EVで補助金の対象になる「再エネ100%」ってどこがやってる?【自宅充電は不要】
こんばんは、@kojisaitojpです。先ほども「再生可能エネルギー」のことを口汚く罵っているのがいくつか目についたのでイライラしてこのようなことを呟きました。
繰り返し言ってるようにコロナは風邪、オリンピックは絶対やる、電気自動車は有害、当選したのはトランプって4点セットが人を見分ける基準になってる
— saito koji@次の海外旅行の前にEV購入? (@kojisaitojp) March 1, 2021
私のブログでは繰り返し言っているのですが、「化石燃料を自国で算出できない」「原発は危険」である以上、日本のエネルギーは再生可能エネルギーをメインに行く以外にないと思うのですが、最近多いのは「電気自動車の普及→原発が必要になる→だから日本に電気自動車は向かない」という「再生可能エネルギーの存在を無視したレベルの低い思考パターン」が見られます。
「再エネを推進しているドイツは原発のフランスから電気買ってるからEVを推進できる」的なそれいつの時代の話なの的なカビの生えた話を堂々としている人もいたりして仰天します。
それは昔の話で現在のフランスは慢性的な電力不足で、むしろ再エネ先進国のドイツから電気を輸入している状態です。まぁこの話をしたところで明日になると忘れられてまた同じ話をしているのを見かけて呆れることも多いですが。
- 電気自動車が普及すると電力が足りなくなるから原発再稼働の必要がある(再エネどこ行った?)
- 火力発電所と結び付けて、CO2排出量がガソリン車より多い(再エネに切り替えれば済む話)
自宅に太陽光パネルと蓄電池を設置して、自給自足の電力で賄うのが理想ですが(実際イーロンマスクが定評する新しいライフスタイルはこのスタイルです)、それが不可能な環境の場合には「再エネ100%」の電力を使うことがCO2削減に協力することになります。
今回日本政府から電気自動車の購入に出される補助金もこれを見越して「再生可能エネルギー100%の電力と契約」すれば補助金の対象になるように設定されています。
今日はこの補助金に注目して、「補助金を受けるためにはどこの電力会社を使えばいいのか?」について紹介します。
目次
電気自動車(BEV)で補助金を受けるための条件とは?
誤解している人が多いですが、別に家に充電設備を設置しない、設置できない環境でも今回の環境省からの最大80万円の補助金を受けることはできます。
今回環境省が課した条件はただ一つ「再生可能エネルギー100%の電力を使用」することですので、充電ができるできないは条件に入っていません。
ですので一軒家だろうがマンションだろうが全く問題なく今回の補助金80万円の対象になります。
ちなみに「再エネ」の電気というのは、FITの買取期間が終了した発電所や大規模水力発電など、FITの設備認定を受けていない再エネ発電所の電気から供給される電気になります。
一般家庭の場合は、再エネを応援することで、日本全体の二酸化炭素削減につなげられるということを考え、FITの電気を使うというのがこれまでのパターンでしたが、今回補助金の制度が設けられたことでこれまで以上に「再エネ100%」の電力にも関心が向くようになるでしょう。
理想は太陽光などを用いて電力を自給自足することで、それはイーロンマスクなども提唱する新しいライフスタイルなのですが、いきなり何百万単位の投資をして太陽光パネルや蓄電池を設置するというのは簡単にできることではありません。
ですので私としては「電力の自給自足」へ至る第一歩として「自分が使っている電力がどこからきているのか?」という関心を持つことから始めてもいいのではと思っています。
現時点で「再エネ100%」の認可を受けた会社はどこ?
