【ブラック企業からの解放】ゲームと料理でストレスを吹っ飛ばす?

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こんばんは、@kojisaitojpです。興味深いツイートを見かけたので、今日はこれをテーマに考えてみます。

「パチンコ依存がゲーム依存になっただけじゃないの」とあっさりスルーされそうですが、ドラクエ10がパチンコ、酒、煙草を断って、精神面でも安定したというのは生きてく上で重要な示唆を与えてくれます。

ここのところテーマにしている「ブラック企業で搾取されて病んでいる人」にはぜひ読んで欲しい記事です。

ゲーム・料理がマルクスの「疎外」から解放させる

ブラック企業で搾取される社員
多分このツイート主のお父様は全く意識もしてないでしょうが、日々の仕事のストレスで精神を病んで、パチンコと酒、煙草に溺れる日々を送っていたのが、ゲームにハマったのがきっかけで立ち直ったというのは、マルクスの「資本論」に出てくる「疎外」という、資本主義の欠点を解消する秘策の一つであると言えます。

あ、マルクスなんて単語出ましたが、別に「資本主義を打倒して、共産制国家を樹立する」なんて事はこれっぽっちも思ってませんのでご安心を。

それどころかこれから起業して、資本家になるのが目標ですから。

さてこの「疎外」というのは、

近代的・私的所有制度が普及し、資本主義市場経済が形成されるにつれ、資本・土地・労働力などに転化する。それに対応し本源的共同体も分離し、人間は資本家・地主・賃金労働者などに転化する。同時に人間の主体的活動であり、社会生活の普遍的基礎をなす労働過程とその生産物は、利潤追求の手段となり、人間が労働力という商品となって資本のもとに従属し、ものを作る主人であることが失われていく。

また機械制大工業の発達は、労働をますます単純労働の繰り返しに変え、機械に支配されることによって機械を操縦する主人であることが失われ、疎外感を増大させる。こうしたなかで、賃金労働者は自分自身を疎外(支配)するもの(資本)を再生産する。資本はますます労働者、人間にとって外的・敵対的なもの、「人間疎外」となっていく。
wikipedia「疎外」より

言葉が難しいので簡単に解説します。一応早稲田で哲学と文学やってましたので、この程度であればいくらでも話せます。

例えば車の工場で働くことを想像してみましょう。車工場で働いていると言っても自分が担当するのは車全体のごく一部、例えばエンジンの組み立てだけとかボディの塗装だけとかですよね。

こういう労働をしていると、車という全体を自分が作った、つまり「ものを作る主人」である実感がなくなり、「単純労働の繰り返し」になり、「機械に支配されることによって、機械を操縦する主人であることが失われ」るということです。

要は「俺がこの車を作った」という実感、満足感がなく、何となく機械の歯車として動いているだけ。

虚しさを感じますよね。

別に肉体労働者に限ったことではありません。ホワイトカラーと呼ばれる大企業の正社員だとしても、自分が担当するのは「営業」とか「生産管理」とか「経理」とか会社の全体のごくごく一部ですよね。

営業で商品を売ると多少の満足感はあるでしょうが、でもその商品は自分が作ったものではない。陶器職人とかが粘土から器を作って自分で窯で焼いて作り上げた時の満足感には及びません。

これが「機械に支配されることによって機械を操縦する主人であることが失われ」という状態です。

まさにブラック企業でコキ使われて、搾取されている状態ですよね。

マルクスがよろしくないのは、この状態を解消するために「革命により資本主義を打倒し、社会主義国家を樹立する」という方向に行ってしまったところです。彼がやらかしたのは「ソ連」という国ですが、現代なら誰が中国や北朝鮮のようになりたいと思うのかという話です。

そんなことをしなくても今「陶器」という具体例でヒントを出しましたが、資本主義社会の中で「疎外」を解消できるツールが「ゲーム」と「料理」なのです。

要は「ものを作る主人」になるということなのですが、次で具体的に説明します。

「ものを作る主人」になれるのがゲーム

ドラクエ10のプクリポ

ドラクエ10をやったことのある人ならお分かりでしょうが、ドラクエ10はストーリーのクリアのみならず、キャラクターの成長(私はプクリポでドラえもんのコスプレして遊んでました)、カジノ、職人スキル(料理職人になったり、武器職人になったり、防具職人になったり)、畑で作物を栽培したり、職業別スキル(同じ職業でも自分がどのスキルにポイントを割り振るかで全然違うキャラクターになります)、仲間を探したりと全てを自分がプロデュースするゲームです。

