電気自動車はエンジンを搭載した車より安全なのか?【テスラのリコールと衝突安全テスト】

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おはようございます、@kojisaitojpです。何が何でも電気自動車を叩きたい方々が使いそうなネタが現れました。

昨日は「ディーラーも営業も不要なのがテスラのビジネスモデルだ」と、私も従来の車業界のビジネスモデルとは違ったテスラの革新的なモデルが業界を変えると自信満々に語ったのですが、その直後にこのリコールネタです(笑)。

「ディーラーがないなら修理はどうするの?」という疑問を持つ方もいるかと思います。

テスラ社は基本的にはワイヤレスでのソフトウェアアップデートとリモート診断を行うことでなるべく修理工場に持ち込まなくても済むシステムです。

実際電気自動車はエンジンがないので、オイルやエレメント、スパークプラグなどの交換や排気ガスチェックが不要ですを必要としません。また回生ブレーキによりエネルギーをバッテリーに戻すことでブレーキの摩耗が抑えられるため、ブレーキパッドの交換頻度も低くなるなどメンテナンスが必要ないのも特徴です。

実際に車を持ち込んで修理する必要がある際には「サービスセンター」という整備工場が日本では横浜とお台場にあり、テスラ社が車を回収して(日本全国)修理をします。

今回のリコール勧告は、来店不要のソフトウェアのアップデートで済ませていたテスラ社に対し、「不十分だからタッチパネルなどのハードウェアを交換しなさい」という勧告です。

メンテナンスが容易で修理も簡単な点が電気自動車の特徴ですので、これまでは触れてませんでしたが、今日はせっかくのきっかけですのでテスラ車を含む電気自動車の「安全性」について考えてみます。

15万8000台もの「リコール要請」が出たテスラ

テスラリコール対象の部品
今回のリコールネタはテスラ社から出されたものでなく、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)がテスラ社に対し「リコールをしなさい」と勧告したものです。

具体的なトラブルの内容は、インフォテインメントシステムが使う8GBの「eMMC」が上書き上限に達して使用不能になることで、タッチスクリーンが機能しなくなってしまいまうというトラブルです。

この手のトラブルは車ではなく「パソコン」に詳しい人であればあり得ることが分かりますよね。

リコール対象のモデルX

「モデルS」や「モデルX」を運転したことがあるとお分かりでしょうが(私もカーシェアで運転しました)、テスラの車は巨大なiPadのようなタッチパネルでナビやエンターテイメントだけではなく、ライトの点灯や車高の調整、あるいは自動運転の設定などあらゆる機能をタッチパネルで操作します。

つまり「タッチパネルが使用不能になる=走れなくなる」ということです。

リコール対象のモデルS

2012年〜2018年3月までに生産されたテスラ「モデルS」と「モデルX」が対象で、タッチスクリーンが使えなくなると、デフォッガーやバック用カメラ、ウィンカー、運転アシスト機能の一部など走行上重要な機能が使えなくなり、事故を誘発する危険があると、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)がテスラ社に対しリコールを行うように勧告したという内容です。

対象となる台数は全世界で販売された15万8000台にものぼります。対象となる台数もケタ違いです。

これに対しテスラ社が現在まで何の回答もないということからテスラ社の姿勢が批判されています。「ソフトウェアの無線アップデートでトラブルは解消した」と以前テスラ社は主張していたのですが、それでは不十分だ「ハードウェアを交換しなさい」というのが今回の米運輸省道路交通安全局(NHTSA)からの勧告です。

「全ての操作がタッチパネルで大丈夫なの?」というのはその昔iPhone3Gが発売された頃も言われていましたが、電気自動車でも同様のトラブルが出てきました。

物理的なボタンを用意しないのは現代のハイテク機器らしくてカッコいいのですが、いざという時にウインカーやワイパーすら操作不能になるのは危険です。

「ほら、やっぱりスマホとは違う」「スマホと違って車でタッチパネル使えなくなると安全に関わるんだよ」という類の批判がテスラに飛んできて、最近の豪雪や電力供給の問題のように電気自動車叩きに利用されるかと思ったのですが、案外そういう声はネット上でも少ないようです。

反対に私がアンチ電気自動車の立場なら「ほら、だからオンラインのアップデートじゃなくて人間が整備しないとダメなんだよ」と従来の車業界の雇用を守るという某有名車メーカーの社長のように業界の利害を背負って(笑)言ってやるところですが、不思議とそういう批判は見かけませんでした。

