中古の「日産リーフ」がオススメできる理由とは?【コスパも価格も最強?】
おはようございます、@kojisaitojpです。昨日は「寒さ」と「アフリカ」という電気自動車を普及させることが困難であると言われることへの反論として実際のアフリカのいくつかの国を例に挙げて説明しました。
次に電気自動車が攻撃されるときによく出てくるネタの一つが「初代リーフ・初期型」への攻撃です。
バッテリーがあまりにもお粗末でとても使えたものじゃなかっった初代リーフの初期型の例ばかり出して電気自動車を否定しようとするとかもうアホとしか言いようがない。
— saito koji@次の海外旅行はいつ? (@kojisaitojp) January 5, 2021
実は2010年に発売された日産リーフですが、初期型のモデル(〜2012年まで)には欠陥があり、航続距離が70キロ持つかすら微妙という困った車でした。
実際メディアでも酷評されています。
え、これ買っても大丈夫? 日産リーフの中古車相場と注意点
日産の電気自動車であるリーフは、今年で登場から10周年である。しかし電気自動車の普及は道半ばというのも否めず、リーフの中古車を見ると10万円台からと全体的に非常に安い。 リーフの中古車が安い理由は「寿命に代表されるバッテリーに対する不安…
まぁ世界で二番目(一番は三菱アイミーブ)の電気自動車ですのでまだ不十分な点がたくさんあったということですが、中期型(2013〜2015年)ではその欠点も解消されて、航続距離も150キロくらいは走るようになり、かなりマシになりました。
にもかかわらずリーフが叩かれるときは欠点だらけだった初期型の話のことが多いです。
そんな日産リーフですから実は中古車価格はとても安いです。中期型以降のそこそこ走れるモデルであれば、下手に軽自動車などを買うよりもコスパが良いくらいだと私なら感じます。
ですので今日は「中古のリーフを買ってコスパの良いカーライフを送る方法」を紹介してみます。
目次
中古の日産リーフは価格が安い
ですので私の場合は、中古のリーフを購入する場合は初代リーフの中期型以降(できれば2016年以降の後期型)をおすすめするようにしています。
まず前提として初代リーフの変遷を確認しておくと、
- 前期型(2010年12月から2012年11月)
- 中期型(2012年11月から2015年11月)
- 後期型(2015年11月から2017年9月)
私が「やめておいた方が」というのはこの中で前期型だけです。PTCヒーターが採用されているのが良くなかったようで、航続距離もJC08モードという全くアテにならない指標で200キロなので実際は140キロくらい、ヒーターを使う冬場は70キロも持たないと酷評されました。
これが中期型になるとバッテリー容量は同じ24kWhでもヒートポンプ式のヒーターに変わったことで大幅に改善され、JC08モードで228キロ、実際に使うと夏場だと200キロ近く持つ報告もあり、冬場ヒーターを使っても100キロ以上は走るようです。
後期型はバッテリー容量も30kWhと容量アップしたのもあり、JC08モードで280キロ、実走行でも200キロ近く走れるようになっています。
ですので中期型以降をお勧めするのですが、「バッテリーのセグ数」だけは必ずチェックする必要があります。MAXで12セグあるセグが欠けていると既にバッテリーが劣化しています。
電気自動車の場合は、年式や走行距離での劣化はあまりないので多走行だからといって気にする必要はないのですが、バッテリーのセグが欠けているのは致命的です。
極端に言えば「走行距離3万キロで残り8セグ」のリーフと「走行距離10万キロで残り11セグ」のリーフだったら迷わず後者を買うべきです。
細かい技術的な説明は省きますが、このセグ欠けの原因が実は「急速充電のやりすぎ」です。
ですので、
- 自宅に充電設備があること
- 1日の走行距離が100キロくらいで大体収まること
この2点は中古リーフを楽しむために必須です。走行距離については先ほども言いましたので、次の項目で「家での充電」があった方が良い理由を説明します。
充電設備が家にある人の方がおすすめ
