EVカーシェアで必須なのは普通充電器?【ヒョンデ・IONIQ5を実例に】
こんにちは、@kojisaitojpです。この数日クラウドファンディングのPRも兼ねてEVをカーシェアで何度も借りていますが、こんなハプニングに遭遇しました。
この状態で返却するなよ💢 pic.twitter.com/l2IwOZcTN7
— saito koji@突然ですがクラファンにチャレンジします (@kojisaitojp) May 20, 2022
意味わかります? 私がAnycaでヒョンデ「IONIQ5」を借りた際に車に乗り込んだら「充電残量7%だった」ということです。
この状態でスタートすると当然ですが最初にやることが「充電器探し」になりますよね。。。
おかげでスタートから時間をロスすることになったのですが、なぜこうなったのかというと「今回IONIQ5を借りたコインパーキングに充電器がなかったから」です。
返却する前に充電して返すのがマナーだとは思いますが、マナーの悪い人はどこにでもいます。
ですが返却する駐車場に充電器があればマナーの良し悪しに関係なく充電器に接続した状態で返却になりますよね。
「EVのカーシェアやるなら駐車場に充電器が必須」であることが明らかになる瞬間です。
そんなタイミングで今日は「コインパーキングに充電器を設置」という報道を目撃したのでお試しで借りたIONIQ5で行ってみた話について解説します。
目次
「タイムズ」のコインパーキングに普通充電器が?
たまたまニュースで見つけた「コインパーキングに普通充電器」というのは「タイムズ」を運営するパーク24の話です。
たくさんの普通充電器がある👍👍👍 pic.twitter.com/3EMHt6kSS1
— saito koji@突然ですがクラファンにチャレンジします (@kojisaitojp) May 18, 2022
実はコインパーキング大手のタイムズは以前から「パークアンドチャージ」というコインパーキングにEV用の普通充電器を設置する試みを始めていましたが、3月から東京電力との実証実験で「タイムズ西池袋第14」に複数台(6台)の普通充電器を設置しています。
パーク&チャージ会員サービスについて | 免許と一緒に、タイムズクラブ
タイムズクラブのパーク&チャージについてのページです。電気自動車の充電ができる駐車場、パーク&チャージについてご紹介します。
これがタイムズの普通充電器。6基あってしかも実証研究延長になったからまだしばらく使える。
東京電力とパーク24、EV・PHVの充電に関する実証研究開始 https://t.co/uY3Z9zKZ7g @ligare_officialより— saito koji@突然ですがクラファンにチャレンジします (@kojisaitojp) May 18, 2022
現行の予定では9月末までの期間限定ですが、もし利用状況が良ければ延長、あるいは恒久的に設置される可能性があります。
ちなみに実際に私が「IONIQ5」で行った際の動画がこちらになります。
現在開催中のクラウドファンディングのご支援をお願いする動画を撮るためにIONIQ5を借りたのですが、私の性格上支援のお願いよりもこっちの動画を先に作ってしまいます(笑)。
「この位重要なことはクラウドファンディングの話より優先して発信しないと」という思いもあります。
「コインパーキングに普通充電器がある」というのは実際にEVを運用している人であればありがたみがわかるかと思います。
このタイムズの普通充電器は最大3.2kWの決して早い充電器ではありませんが(ベストは6kW以上のものだと思います)仮に5時間滞在したとすれば15kWhほど充電できます。
例えばヒョンデ「IONIQ5」にしても「ホンダe」にしても下道中心の運用で大雑把な電費が7km/kWh(私個人の経験則)ですから約100キロ分充電できます。
「IONIQ5」は搭載バッテリー容量が72.6kWhと巨大なので15kWhと言われても「たったそれだけかよ」と思うかもしれませんが(だからベストは6kWのものと主張してます)、搭載バッテリー容量が35.5kWhのホンダeなら約半分です。
最近話題の日産「サクラ」や三菱「ekクロスEV」のような軽EVだと搭載バッテリー容量が20kWhなのでほとんど満充電になりますよね。
買い物などでちょっと出かけた先のコインパーキングなどに充電器があれば「駐車してる間に勝手に航続距離が伸びる」というEVのメリットを享受できます。
普通充電の話をすると充電時間が長くなるのもあって「そんな長い時間待ってられねぇ!」と怒る人が必ずいますが、「EVは駐車場に放置してる間に勝手に充電される」のが「わざわざガソリンスタンドに行く」ことが必須のガソリン車との違いです。
私だってガソリンスタンドのように自分から出向く施設で「12時間待ってくれ」と言われたら発狂しますよ(笑)。
「駐車場に放置してる間に充電されて帰る時は走行可能距離が増えている」というガソリン車にはないEVのメリットを享受するためにも「駐車場に普通充電器の設置」が必要になります。
なぜノルウェーでは「MX-30」でさえ売れたのか?→普通充電器の存在
日本市場では航続距離が短い上に高い(500万前後)なのもあって「ホンダe」やマツダ「MX-30」はネタ車のように扱われていますが、実は世界で最もEVが普及しているノルウェー市場では「MX-30」が意外に健闘(?)してます。
例えばこれはノルウェーの2021年7-9月の3ヶ月のEV販売ランキングですが、下の方にMX-30ありますよね。
台数が624台と、日本市場での販売台数が一桁の月が大半のMX-30がノルウェー市場では100倍以上売れています。しかもノルウェーの人口はたったの500万人です。
変ですよね? 200キロも走れないEVが何で売れるんだ?と思いませんか?
