短距離は電気飛行機で、長距離はロケットで行くのが未来の旅行?【テスラ航空?】

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こんにちは、@kojisaitojpです。「スペースX」や「スターリンク」で宇宙事業も行なっているイーロンマスクですが、こんな計画も出てきました。

「スペースXで火星に移住する」というのがイーロンマスクの野望ではありますが、現在開発中の「スペースX」を地球内での移動にも活用しようというアイディアです。

今日はこの「スペースX」を使った高速移動についてと、同時にテスラが今後おそらく参入するであろうと言われる「電気飛行機」の可能性について考えてみたいと思います。

「東京⇄ニューヨーク」を30分で移動する「スペースX」

SpaceXの打ち上げ
まずはイーロンマスクが提唱する宇宙空間を利用した地球内の長距離移動についてはプロモーション映像があるので引用します。

数年前のプロモーション映像ですので、各地への所要時間は若干変化していますが、「地球上どこへでも1時間以内で移動」とうたっています。

「スペースX」自体は火星に行くこと、イーロンマスクの野望は火星に移住することですが、このロケットを地球内での移動にも使ってしまおうというアイディアです。

SpaceXのイメージ

「ロンドン→香港」が34分と出ていますから、「東京→ロンドン」であれば40分くらいでしょうか。実現すればこれまでの長距離移動の概念が根底から覆ります。

「今日ロンドンに日帰り出張」とか「今日と明日の一泊二日でロンドンとニューヨークに出張」とかが可能になります。

これが実現したら地球上のどこに住んでいても地理的なハンディがなくなります。

技術的には既に可能なようで問題はコスト面ですが、イーロンマスクは「国際線のエコノミーくらいの料金で可能にする」と言っています。

SpaceXのイメージ

現在スペースXはロケットの燃料を逆噴射し、着陸させて回収する実験を積み重ねていますが、これによりコストの削減が可能であるとのことです。

現在テスラ車のEVが世界の自動車メーカーを根こそぎ破壊する勢いで発展していますが、次は世界の航空会社にも挑戦状を叩きつける可能性があります。

「電気飛行機」で旅行する未来も実用化目前?

フランスの電気飛行機
長距離移動についてはこのように「スペースX」を用いて宇宙空間を使った高速移動が検討されていますが、日本国内やアメリカ国内などの近距離の移動については「電気飛行機」を使ってくるのでは?と既に噂されています。

ちなみに現在はジェット燃料とエンジンで飛んでいる飛行機を「電動」にした場合のメリットは以下のような点です。

  • 内燃機関に由来する音や振動が無いため、周囲への騒音や機内の振動が少ない
  • 燃料系統や油圧系統がないため軽量化されメンテナンスが簡単になる
  • プロペラをエアブレーキとして利用することで回生ブレーキになる

基本的には自動車における内燃機関とEVの違いと変わらないメリットが出てきます。

飛行機の騒音で耳がおかしくなる人には電動飛行機の静かな音は快適でしょうし、EVの時同様に「エンジン」が存在しないので整備が簡単になるというメンテナンスコスという面でも電気飛行機に大きなメリットがあります。

電気飛行機のイメージ

反対にデメリットとしては大量のバッテリーを搭載することになるので機体が重くなる、つまり飛べる距離が短くなるという点でしょうか。

要は動力をバッテリーに充電された電力に頼ることになるのでパワーが足りないことがデメリットです。

航空機のプロペラを回して推進力を得るために必要なエネルギーは、機体の大きさと質量に比例して指数関数的に増加します。

つまり大型機を電動化するとバッテリー搭載量がとてつもない量となるので機体が重くなりますが、ドローンであれば数kWhの電力で飛ばせるし、軽量飛行機であればEVと大差のないレベルのバッテリー搭載容量で飛ばせます。

ですので当初はプライベートジェットなどの小型の飛行機から電気飛行機はスタートしそうです。

実際にテスラは絡んでいませんが、アメリカではこのような動きもあります。

アメリカの大手航空会社ユナイテッドが既に電気飛行機の導入を進めています。400キロくらいが現時点での航続距離として限界だとしても飛行時間1時間程度の短距離のフライトなら十分活用できますし、航空会社としても「ゼロエミッション」に貢献できるかもしれません。

EV嫌いの方々と同様に「電力はどうするんだ?」と言われるかもしれませんが、空港という広大な敷地を生かしてターミナルビルなどに太陽光パネルを設置すればかなりの電力を再生可能エネルギーで賄うことも可能です。

電気飛行機のイメージ

以前も記事にしましたが「できない理由」を探すよりも「どうすればできるようになるか?」という視点で世界が動いていることを忘れてはいけません。

私の中ではEVという自動車の中の話だけではなく、「化石燃料から再生可能エネルギーへ」という「脱石油」にもつながるエネルギー革命がEV化の本質であると考えていますので、飛行機のように一見電動化は無理と思われる領域にも「どうすればできるようになるか?」と考える会社が技術革新を起こす可能性があると思っています。

テスラも当然その中の有力な一社となることでしょう。

「未来にワクワクしない日本」はオワコン?

火星移住計画
このように次から次へと新しい試みを始めるテスラ、スペースX、イーロンマスクですが、もちろん全てが成功するとは思ってないようです。

「サイバートラックが失敗する可能性はあるよ、だって他のピックアップトラックと違うから。でもそんなことは気にしない、自分はサイバートラックが好きだから」と言っているようですが、まぁ意地の悪いアンチからすれば「こういう情報を流して株価を操作してる」とか叩くのでしょうけど(笑)。

私としては「自分が大好きだからやってみたい」というのがワクワク感を与える、ファンを増やすことにつながっているのでは?と思うところですが。

そしてこのような奇想天外な発想が仮にすぐには結果として実らなくても未来に可能性を残します。

EVの文脈でよく「電気もロクに普及してないアフリカでEVなんか普及するわけないだろ!」とドヤ顔で攻撃してくる人がいるのですが、仮に送電網がないエリアでも太陽光パネルと蓄電池さえ用意できればコミュニティ単位でマイクログリッドを構築することは送電網をアフリカ全域に行き渡らせることより簡単なのは私のブログでも何度も解説してきました。

そして日本メーカーが出遅れる中国や韓国メーカーは既にアフリカでEVを販売して、インフラ整備の段階から入り込もうとしています。

一箇所設置するだけで何千万という費用がかかるガソリンスタンドと違い、再エネで発電した電気で充電する充電インフラは格安で構築できます。

電気さえ用意できればEVやスマホの充電もできますし、近年イーロンマスクが開発を進める「スターリンク」によってインターネットが届かない世界の僻地にももれなくインターネットが届くようになれば情報の格差もなくなるというのは以前もお話しした通りです。

そして今回出たような「東京⇄ロンドン」を30分で移動できるようになればついに先進国との距離的な格差も無くなります。

ヒト・モノ・カネ・情報と格差の原因となっていた障壁があっという間に解消されます。発展途上国・後進国が猛烈な勢いで先進国との格差を埋めてくる時代がすぐそこまで来ているかもしれません。

片やEVくらいの技術革新にも抵抗する姿勢の日本、今後人口が右肩下がりに減少して年寄りだらけになる日本が簡単に追い越されるかもしれません。

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