私も今の住環境で一台試しに日産リーフの中古を購入してみようかと思うのですが、私の場合はマンションで家で充電できないというのがネックになります。
家から徒歩3分のところに日産ディーラーがありますので、家に充電器があるような感覚で利用できると言えばできなくもありませんが、これだと急速充電がメインになってしまいます。
先ほども言ったように急速充電を繰り返すというのはバッテリーに一番ダメージを与えてしまう原因です。150キロくらいの航続距離のリーフなら私の生活パターンだと2日に一回は充電の必要があります(移動手段は可能な限り車という私流の「コロナ対策」は継続中)。
これが家で「普通充電」であればバッテリーを痛めることもなく、夜コンセントにつないでおけば翌日はほぼ満充電で出発できます(急速充電だと80%で止められるのもネック)。
たまに遠出するとき以外は普通充電にしておけばバッテリーへのダメージは最小限に抑えられ、セグ欠けもしにくいはずです。
だから最近の妄想としては「充電設備を設置できるマンションに引っ越して、テスラと日産リーフを2台持ちして遊ぶ」という計画があります。
実際リーフは蓄電池としても使えるので、テスラ一台の場合と比べていざというときの活用法もあります。
以前電気自動車をスマホにたとえたことがありますが、思い返せば私がスマホを2台持ちするきっかけになったのはiPhone3Gの購入でした。
電気自動車も車2台持ちのきっかけになるかもしれません。
あるいは昨日アフリカの例を出しましたが、古物商の許可さえ取れば日産リーフを常に「輸出用」としてスタンバイさせておいて、輸出される度にその売却代金で買い替えるというサイクルも可能です。
テスラはさすがに売りなくないですが(笑)。
本気でやるものでもないので、中古車輸出のポータルサイト(ヤフオクみたいな形式の海外版)に登録だけしておいて「売れたらラッキー」くらいに思っておけば良いかもしれません。
一台でも売れたら私の肩書きに「貿易商」「中古車販売業」という胡散臭い肩書きが追加されます(笑)。
数台売れたら悪ノリして「アフリカに商談に行く」とか言い出して海外に飛び出すかもしれません(目的はただの旅行)。
飛行機修行とホテル修行の絡みでカタール航空かブリティッシュエアウェイズが就航する国、マリオット系のホテルがある国であれば更にウェルカムです(笑)。
中古のリーフは維持費も格安
新車だと補助金がもらえたり、新車時と初回の車検の際の自動車重量税が免税、自動車取得税も免税、東京都と愛知県に至っては自動車税も5年間無料(他の道府県は初年度のみ減税)と税金がかからないのがリーフの魅力でした。
新車時の減税・免税・補助金については以前書いた記事があるのでご参照ください。
電気自動車でどの位得をするのか?【コスパや車検費用での違い】
ガソリン車に比べて車両価格が高めに設定されることが多いゆえに「電気自動車=高い」というイメージが形成されているように思えます。しかし電気自動車には国や自治体からの補助金が何十万という単位で出ますし、自動車に関する税金も大半が免税か減税になるので、車検なども含めたトータルのコストで見ると実はお得という場合が多いです。
これは中古になって最初の5年間が終わっても一緒で、自動車税は、普通自動車の最低金額の29500円、重量税も年度によって違いますがエコカー減税の対象で安くなります。
軽自動車を除けば一番税金がかからないのが電気自動車です。
燃料代も格段に違います。
リッター15キロくらいの軽自動車やコンパクトカーを月に100キロ(1日平均33キロ計算)乗った時のガソリン代が、月に8000円〜10000円くらいです。
年間で10〜12万の燃料代です。
他にも維持するためには5000キロごとのオイル交換は必須で、1回5000円と仮定すると年に10000円の出費(2回に1回はフィルターも交換するので実際はもう少しかかる)
これに対しリーフの場合同じように月に1000キロ乗ったとして必要な電力量は133kwh(個人差あり)で、電力会社によってかなり違いますが安い電力会社なら月2000円くらいで済みます。
年間でたったの24000円です。
オイル交換はエンジンが存在しないのでありません。ハイブリッド車との大きな違いです。
実際に業者間ではいくらで取引されているのか?
