お腹を抱える女性たち

20代でも更年期障害?若年性更年期障害とは

近年、20代や30代の若い女性に「若年性更年期障害」が増加していると言われています。
しかしこの単語はやや誤解を招きやすいと言えるでしょう。
若年性更年期障害とは、更年期障害が低年齢化しているという意味ではないことに注意が必要です。

今、若年性更年期障害がクローズアップされている背景には、過度のダイエットをする人や喫煙者が若い女性に増えたことがあげられます。
過酷な労働環境などが原因で無月経になる人が増加し、プレ更年期のような症状で悩んでいる女性が少なくない現状に警鐘を鳴らす目的があります。
これを放置すると長期間月経が止まったり不妊症になる危険も無いとは言えません。

いわゆる若年性更年期障害とは、自律神経失調症かPMSによるものだと考えられます。
閉経時のように卵巣機能の停止やホルモン量の極端な低下が見られないことに特徴があります。
卵巣機能低下症や卵巣機能不全などの病気とは区別され、早発閉経と比べると女性ホルモン・エトスラジオールの量もさほど落ちることはありません。

生理不順や、イライラ、ほてり、動悸、発汗などの症状が見られますが、このほとんどは自律神経失調症の症状と似ています。
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、呼吸、代謝、血圧、発汗、消化など、生命維持のための機能を司っています。
ストレスなど何らかの原因で自律神経に乱れが起こると、動悸や手足の震え、イライラ、発汗などが生じます。
自律神経失調症はこれらの症状そのものを表現するものであり、根本的な原因を示すものではありません。
こうした症状は、更年期障害の症状とも重なることからプレ更年期といった捉え方をされているのです。

近年注目されているのが月経前症候群PMSです。
まだ原因は明確になっていませんが女性ホルモンのバランスの乱れによるものと考えられています。
PMSは生理サイクルに伴って発症するため基礎体温を付けている人は把握しやすくなります。
精神不安定やイライラ、だるさや集中力欠如など非常に個人差のある症状が現れるという特徴があります。

生理不順や、動悸息切れ、イライラ、睡眠障害、発汗、手足の震え、情緒不安定などがあった場合は、まずは婦人科に相談してみましょう。
女性ホルモン分泌量の低下が見られれば治療が必要ですし、PMSなら薬やサプリメントで楽になる事もあります。

無理なダイエットは肉体的ストレスを生む

いわゆる若年性更年期障害で投薬や治療を行っても、もともとの原因を取り除かなければ根本的な解決にはなりません。
過度のダイエットや、不規則な生活習慣などに心当たりのある場合は改善することが必要です。
喫煙は女性ホルモン・エストロゲンを分解し、ホルモンバランスの乱れの一因となります。

特に無理なダイエットは心身に多大なストレスをもたらします。
近年プチ絶食やファスティングなどといったダイエットが盛んになっていますが、精神的に我慢できても肉体的には計り知れないストレスを生むことを知っておきましょう。
急激なダイエットをしてもリバウンドしてしまうこともよくあり、これを繰り返すことで内臓脂肪が増えて動脈硬化が急激に進んだり脂肪肝を誘発することが分かってきています。
時には命に係わるリスクもあるのです。

現代女性の活躍が推進され、働く女性も当たり前になっています。
過酷な環境下での長時間の労働や慢性的な睡眠不足、不規則な生活などによるストレスが、若年性更年期障害の原因として指摘されています。
社会的責任も大きくなってくるとストレスもかかりやすくなり、自律神経やホルモンバランスの乱れの原因になります。
労働環境は自分だけではなかなか変えられないところもあるでしょうが、自分の生活習慣なら改善点を見つけられるでしょう。

月経が無いのは女性にとって多分に楽であることは否定できません。
しかし将来子どもが欲しくなった時に過去のダイエットが原因で持てないことになったら、パートナーや自分自身を傷つけることもあるのです。
もしも若年性更年期障害かもしれないと思った場合は、なるべく早く婦人科で診察を受けましょう。
婦人科に行きにくい人も多い事でしょうが、かかりつけの婦人科があるといざという時には非常に心強いものです。