「フィアット500EV」が2021年に日本に上陸?【何とヨーロッパの次が日本】

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おはようございます、@kojisaitojpです。意外なことにこのブランドがヨーロッパ市場の次に日本市場に上陸するようです。

「フィアット500EV」については以前の記事でも触れたことがありますが、今回はメーカーから明確に2021年中の日本市場への投入が表明されました。

どうやらジープのPHEVである『レネゲード4xe』が昨年2020年に日本市場に投入して好評だったことをきっかけにヨーロッパの次は日本だと狙いを定めてきたようです。

もちろん私個人としては大歓迎なのですが、「日本にアンチ電気自動車多いの知ってます?」とツッコミたくなるところです(笑)。

とはいえ本国であるヨーロッパ市場の次に日本市場に個性的な電気自動車が投入してくれるというのは、我々の選択肢を増やしてくれるので非常に嬉しいことです。

意外にコスパの良さそうな「フィアット500EV」

Fiat500e
「コンパクトカーの手頃な電気自動車がない」というのは、乗り換えを考えている方々からよく聞こえる不満です。

このブログでも何度か取り上げた「ホンダe」も小柄な車体で小回りもきく一見優れたコンパクトEVに見えますが、価格が日本では約500万(なぜかヨーロッパより高い)と「本気で売る気あるの?」という謎の価格設定をしているなど、とても買えたものではありません。

日産リーフはCセグメント(私のゴルフ5と同じ)と案外大きく、3ナンバーになりますので、軽自動車かそれに近いサイズとなると三菱i-MiEVのみというのが日本市場の現状でした。

ここにFCAジャパン(フィアット・クライスラー・オートモービル)が「2021年中にフィアット500eを日本市場に投入する」と表明したのですから、インパクトが大きいです。

グレードは4種類あり、

  • 「Action」→「搭載バッテリー容量23.8kWh、航続距離161キロ(EPA)、最大充電出力50kW」
  • 「Passion」→「搭載バッテリー容量42kWh、航続距離285キロ(EPA)、最大充電出力85kW」
  • 「Icon」→「搭載バッテリー容量42kWh、航続距離285キロ(EPA)、最大充電出力85kW」
  • 「La Prima」→「搭載バッテリー容量42kWh、航続距離285キロ(EPA)、最大充電出力85kW」

エントリーモデルである「Action」はコスト重視ゆえ、バッテリー容量が小さめ(初代日産リーフと同水準)で、ナビはなく、自分のスマホを車に接続してナビ代わりに使うという仕様になっています。

Fiat500e

23.8kWhで航続距離が161キロというのはちょっと短いような印象も受けますが、車体のサイズが三菱i-MiEVとほとんど変わらないサイズであることを考えると長い方です。

Fiat500e

i-MiEVについて取り上げた時も言いましたが「主な用途が日常の買い物や通勤のみ」「1日の走行距離が100キロ以内」であれば問題なく使える航続距離です。

価格も約272万円(イギリス価格、補助金を加味)とこれまで発売されてきた電気自動車の中では安いので、これに近い価格で日本市場に投入されるとかなりお得な価格です。

中国市場では「Wuling Hongguang mini EV」のように約45万円という驚異の電気自動車が爆発的に売れていることは先日触れましたが)

ただ外車にありがちなのは上級グレードのみが日本市場に導入され、結局高くなるというパターンが多いのは懸念されるところですが。

Fiat500e

電気自動車では将来の自動運転も絡むので一概に否定できませんが、車の運転中のみしか使用することがないのに高額なナビが付いているのはコスパが悪いと感じる人もいらっしゃることでしょう。

無駄な装備は省いてシンプルに走る機能だけを高めるというのは、初代のフィアット500(ルパン三世の車)からの伝統です。

今回は電気自動車の普及期であること、フィアット500という車のファッション性・デザインなどから20代30代など比較的若い層にもウケる可能性が高いことから、気軽に買えるエントリーモデルもぜひ日本市場に導入して欲しいところです。

Fiat500e

現時点ではどのグレードが上陸するかは未定ですが、上位グレードである「Passion」と「Icon」「La Primo」には「CABRIO」と呼ばれる屋根が開いて実質オープンカーのようにも使える仕様もラインナップされています。

Fiat500eLaPrimo

最上級グレードである「La Prima」には「3+1」と呼ばれる「観音開きのドア」もついており、2ドア車の難点である後部座席への乗り降りも多少しやすくなっています。