以前から何度か取り上げて指摘してますが、ノルウェーではガソリン車の時代からエンジンオイルの凍結を防ぐためのブロックヒーターが使えるように駐車場の至る所にコンセントがあります。
マンションのEV充電設備は急速充電器なの?【自宅充電は普通充電器】
マンションなどの集合住宅にEV充電器を設置する際に経済産業省から補助金が出るというニュースが出てきましたが、「補助金の対象は急速充電だけ?」と誤解を招くような記事の書かれ方をしていたので取り上げます。EVの運用の基本は自宅で夜寝ている間に済ませて翌朝満充電で出発するという「普通充電」だという適切な情報発信が必要です。
想像してみてください、自宅の駐車場のみならず車で出かけた先、例えばショッピングセンターやレジャー施設、空港などの駐車場にコンセントがある環境を。
いつでもどこでもコンセントがあって充電できるのならたとえ航続距離が200キロ行かないと言われるマツダ「MX-30」でも何も問題なく運用できますよね(長距離ドライブは除く)。
まぁどこにでもコンセントが付いてて充電に全く不自由しないノルウェーでこいつがテキトーに売れた理由はよくわかった。所得水準高いから価格も気にならないだろうし。 pic.twitter.com/WVMXDxfQnh
— saito koji@突然ですがクラファンにチャレンジします (@kojisaitojp) January 20, 2022
EV充電の問題を語ると必ず「急速充電器の速度論争」になるか「CHAdeMOをやめてCCSにしろ」という充電規格の話になりますが、それ以前に街中の至る所にコンセントがあっていつでも充電できる環境を作ることが先では?と思うところです。
もちろん高速道路などで長距離移動をする際には急いで充電して次へ向かう必要があるので急速充電が必須になりますが、日常生活に限定した場合は駐車場にコンセントがあって駐車する度に充電すれば必要な距離は確保できます。
スマホと一緒で駐車場にこんな感じでコンセントついたら誰も不便に感じなくなるよ。 pic.twitter.com/UU3FuB22zU
— saito koji@突然ですがクラファンにチャレンジします (@kojisaitojp) December 11, 2021
まぁ日本の場合はここもねじれていて「駐車場にコンセントの設置を」と呟くだけで「じゃあ原発の再稼働は必須だな」とか「日本は電力が足りないんだから無理だ!」と何故か上から目線・怒り口調で反論してくる勢力が一定数いますが、「10年前はスマホのコンセントすらロクになかったのが今は当たり前になってるよ」と一言で終わりです。
そもそも高圧の設備が必要になる急速充電器と違って普通充電であれば200Vのコンセントがあれば済む話ですので消費する電力なんてたかが知れてます。
ノルウェーにできて多少没落したとはいえ今も世界3位の経済大国の日本でできないはずがありません。
EVの利便性は「自宅充電」と「ガソリンスタンド不要」の生活?
そこで先日発表されたばかりの軽自動車EVの日産「サクラ」と三菱「ekクロスEV」の登場です。
「プラグが軽い」とか「スマホと一緒」とかアピールすべき点はアピールできてる👍👍👍 https://t.co/T0600G0HBR
— saito koji@突然ですがクラファンにチャレンジします (@kojisaitojp) May 20, 2022
それぞれのEVの特徴についてはまた後日取り上げますが、個人的には「プラグが軽い(普通充電)」とか「スマホと一緒で自宅で夜寝てる間に充電」のようなEVの長所を強調したプロモーション動画が日産や三菱から発信されており好感が持てます。
20kWhという先ほど取り上げた「ホンダe」や「MX-30」よりも更に小さいバッテリーですので航続距離は約180キロです。
ですが自宅で充電できる人なら毎朝満充電で200キロ近く走れる状態で出発できます。
「俺は毎日200キロ以上走るから無理だ」と言う人は必ず出てくるでしょうが、一体人口の何%なのでしょうか?
例外アピールをいくらしたところで、日本のドライバーの年間の平均走行距離は5000キロ以下です。
「EVをセカンドカーとして通勤や買い物などの日常生活で使う」位であれば今回発表された日産「サクラ」や三菱「ekクロス」程度の走行距離でも何も問題なく暮らせます。
そんな環境を実現するために必須なのが自宅や職場、ショッピングセンターやコインパーキングなどへの「普通充電器」です。
先ほどタイムズを運営するパーク24と東京電力の試みを紹介しましたが、私自身も「EVのカーシェアをやる時は必ず充電器を設置する」予定で動いています。
「確定してない事柄は書くな」と怒られたのでプロジェクトの中には掲載してませんが、カーシェアやサブスク、EVの販売を通して関わることになる顧客に対しては「自宅への普通充電器の設置」のセールスも行います。
現時点ではそのような「自宅への充電器の設置」を請け負ってくれる会社と契約したわけではないのでプロジェクトに書けなかったのですが、今後私のビジネスが立ち上がった際には提携して一緒にやってくれる会社も探しています。
100%再生可能エネルギーで提供するEV専門のカーシェア・サブスク事業
100%再生可能エネルギー使用・電気自動車(BEV)専門のカーシェア・サブスク(リース)のお店を開業します。多くの人にとって未知の存在であるEVに気軽にアクセスできる機会を創出します。EVに触れる機会がない層、特に若者層を対象に購入アドバイスも行い、古物商許可が取れ次第中古EVの販売も行います。
気が向いた会社があれば支援するしないに関係なくぜひ声をかけていただければと思います。
また同時に私の理念に共感していただける方からの支援もお待ちしています。
人気記事電気自動車専門のカーシェア・サブスク・EV販売店立ち上げのためのクラウドファンディングを始めます!