電気自動車(BEV)を買うとテスラ車でも節約できる?【ガソリン代が高騰】
こんばんは、@kojisaitojpです。電気自動車(BEV)とは全く無関係にガソリン代が日々上昇しています。
レギュラー146円超え…「ガソリン価格」がここへきて高騰している「本当の理由」 : https://t.co/rFgbbGd3KP #現代ビジネス
— 現代ビジネス (@gendai_biz) March 16, 2021
「どうせエコなんて金持ちの道楽だろ」とか「こっちは貧乏だから電気自動車なんて買えねぇんだよ」と実態を見ずに電気自動車を毛嫌いする人が一定数います。
でも「ガソリン代より安くなるよ」という視点で見るとどうでしょうか? 月に何万円もかかって生活費を圧迫していたガソリン代が月に何千円で済むようになったら生活変わりますよね?
確かトヨタがプリウスを発売した頃(1998年頃)も「ハイブリッドなんて高くて乗れねぇんだよ」などと文句を言っている人がたくさんいましたが、今は所得の低い人でも中古のプリウスなどに普通に乗ってますよね?
いつの間にかメリットに気づいた良い例かと思います。
今日は「ガソリン代の高騰」という所得に関係なく全ての層に関係がある問題から、EVに切り替えることのメリットについて考えてみます。
目次
「脱炭素」という綺麗事よりも「高性能」であることを売りにしたテスラ車
「エコだからEVに」的な言い方は人々の心に響かないような気がします。
これは仕方ないのです。実際に環境破壊、地球温暖化という問題は数十年、下手すると数百年単位での変化なので自分が生きている間には実感しにくいものなのは確かです。
そこを見越してなのかはわかりませんが、例えばテスラは「電気自動車がエコである」ことよりも「電気自動車の基本性能の高さ」を全面に出してEVを売り始めました。
例えばまもなくアメリカで納車が始まる最新のモデルS(日本には2022年上陸予定)ですとハイパフォーマンスのプラッドプラスだと「0-100キロの加速が2.1秒未満」とか「最高速度320キロ」とその辺のスーパーカーを凌駕する脅威のスペックが全面に押し出されています。
それに飽きたらずイーロン・マスクは「次のロードスターはhover(宙に浮く)するぞ」などと従来の車では考えられなかった奇想天外なことを言って車好きの購買意欲を煽っています(笑)。
この方向から攻めてくるとエコだからというよりもハイスペックな車に乗りたいという富裕層のユーザーの支持を集めることに成功します。
電気自動車の黎明期で莫大な開発費用がかかる上にバッテリーなどの費用が高額で収益を上げにくい状態の時は、このように富裕層を魅了するハイスペックな高級車を売るという戦略がテスラ社の成長のためには不可欠でした。
結果的には「エコである」ことを売りにしてリーフを売り出した日産よりも、「高性能の車」であることを売りにしたテスラの方が人々を魅了しました。
ただしここで終わってしまうと「電気自動車=富裕層が道楽で乗るもの」から先に進まない、つまり一般に普及しません。
ですので「モデル3」辺りからはテスラも「低コスト」であることを強調するようになってきたように思えます。
一般に普及させるには「電気自動車に乗った方がお得だよ」という意識を形成させることが不可欠だからです。
「高性能路線」から「ガソリン車より安上がり」を強調することで一般化
それが今日の本題です。ガソリン車に乗った時のガソリン代と電気自動車に乗った時の電気代がどのくらい違うの?という話です。
リッター10キロでガソリンが140円とすれば月に1000キロ走る人で14000円、3000キロ走る人なら42000円か。日産のホームページだとリーフで月3000キロ走ると12000円くらいだってさ。
— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) March 19, 2021
電気代は契約する電力会社や電力プラン、充電の時間帯によって違いすぎるので一概には言えないのが厄介ですが、とりあえず私が住んでいる東京電力の「夜トク8(21.16円/kWh)」で「電費」を8km/kwh(1kWhで8キロ走るということ)で計算してみますと(引用したTwitterと若干条件が違います。
ガソリンの方は燃費をリッター10キロ、ガソリン代は1リットル140円で計算します。
まず「ガソリン代」の方は月に1000キロ走る人で14000円、3000キロ走る人なら42000円になります。
これに対しEVの場合は月に1000キロ走ると4887円、3000キロ走ると10177円になります。
あくまでも自宅充電の場合で、充電の時間帯は深夜という前提ですが、月に1000キロでガソリン代の1/3、月に3000キロだと1/4と当然ですが走れば走るほどEVの方がお得になっていきます。
年間で計算すると月1000キロの人だと「109256円」、月3000キロの人だと「381876円」の差額がガソリン代と比べて浮きます。
年間で38万違うと言われたらかなり違う印象がありますよね?
「自宅で充電するからだろ?」と言われるかもしれませんが、自宅で充電できなくて日産ディーラーなどで主に充電する人でもそれほど差は出ません。
以下の日産のサイトで計算ができますので、百聞は一見に如かずです。お試しいただければと思います。
日産:日産電気自動車 充電について トップ
日産電気自動車 充電について。自宅や外出先での充電方法や、メンテナンス・保証など、EV専用の情報をご覧いただけます。
現行のZESP3よりも先代のZESP2がお得すぎたので前からのリーフユーザーは高い高いと言っている人が多いですが、ZESP3でもガソリン車に乗ってガソリン代払うより全然お得です。
車体価格も徐々にガソリン車に接近?