またこれら3つのグレードはバッテリー容量も現在の日産リーフとほぼ同等ですし、EPA航続距離で285キロまで行けるので、セカンドカーどころかこれ一台で生活も可能な水準です。

Fiat500e

価格面でも「Passion」のデータしかありませんが、約360万円(イギリス価格、補助金を加味)と上級グレードでも比較的サイズが近い「ホンダe」「プジョーe-208」などより安いので、日本市場に投入する価格次第では最も手を出しやすい電気自動車になるかもしれません。

フィアット500eには「V2G(Vehicle to Grid)」の機能もある

Fiat500e
またヨーロッパ市場では「V2G」と呼ばれる「電気自動車が電力網と通信し、電力網に電力を戻すことによって需要応答サービスを販売するシステム」が搭載されています。

V2Gの仕組み

「V2G(Vehicle to Grid)」では、スマートグリッドにEVを接続することで、EVの電力をほかの場所でも使えるようになります。EVを乗り物としてだけでなく、電力の需給バランスを助けるインフラとして活用することができます。

EVに蓄電された電力を電力系統に放電することにより、電力の需給調整への活用も可能になり、太陽光発電等の再生可能エネルギーに対する新たな調整力としての活用できます。

現在のように「電力供給」がピンチになっているような状況で、コンセントにつながっているEVから放電できるようになれば、電力供給のバランス調整の役割を電気自動車が担ってくれます。

以前「V2h」について説明した際に日産リーフや三菱i-MiEVの蓄電池としての使い道について触れたことがありますが、フィアット500eは輸入車では珍しく(テスラ車にはこのような機能はない)、電気自動車の別な使い道も可能な仕様になっていますので、ぜひ日本市場にもこの機能を使える状態で上陸して欲しいところです。

電気自動車が嫌いな方々は「電力が足りないのに電気自動車なんて」と、電力不足まで電気自動車を攻撃する材料に使ってきますが、「V2h」や「V2G」が普及すればむしろ電力の安定供給の役に立つというのが電気自動車のメリットで、化石燃料を燃やすエンジンを搭載した車にはありません。

再生可能エネルギーと合わさることで、これまでの化石燃料や原子力に依存する状況を変える「エネルギー革命」のような時代の変化の一翼を担うのが電気自動車だと私は思っていますが、これを語り出すと非常に長くなるのでまたの機会にします。

セカンドカーなら最高の一台「フィアット500EV」

シトロエンC3プルリエル
実は私が今乗っているゴルフ5の前はジャガーXJで、その前がシトロエン「C3プルリエル」という2ドアのクーペで、オープンカーにもなる仕様のものでした。

それもあってサイズは更に一回り小さくなるものの、フィアット500のような車種には元から興味があります。

ファッションブランドとコラボするような(C3プルリエルもドルチェ&ガッバーナとコラボしたモデルがありました)車は主にフランスかイタリアから出ますので、同じ匂いを感じて親近感があります。

それもあって私が興奮して、「補助金140万円(国と東京都の合計)で200万以下で買える」と呟いてしまったのですが、フィアット500は5ナンバーで投入してくると思われますので、補助金については3ナンバー車の満額80万円にはならない可能性が高いです。

とはいえ2021年に電気自動車を購入することのメリットは大きく、

  • 新車登録時と1回目の車検の自動車重量税は免除
  • 自動車取得税も免除
  • 自動車税は東京都・愛知県は5年間免除(他の道府県は初年度のみ減額)

というエコカー減税は継続していますし、東京都の補助金も増額が発表されています。

他の道府県や市区町村でも独自の補助金を設けている(あるいは今年から設ける)可能性もありますので、自分の住んでいる自治体のホームページをチェックしてみることをオススメします。

小型車ゆえの航続距離の短さなどの問題はありますが、自宅充電ができる環境であれば200キロ前後走れればほとんどの用は足りますし、何より小さくてどんな入り組んだ細い道にも平気でスイスイ入っていけるフィアット500のEVは都会でも大活躍してくれる使いやすい車です。

私は長い距離乗ることも多いので買うとしたらセカンドカーですが、ファーストカー予定のテスラ(モデルSかモデル3予定)さえあれば長距離は任せられますので、日常生活で都心を走り回る便利な存在としてぜひ買いたいと思っています。

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