「電気自動車=高い=とてもじゃないけど買えない」という先入観を持っている人は多いですが、実は中古のリーフはかなり値段が下がりお得な中古車になります。
前も引用したことがありますが、今日も実際の価格を知っていただくために業者オークションの資料を使います。
中古車情報誌などに出ている同年式で走行距離も似ているリーフの価格とこの落札価格を比べると中古車屋という連中がどのくらいぼったくっているのかがわかります(笑)。
まず初期型リーフです。ひたすら安いです。
車検も残ってますので個人が落札した場合であれば、25万くらいで乗り出せます。
ただし航続距離的におすすめできません。
先ほども「この年式からおすすめ」と言っていた中期型になると少し値段は上がります。
ですがこれも45〜50万くらいで乗り出せます。
バッテリーも30kWhになり、余程距離を乗る人以外は距離を気にする必要もなくなる後期型のリーフですと60万円くらいで乗り出せます。
大量に出品されている中でこの辺が中間かなと思われるものを引用しましたが、この位の違いなので後期型のリーフが一番コスパが良いと私は思います。
もちろん中古車屋で買えばこの価格に20〜30万上乗せされます。
まぁリーフならまだぼったくりもかわいいレベルですが、テスラで比較すると激怒するくらいのぼったくり価格になっています(笑)。
「アフリカ方式」でバッテリー交換もあり
昨日引用したものをもう一回引用します。
日本の市場がヒュンダイに奪われそう
Zimbabwean Used Car Dealer Zimtorque Shifts Focus To Electric Vehicles https://t.co/qtvERnQpR9— saito koji@次の海外旅行はいつ? (@kojisaitojp) January 5, 2021
この記事に出てくるジンバブエの中古車業者も「初期型の激安のリーフを仕入れて、バッテリーを交換して売る」と言っています。
交換してしまえば2011年式の日産リーフだろうが「バッテリーは2021年仕様」になります。ヒーターのシステムに問題があるので、現行のリーフのような400キロ級の航続距離は無理ですが、記事の中でも280キロくらい走れるようなことが述べられています。
まぁ日本の日産ディーラーで交換した場合70万円くらいと言われていますので、決して安くはありませんが、2018〜2020年くらいの走行距離が少なくて状態の良いリーフであれば100万円以上しますので、20〜30万で買った激安のリーフをバッテリー交換して乗るのとコストは変わりません。
また「セグ欠け」については初年度登録から最大9年、日産ディーラーでセグを回復させてくれます。
「車=リセールバリュー」とは限らないのが日産リーフ
「中古車価格が安い」的にすすめると「リセールバリューが…」と言われるところですが、電気自動車に関しては新車時に補助金でかなり割引されるのもあってあのテスラでさえそれほどリセールバリューは高くありません。
ですが発想を変えて「これまでモデルチェンジごとに買い替えていた車を、バッテリーにさえ気をつければ故障も少なく長期で乗っても全く問題がない電気自動車」と切り替えればコスパの良いカーライフを過ごすことができます。
モデルチェンジまでの期間が非常に長いことが特徴の外車しか乗ったことのない私にはこの「モデルチェンジごとに数年ごとに車を買い替えさせる」という日本のディーラーの仕組み自体が疑問でしたが。
新車で買うと高いですが、今日紹介したように数年前の日産リーフならかなりお得な価格で買えます。税金等の維持費も非常に安いですから、家で充電できる人であれば「教材」として中古のリーフを購入して練習しておくのもありです。
というか私も日産リーフとテスラ・モデルSに試乗しましたが、一回電気自動車に乗るとこれまでのガソリン車に乗る気力が自然と薄れてきますよ(笑)。
環境が整っている人であれば試してみて損はありません。
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