地を感じます。
また私が好感を持ったのは「普通充電器」が施設の至る所に置かれていたことです。
駐車場に5基だけではなくサービスピット内や納車用のスペースにも置かれており「EV運用の基本は自宅で普通充電すること」という私が以前から主張するEVの運用の基本に忠実なヒョンデの姿勢がうかがえます。
現在の日本だと駐車場などに普通充電器や200Vコンセントがある方が珍しいですが、世界で最もEVの普及率が高いノルウェーでは駐車場には必ずコンセントがあり、これがEV普及の秘訣となることは以前の記事でも解説しました。
日本だと今でもEVが「航続距離ガー」「充電ガー」と偏見を持って見られることが多いですが、「駐車場に停めてる間にいつでも充電可能」であればいつでも満充電、航続距離や充電を気にすることなくEVが運用できます。
私も今回「ヒョンデ・カスタマーエクスペリエンスセンター横浜」に滞在してる2時間ちょっとの間にほぼ満充電まで充電して自宅から横浜までの往復分以上の電力を得て帰ることができました。
日本では「充電」というと急速充電器のスペックばかりに目が行きやすいですが、今回訪れたカスタマーエクスペリエンスセンターでは「EV運用の基本は駐車場に普通充電器をたくさん設置することだよ」というエクスペリエンス(経験)を得て帰ることができたと思います。
ヒョンデ「カスタマーエクスペリエンスセンター(CXC)横浜」の場所
住所:神奈川県横浜市港北区北新横浜2-2-1
営業時間:10:00〜18:00(月曜定休)
公共交通機関を利用する際は横浜市営地下鉄ブルーライン「北新横浜駅」から徒歩2、3分です。
車でアクセスする場合は第三京浜「港北IC」か首都高の「新横浜出口」を出ると数分の距離です。
「IONIQ5が売れてない」なんてデマです
なぜか「韓国」というだけで一部の人々の攻撃の対象になるのがヒョンデでカスタマーエクスペリエンスセンターについても「そんなところ誰も行かない」などとSNSなどでバカにしてる人を見かけることが多いです。
既に納車が始まっていて私を含めて多くのユーザーの手元に「IONIQ5」が実際に納車されていますが、なぜかネット上では「ヒョンデは月に4台しか売れてない」とか「6台しか売れてない」などのデマが流れています。
これについてはあれこれ言うより数字を見るのが早いでしょう。
#ヒョンデ の7月の日本販売台数は61台(乗用車60台、バス1台)。 ジャガーやDSより販売台数が高く、6種のラインナップを展開しているキャデラック(65台)、古くから日本市場にあったアルファロメオ(72台)に近い数値。ZEVのみ販売しており、まだ待機物量が残っていることを考えると。 pic.twitter.com/ahpKBjDlXz
— 韓国から伝えます! 🇰🇷🇯🇵 (@carsinkorea) August 4, 2022
7月のヒョンデの納車台数が61台で1台はバスなので除外すると「IONIQ5」と「NEXO」で60台納車したことになります。
FCVの「NEXO」の売り上げはほぼないと思われるので大半が「IONIQ5」です。
引用したツイートの資料を見ると同じくらいの台数納車してるのがアルファロメオ(72台)で、ジャガー(31台)・DS(36台)のような既に日本で知名度のある海外メーカーよりも多くの台数を納車しています。
「月間4台」という誹謗中傷は4月のデータで「Anycaや試乗用の車両」だったのですが、納車が始まった6月が36台(私のIONIQ5もその中の1台)で7月は60台と着実に伸びています。
Twitter内でIONIQ5の納車を待つオーナーも数多く見られますし、今回伺った際にヒョンデジャパンのスタッフが「数百台の受注がある」と言ってましたので8月9月と更に納車台数が増えることは間違いない状況です。
私個人の予想だと7月のシトロエン(184台)やランドローバー(183台)に迫るくらいの月が出てくると読んでいます。
「ZEV」では日本メーカーのはるか上を行くヒョンデに期待する理由とは?
このようにヒョンデに対して期待するような記事を書くと必ずと言っていいほど私のところにも「在日なりすましめ」とか「反日左翼め」などと意味不明の誹謗中傷が飛んできます。
ですがそんな感じでヒョンデに攻撃的な方々は大事なことを忘れてないでしょうか?