さて具体的に「どこの電力会社と契約すると補助金の対象になるのか?」に移ります。
本日時点(3/1)で環境省から認可された電力会社は以下の会社になります。
- ミツウロコグリーンエネルギー
- 四国電力
- 関西電力
- 東京電力
- 出光興産
- 横浜環境デザイン
- SBパワー
- 湘南電力
- 中国電力ミライズ
- エネクスライフサービス
- LOOOP
- 北海道電力
- 北陸電力
- 中国電力
- ゼロワットパワー
- ENEOS
- 九州電力
再エネ100%の電力を提供している会社はまだまだありますので、今後さらに増えることが予想されます。環境省のホームページで随時更新されますので、私もある程度確定したらまた取り上げようと思います。
さて各社の特徴を紹介したいところですが、現在16社ある中で「東京電力」などのメジャーな会社は紹介したくない(笑)ので、それ以外の会社の中からいくつか全国的に対応可能な電力会社をいくつか紹介したいと思います。
SBパワーの「自然でんき」
ソフトバンクグループはかなり早い時期から再生可能エネルギーに力を入れている会社ですが、2016年4月からの低圧電力の自由化に伴い、一般家庭向け販売も開始しています。
2017年からは「FITでんきプラン」をリニューアルし、「自然でんき」として再生可能エネルギー100%の電力を提供しています。
基本料金が0円、ソフトバンク・ワイモバイルのユーザーにはスマホ代も割引になるサービスを提供しているのが特徴です。
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基本料金 | 0円 | |||||||
電力量料金単価(1kWh) | 北海道電力エリア 28円70銭(31円57銭) | 東北電力エリア 25円(27円50銭) | 東京電力エリア 24円08銭(26円48銭) | 中部電力エリア 25円(27円50銭) | 関西電力エリア 21円30銭(23円42銭) | 中国電力エリア 23円15銭(25円46銭) | 四国電力エリア 23円15銭(25円46銭) | 九州電力エリア 22円22銭(24円44銭) |
ENEOSの「EV,PHEV,FCV向けCO2フリー特約」
ENEOSの再エネ100%のプランは、補助金の対象となるEV・PHEV・FCVをお持ちの方で需給調整の要請に協力をいただける方にご加入いただくと、料金が変わらずに「ENEOSでんき」が実質CO2フリーとなります。
特徴としては時間帯や曜日を問わず、ご使用量に応じて料金単価が異なる3段単価方式となっていますので、使用量が多いほどおトクになります。
電気自動車を自宅で充電する機会が多い家庭ほどお得な電力プランになります。
お得な電気・電力会社ならENEOSでんき
一般家庭・法人向けに、お得で安心・信頼の電気をお届けするENEOSでんき関東版の公式サービスサイトです。お得な割引・特典や、料金シミュレーション、サービス内容などを紹介しています。
また基本料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金は、東京電力エナジーパートナー(株)と同じ単価になります。
LOOOPの「再エネメニュー」
LOO0Pは、2020年2月に実施した「電力会社についてのアンケート」において、「価格満足度」「サービス満足度」で第1位、
経済産業省が公表している「電力需要実績」において、独立系の新電力各社の中で第一位の実績を取得している安心感のある会社です。
料金は先ほどのソフトバンク同様に基本料金は0円、使った分だけ課金されるシステムで、「再エネどんどん割(北海道電力エリア限定)」のように契約期間が長くなればなるほど安くなるなどの特典があるのが特徴です。
再生可能エネルギー100%のプランについてはまだ非公表ですが、4月の補助金開始には間に合うようにオフィシャルホームページにアップするとのことです。
電力会社を自分で選べることで電気に対する意識を高める
どうも「再生可能エネルギー」は10年ほど前から「自宅や原野のような土地を買って太陽光発電して売る」といういかに儲けるかという目線でしか見られていなかったように思えます。
私が唱えているのは「自宅の屋根で太陽光発電をした電力をテスラのパワーウォールなどの蓄電池に貯めて夜も自給自足」という自宅で消費するスタイルなのですが。
以前役に立たないコンサルのところで電気自動車の話に続いて「太陽光発電と蓄電池」の話をしたら「そんなもの儲からないから誰もやらないよ」と「自宅で消費する電力を発電する」ために太陽光パネルと蓄電池を売り込むという私のプランは聞いてももらえなくて頭にきたことがあります。
「太陽光発電=儲からない」というイメージが再生可能エネルギー自体を否定する方向に行っているのであればおかしな話です。
今日のテーマは「補助金をもらうための再エネ100%電力」という話でしたが、これであれば太陽光のように初期投資が必要になるわけでもなく、ネットで簡単に電力プランを変更して、再生可能エネルギーで発電した電力のみを使うことができます。
自宅に充電設備を設置する必要もなく、また「火力で発電した電力で電気自動車乗られてもね」という意地の悪いツッコミも回避して電気自動車生活を始めることが可能です。
「再エネ100%ので電力さえ契約すればOK」というのであればマンション住まいの人にも比較的簡単にできます。
今回の「EV購入補助金」を巡っては「テスラは対象外」だとか「自宅で充電できないとダメ」だとかのフェイクニュースまで流して電気自動車への購買意欲をなくさせようとする力のようなものも感じましたが、実際は案外簡単に補助金が貰えます。
環境省の補助金(80万円)が通れば地方自治体のも通りますので、例えば東京都なら60万円、更には葛飾区なら20万円(他には江東区が10万円など)と最大で160万円の補助金をもらって電気自動車に乗るチャンスです。
以前も取り上げたように「テスラ・モデル3」のスタンダードレンジプラスであれば269万円(葛飾区在住の場合)、日産リーフの場合は一番格安のSグレードの場合は332万の車両価格が200万切るくらいまで来ます。
もうガソリン車やハイブリッド車よりも安く電気自動車が買える水準まで来ていることに気づかなくてはいけません。
そしてそのための第一歩として再生可能エネルギーを100%使っている電力会社と契約する、今の建物に入居した時から何となく東京電力、何となく北海道電力などのメジャーな電力会社と契約して、「自分が使っている電力がどこから来ているのか?」という疑問すら持たずに電気を使っていた生活を変えるきっかけになります。
理想を言えば一軒家に太陽光パネルを敷いて蓄電池も設置して(日産リーフなら更にV2Hも設置して)というのがありますが、そこまでやるとコストが結構かかりますので、個人の予算と好みに応じてやることだと思います。
可能なら一軒家に住む方であれば自宅充電の設備くらいはこの機会に設置して欲しいところですが。
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