本当にどうでもいいですが、私は青のドラえもんをメインキャラにして、サブキャラにピンクと黄色のドラえもんを作って仲間にしてゲーム内を歩いてました。ゲール内で絡んだ方々は「可愛い」「可愛い」と話しかけてくれましたが、中に入ってるのはこんなおっさんでした。すみません…。

土地を買って、好きなデザインの家を建てて、好きな家具を並べて、メイドや執事を雇って、庭でスライムやドラキーを飼うなどということも密かな楽しみになります。

オンラインなので友達を作ってチームプレイもできますし、一人でコンピューターを仲間にして淡々と遊ぶこともできます。

「全能感」というと大袈裟ですが、何から何まで自分で一人のキャラクターを作れます。

この自由自在のキャラクターでストーリーをクリアしていくというのは、やってみるとわかりますが、案外ハマります。

ドラクエ10のイメージ

私もハマっていた当時は1日何時間もドラクエ10をやっていましたが、確かに満足感がありました。新ストーリーがアップされたら大体即日でクリアしてましたが、クリアしても次のアップデートまでストーリー以外で楽しんでいました。

ですので冒頭のツイートのように「ブラック企業で精神を病んだお父さんが、パチンコ・酒・煙草も辞めて、立ち直った」という話は大いに理解できます。

別にドラクエである必要はありませんが、ゲームにはこのように人間の精神を安定させる力があります。

それは先ほどの「疎外」とは真逆の、「機械を操縦する主人」になった感覚を味わえるところから来ます。

「ものを作る主人」になれるのが料理

料理で疎外から解放
このゲームと同じように「疎外」から解放されるものとして、昔から学者やマルクスの研究者などが挙げてきた例が「料理」です。こちらはマルクスを知っている人間には特に新鮮味はないのですが、知らない人向けに説明します。

「料理」も今のゲームと同様に、自分で材料を用意して、仕込みから調理まで全て自力でやるプロセスが味わえます。しかも最後には美味しいという感覚まで味わえるので、「ものを作る主人」になれる典型的な場面です。

独身で一人暮らしだったりすると、家事というのは最も面倒臭いものの一つになってしまい、仕事が忙しいとついつい掃除はテキトー、料理はせずにコンビニ弁当や最近ならubereatsなどで済ませてしまいがちですが、たまには自分で料理を作ってみるというのが良いストレス解消になります。

難しい料理などは不要です。例えばペペロンチーノなどのシンプルな料理でも、ニンニクをみじん切りにする。唐辛子の種を取るなどのところから自力でやったりすると、自分好みの味付けにもしやすいので案外楽しめます。

料理で疎外から解放

そしてこの「楽しむ」という行為が、「疎外」から自分を解放して、健全なメンタルに戻してくれるのです。

ゲームでも料理でもそうですが、別に社会主義革命は不要だったことにマルクスは気づかなかったようです。

「社会主義革命」しなくても「起業」「副業」すれば解決します

疎外から解放されるイメージ

昨日の記事では「働きたくないなら総合支援資金をもらって7ヶ月休養しながら次のこと考えてもいいのでは」ということを述べましたが、無駄なストレスをため込むことほど人間に有害なことはありません。

まずは自力で何か楽しむこと、極端に言えばブログ初心者がグーグルアドセンスなどを貼って運営していて、ある日ふと見ると「30円」とかって金額が入っているだけでもうれしいものです。ブログをやった人間なら多少はわかることです。

もちろんブログで食えるようになりたいなら、アドセンスの30円は初歩の初歩のスタートラインでこれを10万20万と持っていけるように頑張る必要がありますが、自分が100%手掛けたことがお金という形になっていくのを見ると「疎外」などという感覚から無縁のメンタルになってきます。

これを突き詰めていくと「起業」するとか「副業」でも本業の給料を気にしないような副収入があれば「疎外」から解消される道が開けてきます。

自分がゼロから100までプロデュースした会社とか商品が売れるという体験をすれば、違う世界に行けるということです。

私も予備校講師をやっていたときは、自作のテキストで自分でカリキュラム設定できる授業が一番充実していました。与えられたテキストだけやれという予備校は合わないと思いました。

だからメディアなどに取り上げられるベンチャー経営者などは、見るからに生命力溢れる生き生きとしたオーラを発しているとも言えます。

ブラック企業で機械の歯車のようにコキ使われていると永久に到達できないメンタルです。

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