私のブログでも日本メーカー(日産・三菱以外)のEVに対する消極的な姿勢を度々批判してきましたが、必ず「日本にはハイブリッドという他の国が真似できない技術がある」とか「そもそもEVシフトはハイブリッドを作れないヨーロッパの日本潰しだ」のような陰謀論まで飛んできます。
ですが「2025年から内燃機関車(エンジン車)の販売禁止」がノルウェー、同様の規制をイギリスでは2030年、EUでは2035年から施行する予定です。
つまりいくらハイブリッドが優秀だ、実はEVよりエコだと主張しても法律で販売が禁止になってしまえば終わりです。
「いつまで変な意地を張ってるの?」「このままだと日本の産業が壊滅するよ」と思ってしまいます。
この逆を行くのがヒョンデ・起亜の韓国勢です。本日紹介してきたようなカスタマーエクスペリエンスセンターからは「脱炭素」「サステイナブル」「SDGs」という世界のトレンドに忠実にキャッチアップして会社を発展させて行こうという謙虚な姿勢を感じます。
ヒョンデに注目した理由? それは簡単で昔の日本メーカーが持っていたけど失ったスピリットを今でも持ってるから。
— saito koji@IONIQ5で日本全国移動中 (@kojisaitojp) August 4, 2022
日本メーカーも昔はそうでした。
アメリカで1970年にマスキー法というアメリカのBIG3(フォード・GM・クライスラー)も簡単にクリアできない厳しい排気ガス規制をクリアしたのは日本メーカーです。
「マスキー法に合わせたエンジン作ってやる」と奮闘した国が今度は「ルールがおかしいんだ」と発狂してるんだから当然の帰結。
— saito koji@IONIQ5で日本全国移動中 (@kojisaitojp) August 1, 2022
この頃は日本の自動車はアメリカのBIG3から見るとバカにする対象でした。
それがマスキー法をクリアしたエンジンを開発することで日本車がアメリカでバカ売れするきっかけとなりました。
今は逆です。「EVはエコじゃない」「EVシフトはヨーロッパの陰謀だ」と文句ばかり言っていて日産と三菱以外はまともなEVを作れていません。
マスキー法当時の日本メーカーの立場が現在のヒョンデ・起亜の韓国勢、当時日本メーカーをバカにしていたアメリカBIG3の立場が今の日本メーカーと置き換えるとわかりやすいのではないでしょうか?
「EVも本気」「水素も本気」の全方位戦略なのはヒョンデだったという。
現代自動車、水素電気トラック「エクシェント」ドイツ進出(ハンギョレ新聞)#Yahooニュースhttps://t.co/zq0hzSINWS— saito koji@IONIQ5で日本全国移動中 (@kojisaitojp) August 4, 2022
「水素」というと「トヨタ」とイメージする人もいるでしょうが、世界でのシェアを見ると今やヒョンデの方が上です。横浜でも展示されていたFCVの「NEXO」はトヨタ「Mirai」よりも売れています。
つまりEVにしろFCVにしろ「脱炭素」「EVシフト」という世界の新しいルールに積極的に適応しようとしてるのは日本メーカーよりも韓国メーカーだという事実が明らかになります。
以前であれば私も「日本メーカーも本気でEVに取り組まないと取り残されるよ」と日本勢を応援する意味で厳しく批判してましたが、既に手遅れとなっているかもしれません。
ヒョンデの私からの紹介コードもあります
なおヒョンデのオーナーには紹介コードがあります。
下記のスクショの紹介コードを入力していただければ「IONIQ5」「NEXO」のどちらを購入しても3万円分のクーポン(ヒョンデで利用可能)又はPayPayがもらえます。
こちらをクリックしていただければ直接ヒョンデジャパンのホームページにも繋がります。
既にご紹介させたいただいた方がいますが、お互いの個人情報は一切バレないので安心してご利用いただければと思います。
反対にDM等で個人情報(お名前だけでも大丈夫です)教えていただければ「納車がいつになるんだ?」「手続きが進まない」などお悩みの際は私の個人的な人脈(?)でヒョンデジャパンに働きかけることも可能です(笑)。
ご自身が使いたいようにお使いいただければと思います。
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