「でも車体価格が高すぎるからEVなんて買えない」って必ず言う人はいますよね。
次は車体価格で比較してみます。
まず新車の場合ですが「テスラ・モデル3」と「日産リーフ」に「トヨタプリウス」の車体価格で比較します。
オプションなしの単純な車体価格で「テスラ・モデル3」のスタンダードレンジプラスが439万円、「日産リーフ・S」が332万6400円、「プリウス・1.8E」が260万8000円です。
ここに補助金が適用されますので
・「テスラ・モデル3」の場合は環境省から80万円、東京都在住であれば東京都から更に60万円、以前話題にしましたが葛飾区在住であれば更に20万円補助金が出ます。
→ 最大限安くなる東京都葛飾区在住の場合「279万円」になります。
・「日産リーフ・S」の場合は環境省から73万6000円、東京都在住であれば更に60万円、葛飾区在住であれば更に20万円補助金が出ます。
→ 最大限安くなる東京都葛飾区在住の場合「179万400円」になります。
・「プリウス・1.8E」の場合はPHEVなら補助金の対象になりますがハイブリッドはならないので260万8000円のままです。
何と「テスラ・モデル3」でさえプリウスと変わらない価格になります。「日産リーフ」の場合はグレードにもよりますが車体価格で200万を切るレベルになります。
あくまでハイブリッド車との比較になりますが、電気自動車には補助金が適用される(しかも2021年度は増額)ので結果的にハイブリッド車より安くなります。
「いや、それでも高い」とおっしゃる人もいるでしょうから次に中古の場合も比較してみますが、テスラは数が少ないので「日産リーフ」と「三菱アイミーブ」「トヨタプリウス」の価格で比較します。
年式は日産リーフの初代初期型(2010〜2012)はバッテリーに問題があり推奨できるものではありませんので、2013年以降で比較します。
このように比較すると「アイミーブが意外に高い」と思われるかもしれませんが、この時期の「アイミーブMグレード」に搭載されている「東芝SCiBバッテリー」は耐久性が抜群で10万キロ以上走った車体でもバッテリー容量が「105%」などのとんでもない値が出る車体(要はバッテリーはほぼ劣化しない)ですので中古車市場ではリーフやプリウスより高くなることもあります。
搭載バッテリー容量が10.5kWhと非常に小さいバッテリー(現在の車と比較するとPHEVのバッテリーより小さい)ゆえに航続距離が120キロ程度が限界ではありますが、自宅充電可能な環境に住んでいて、1日に100キロ以上走らない人であれば全く問題なく使用できます。
アイミーブの長所については以前書いた記事がありますのでよろしければご参照ください。
「電気自動車=高い」はフェイクニュース?【三菱i-MiEVとHongGuang mini EVを比較】
「電気自動車=高い」という偏見を破壊すべく中国のメーカーであるWolingが「HongGuang mini EV」という約45万円で買える激安の電気自動車を発売して、現在中国国内で爆発的に売れています。しかし日本にも三菱i-MiEVという軽自動車の手頃な電気自動車があることを忘れてはいけませんので同時に紹介します。
現在なら中古車ではありますが、昨年中国で発売され「車体価格45万」という驚異の価格で爆売れしている「HongGuang mini EV」よりもコスパが良いくらいです。
日産リーフの中古車についても以前検証した記事がありますのでよろしければご参照ください。
中古の「日産リーフ」がオススメできる理由とは?【コスパも価格も最強?】
「電気自動車=高い」という偏見のようなイメージができているのも日本で電気自動車化が進まない理由の一つのような気がしますが、中古車市場ではあまり人気がないのもあり格安で日産リーフが買えます。電気自動車の入門としては中古のリーフは年式とバッテリーに気を付けさえすれば快適な電気自動車生活を始めるきっかけとしてオススメです。
ちなみに私は以前タクシーに追突された時に代車としてプリウスに1ヶ月弱乗っていたことがありますが、燃費はリッター20キロに満たない程度で「案外燃費良くないんだな」と思った記憶があります。
私の場合は飛ばすのでというのもあるようですが(プリウスは搭載しているエンジンが小さい)、「ハイブリッドってそこまでお得かな?」というのが当時の印象でした。
100万以下の中古「リーフ」「アイミーブ」で自宅充電が最強のコスパ?
今日は「車体価格をなるべく抑えながらガソリン代を大幅に削減できるEV」というテーマで実際どのくらいのコストがかかるか検討してみました。
出た結論としては「30kWhでセグ欠けのない日産リーフ」が100万円以下で買えて最もコスパが良いということになります。
40kWhの方が航続距離には余裕ができますが、まだまだ150万以上してしまうため、コスト最優先であれば30kWhの方が良いです。
次が「アイミーブのMグレード」です。バッテリー容量が10.5kWhではありますが、1日の走行距離が100キロ未満の人であれば問題なく使えます。
これらに加えて「回生ブレーキのおかげでほとんどブレーキパッドが減らない」「オイル交換不要」「交換が必要なのはせいぜいワイパーとタイヤ」ですので、車検などの際のメンテナンスコストも大幅に削減できます。
自動車税も最低の「1000cc以下」の税額になるので最安の 円(東京都・愛知県の場合は登録から5年間は免税)ですし、登録時と初回車検時の自動車重量税は免税、自動車取得税も免税と税金もかかりません。
予算に応じて新車でも中古車でもガソリン車やハイブリッド車を買うのに比べてコスパが抜群に良いのが実は電気自動車の大きなメリットです。
決して「お金持ちが道楽で乗る車」ではありません。むしろケチな人にほど自信を持ってオススメできるのが電気自動車です。
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