電気自動車を叩きたがる方々がもしかしたらテスラのシステムをよく知らないのかな?と思ったくらい拍子抜けしました。

「ディーラー(店舗)がないからテスラはダメ」というわけではない

テスラサービスセンターの外観
まぁソフトウェアのアップデートであれば、正直オンラインでやっても、ディーラーで機械を用いて行っても結果は同じことです。

ですのでこれだけで「ディーラーや整備工場で人の手で整備が必要だ」と従来の車業界のモデルで語っても正直意味がないです。

ディーラーで整備が必要になるのは、オイルやフィルターの交換などのエンジンのメンテナンス、ウォーターポンプやラジエターなどの冷却系の整備のような従来のエンジン搭載車の場合です。

電気自動車の場合はこのようなトラブルが存在しないので、基本的な対応はオンラインで行うというテスラ社の方針が間違いであるということはできません。

実際に従来のエンジン搭載車をディーラーに持ち込むと、整備士はコンピューター診断機に接続して、出たエラーに該当しそうな部品を順番に交換していくというのが現代の車の整備の基本的なやり方です。

テスラのやり方だとこのプロセスをオンラインで遠隔診断するだけの違いですので、「診断」の部分はオンラインでやっても対人でやっても結果は一緒です。

ですのでオンラインで整備を行うこと自体は問題ありません。

テスラ社に問題があるすれば、「元からトラブルがあったのだからさっさとeMMCを交換する」という方向に行かなかった点です。

元から「寿命が来ると10年以内には必ず壊れる」という事実をテスラ社が知っていたのにも関わらず、ソフトウェアの交換のみに留めてハードウェアの交換には応じなかったという認識の甘さです。

パソコンのことがわかっていればもう少し踏み込んだ対応をすべきだったかもしれません。

まぁタッチパネルが使えなくてもアクセルとブレーキは使えますので、どうにか運転して家に帰ることくらいはできますし、即事故につながるというわけではありませんが、ユーザーの信頼を失うような対応はせっかく築いてきたテスラに対するイメージを悪化させてしまうリスクがあります。

モデルYの「衝突安全性テスト」は抜群のスコアです

テスラ・モデルY(MIC)
「衝突安全性テスト」については、百聞は一見に如かずですのでまずは映像を見てみるのが早いです。

別にグロい映像ではないのでとりあえず見てみましょう。

テスラ車のみならず電気自動車全般の特徴でもあるのですが「重量のあるバッテリーを下に敷き詰めているので、重心が低く安定する」という点が安全性でも大きなメリットになります。

動画を見ての通り側面から衝突した場合でも、エンジンを搭載した車のように車体がへし折られることもありませんし、横転することもありません。

テスト結果はモデル3同様に全ての分野で5つ星の最高点を獲得しています。エンジンを搭載した車を含めてもモデル3とモデルYが安全性の面ではアメリカでトップです。

このように突安全性が高いのを考慮に入れても、先ほどのタッチパネルの不具合は非常に残念です。

新興企業ゆえのメリットとデメリットを抱える「テスラ」

Tesla:Model3
「安全性」という点でテスラ車を見てきましたが、車体面でも現在世界で販売されている自動車の中でもトップクラスのクオリティです。まぁ所詮はアメ車なので、ボディの造り込みなどが甘いとの声が板金屋などから聞こえてきますが、「安全性」に影響を与えるものではありません。

ですのでソフトウェアの方が本当に残念で、私のようなテスラのファンの人間でも「何でeMMCをさっさと交換対応しなかったのかな?」と思いました。

テスラ自慢のオンラインでソフトウェアをアップデートすれば、iPhoneでいうiOsのアップグレードのようにトラブルが解決するとちょっと過信していたかもしれません。

ソフトウェア、つまり車の操作をつかさどるコンピューターのアップデートや書き換え、バグの消去などは従来のエンジンを搭載した車でも(無線ではなくディーラーでですが)システムを更新することは普通にありますのでオンラインか否かは叩く材料ではないと思います。

ですが「石橋を叩いて渡る」という言葉がありますが、日本の車メーカーであれば叩きすぎるくらい石橋を叩いて安全性を確認するというのが特徴でもありますので、日本の車メーカーとの比較でとやかく言われやすいところかもしれません。

反対に「石橋を叩かないで見切り発車で渡る」のがテスラの方針だとも言えます。イーロン・マスクを見ていると想像できますが。

今回のような「ディーラーで人が診断する」ことで解決するとは全く思いませんが、オンラインで販売も車の整備も行うという世界でも例を見ない画期的なシステムを維持するためにも、トラブルに対しても迅速な対応をすることでユーザーの信頼をきちんと獲得して欲しいです。

「石橋を叩かないで見切り発車で渡る」ようなチャレンジャー精神は日本メーカーにはないものですので頑張って欲しいところです。

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